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原子力発電とは? 茨城縦断旅②

日立を出て、常磐線で15分くらいで東海に着く。
いわゆる東海村。日本で最初の原子力発電所が設置され、原子力研究開発機構が置かれるが、1999年に初めての事故被曝の死者を出したJCO臨界事故が起きた場所でもある。

原子力発電について思うこと。

僕は原子力発電は、日本のエネルギー問題の「カギ」だとも思っている。
今の世の中の風潮として、原子力発電は絶対悪・言語道断のタブーにもなってないかと、ニュースなどを見て思うようになった。
一方で、再生可能エネルギー、特に太陽光(ソーラー)発電が絶対善みたいな決めつけで、設置がとにかく加速しすぎるようにも思う。
政府自体が「脱原発」「メガソーラー」を進めている方向に舵を切っているが、ソーラー発電については各自治体からも批判の声が聞こえる。
(たとえば、ソーラーの長所の1つが環境問題改善、特に二酸化炭素や排気ガスの減少だが、大量のパネルを敷き詰めるために森林を伐採してソーラーパネルを埋める矛盾。または景観破壊や土砂崩れや火災などの二次災害のリスク、などなど)
脱原発に向かっても良い。しかしどうも日本の多数意見や政府の判断は極端に舵を切る傾向にある。少しずつエネルギーのベストミックスを議論すべきだと思うのだが。
原発のリスクはよくわかる。僕も東日本大震災に大きな関心を今でも寄せている。東北に何かできたら、とも思う。しかし、原発は排気ガスも二酸化炭素の排出もなくエネルギー効率もとても良い。原発事故を警戒し、安全運転の道も考えるべきと思う。どの発電も、長所短所はあるものだ。
これが僕の意見の一つだ。少数意見かどうかわからんが、民主主義なので言いたいことは言う。
雰囲気や世の流れを見て「極端に大転換!」が日本は過ぎるようで、エネルギーは日本の産業と生活にかかわる死活問題だからこそ、小さい議論を繰り返しながら改善すべきだと思う。
(特に、左派の論調が極端すぎて知的ではないように思うのだが)

まあともかく、原発はどんなものなのか。機会あれば見聞きしたいものだったので、茨城に行く際には見学してみたいと思っていたものだ。

東海村へ着きました!原子力科学館に向かいましょう。

駅前の謎のオブジェ。

バスの本数が少ない…。歩いていくしかないが、徒歩30分か。ああ、またトイレに対する心配が。

海沿いに原子力研究開発機構と、一般人も見学できる原子力科学館。

けっこう歩くと、途中、スーパーがあったので、お茶やおにぎりを買い、イートインにて飲食する。トイレも念のため。準備万端!!
さらにずっと歩き続けると、見えてきた。

原子力研究開発機構のそばにある、原子力科学館に見学に入ります。

ひょっとして、アインシュタイン?

で、実は科学はチンプンカンプンなので、科学的な話は、ほぼ理解するつもりがありません。なのでコメントは差し控えます。

これが僕の中で最大の目玉、「霧箱」といって、放射線が可視化されるようです。身近にこんなに放射線は漂っているのですね。

白い靄(もや)が放射線の軌跡。

放射線は見えないようですが、アルコールを噴霧すると、その軌跡が見えるようです。

おお、ウラン鉱石!原子力発電の燃料ですがはじめて見た。
少ないウランで長時間・大量に発電できるので資源が少ない日本には重要な発電と思うのです。しかも、石油のように中東など特定地域に頼らず、分散して輸入できる。石の黄色い部分がウラン。
ちなみに原子力を英語で「Atom(アトム)」。鉄腕アトムの妹ちゃんがウランちゃんですね。

放射線は原発以外に様々なものに利用されているよう。
遺跡や遺物の年代特定や…

レントゲンや手荷物検査の機械とかは、放射線の透過性を利用しているみたいです。

原子力は開発当時、「夢のエネルギー」と言われていたけど、今は脱原発の世論が高い(ただ、一部の団体の声が大きすぎるだけかもしれないが)。
極端だと思うのだけど、どうでしょうか。

ただ、危険性も訴えないといけませんね。被曝について。

そして、別館にて、JCO臨界事故の展示。

JCO臨界事故を学ぶ。

核燃料の硝酸ウラニル溶液をつくる作業の最中に、裏マニュアルを作成したずさんな労働を行っていた。
硝酸ウラニル溶液の濃度を均一にする作業で、使ってはいけない沈殿槽に、なんとバケツで溶液を汲んでいたようだ。
核分裂が発生する「臨界」が起きやすい状況で、7杯目の時になんと、むき出しの状態で臨界がおき、「青い光」が発生する。
作業員3名中、2名死亡、1名は重症。作業員、周辺の住民の避難も遅れたらしく、計667名の被曝者を出した。
やってはいけないミスを、重ねた結果起きた事故なのだ。

金言だ。大事なのは正しく理解し真実を探求し、そして活かせるものは活かす。
今の日本は、何か起きれば「廃止にしろ!」「新しくこれをやれ!」の極論に移りかねない。
某東京都知事が築地から豊洲の市場移転の時の、「たしかに、科学的には安全である。しかし安心はできない。」という言葉も思い出す。
さんざん反対していた豊洲移転も数億円の税金を浪費し数年止め、今は平常運転。しかも反対派の人たちが豊洲で大きな区画で何事もなかったかのように商売をしている。
某都知事なんか、築地虎ノ門トンネルこと環状二号線の開通を数年間止めた挙句、去年の開通式に何事もなかったようにテープカット式に笑顔で臨んだ。責任という行動が全くない。恥を知れ。

映像も見たかったが、バスの時間もあり、ダッシュで駆けつける。乗り損なうとたぶん1時間以上待つ。

まあ、これぐらいにして。これから水戸へ向かいます。
水戸へ行く目的。まさに、NO、PLAN!です!!

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