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飛行機のトラブル

年末年始の帰省の空港で飛行機待ちの間、暇なので、飛行機にちなんだnoteを書いてみた。

我ながら結構飛行機のトラブルは経験している。

1.羽田で出発時間ギリギリの巻
2.ベトナム・ホーチミンでお金がないの巻
3.条件付き運行で引き返すの巻

1.羽田で出発時間ギリギリの巻
学生の頃、四国へ旅行しようと羽田発高松行きの飛行機を予約した。当然お金がないのでanaのバーゲンチケット「旅割」だ。この手のチケットは早め(軒並み28日前)に予約すると安く飛行機にのれる。反面、チケットの変更ができない。

朝のフライトだったから東京に泊まり、翌朝羽田へ行く道中、現金がないことに気づいた。慌ててATMに駆け込むも、メインバンクがメンテナンス中でATMでお金が降ろせない。当然電車に乗れない。つまり空港へ行けない。メンテナンス開けの時間は電車を調べるとギリギリ。とはいっても仕方ないのでメンテナンスが終わるまで待つ。お金を降ろして慌てて羽田空港へ。到着と同時にダッシュ。ANAの係員の人にチケットを見せる。

残念ながら飛行機は搭乗が終わってしまったとのこと。無念。しかし事情を話したら係員さんが「出発時刻には間に合ってましたので、今回は特別に次の便へ振替させていただきます」。という神対応。ボロボロの学生がなけなしの金で旅行をするからか、オフシーズンでガラガラだったからか、未来の優良顧客だからかわからないが、とにかく乗せてくれたのだ。それ以来ANAびいきだ。

2.ベトナム・ホーチミンでお金がないの巻
二つ目もつまるところはお金の問題。大学院生のころ、ちまちま貯めたマイルの特典航空券で初めて海外旅行へ行った。行き先はシンガポールから陸路でベトナムまでいってそこから帰るというもの。旅程は約2週間。

ところが途中でトラブル発生。マレーシアのクアラルンプールで財布をすられてなけなしのお金を取られてしまった。幸いクレジットカードとトラベラーズチェック150ドル分を持っていたのだが、まだ旅程の半分ぐらい。クレジットはてっきりキャッシングできるものとばかり思っていたが、まさかの海外キャッシングが付いていなかった。

しかし物価の安い東南アジアの貧乏旅行、とりあえずトラベラーズチェックの150ドルとクレジット決済でどうにかタイ・バンコクまでは行くことができたが、大分手持ちが心もとない。所持金50ドルほど。もともとカンボジア経由でベトナムに行く予定だったが、予定を変更して、当時売り出し中であったAIR ASIAの店舗をカオサン通りで見つけ、カードでチケットを買い、空路でベトナム・ホーチミンへ。以前ANAさんに神対応していただいたので、「空港までいけばなんとかしてくれるやろ」とタカをくくっての行動である。

ホーチミン空港へ着く。日本行きの便は夜20時。ANAの係員さんが出てくるのを待つ。そして時間になって係員さんが集まり始めたので、速攻ゲートに向かい、事情を話す。しかし、現地係員は「これは変更不可のチケットです」との一点張り。長々と食い下がっていたら、マネージャー風の人がでてきて、「この連絡先にハノイ支店があるので連絡してください」と名刺をもらう。

もう夜もふけているので、移動は諦めて空港泊。ベトナムは空港は軍が管理してるので外より安全と踏んでの行動だ。翌日、番号へ電話してみるも、電話の使い方がまずかったのか、よく原因はわからないのから繋がらない。仕方なく住所にあるオフィスへ行ってみることに。

空港からは基本はタクシーだ。ガイドブックによると市内まで5〜7ドル。歩いて行ける距離ではなさそうなので仕方がない。しかし、ここでタクシーの運ちゃんがぼったくって「50ドルだ」と言ってくる。このころは英語も喋れなかったので話は平行線。「とにかく50ドルだ」と譲らない。とんでもない。全財産だ。

ながい押し問答の末、ふと冷静になって、「ドアのキー空いてるやん、出てしまえばいいやん」と、とんでもない解決策を思いつく。とにかくつかれてたので、「そんなん払えるかボケ」と日本語で叫びながら細かいお札をなげつけて(15ドルくらいはあった。これでも払いすぎだ)ドア開けて走ってにげた。

ようやくANAのホーチミン支店にたどり着く。綺麗なビルの高層階。オフィスへ入ると、現地人スタッフが対応してくれた。ここで拙い英語で事情を話すもまたも「このチケットは変更不可だから」という対応。やっぱりダメかと諦めかけていた、憔悴しきった私は駄目元で「サムワン、スピーク、ジャパニーズ」と日本人スタッフを呼んでもらった。

そして数分したら日本人のスタッフさんがでてきた。「スリにすられて所持金が50ドルしかないのですぐに日本に帰りたい」と話したところ、「それはお困りでしょう」とその日の夜のフライトに空きがあるからと変更してくれた。乗客を無事に返すという運輸会社の気概だろうか。ここでも神対応である。

それから今度はタクシーの運ちゃんがメーターを使うのを確認して、空港へ向かい無事日本に帰れた。この時点ですっかりANAさんの虜である。

3.条件付き運行で引き返すの巻
もう社会人になっており出張で九州へ行った時のこと。最終の仙台への帰りの飛行機が霧のため条件付き運行となった。着陸できない場合は中部空港へ引き返すとのこと。特段つぎの日急ぎの仕事があるわけではないし、飛行機飛ばなくて帰れないのだから遅れても言い訳は立つのでのんびり構えていた。

しかし、当時のボスの顔色がおかしい。「明日娘の卒園式だ」というのである。それは一大事である。中部から最終で帰る方法をググり出した。新幹線も東京まで、深夜バスも遠距離路線で出発が早く間に合わない。ついには「レンタカーを乗り捨てるか…」と言い出したが、ボスの手の中には空港について速攻買ったビールが(ダメだだこの人)。

飛行機は定刻で飛び立った。2時間ほど飛行し、仙台上空へ。「管制から許可が下りないのでこのまま空中で待機します」とのアナウンス。飛行機はぐるぐると旋回を続ける。

40分ほどした頃だろうか、「天候回復しないため、中部空港へ向かいます」とのアナウンスが。車内にどこからともなく漏れるため息。青ざめる元ボス。

1時間ほどで中部空港へ。降りるところで封筒を手渡される。中には1万円が。待たせてあったタクシーに押し込められる。行き先は片道30分くらい離れたホテル。タクシー代は航空会社が持ってくれたが、ホテル代はさっきの1万円から払う。だいたい五千円くらいだったか。つぎの日の空港へのバス代も入っているので、はっきり言って美味しくはない(強いて挙げるならここでnoteのネタになっていることぐらいだ)。

飛行機はつぎの日の朝の臨時便に振り替えられ、翌日仙台へ降り立つ。なお、前述の元ボスは、卒園式のラストには間に合ったらしい。


ここに書いたのは当時の話で、今全く同じ対応をしてくれるかはわからない。ただ、ひとつだけ確かなことは、私が今、ANAスーパーフライヤーズ(上級会員)であるということだ。






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