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UNROOFさん、「当たり前のマイノリティ」と共に。(エシカル100考、34/100)

14日(日)のSOIFにご登壇いただくUNROOFの中富紗穂さんが、エシカルペイフォワードを訪ねてくださいました。

同時に、エシカルコンシェルジュ講座を受講されているけいこさん達もお店にいらしてくださり、賑やかな宵に。

SOIFはこちら。当日参加もOKだよ!↓

UNROOFさんは、精神障害や発達障害を持つ人たちと一緒につくる革小物ブランドさん。現在GoodMorningでクラウドファンディングに挑戦真っ盛り!↓

UNROOFさんの商品をちゃんと拝見するのは初めてでした。見た目も端正できれいだけど、手に取ってみると、革の感触とか縫い合わせなどの作りとか、とても質が高い商品だなとよくわかります。

エシカル商品のお店をやっている身として常に思っているのですが、「エシカルは高い」はバイアスではないかと。ある一定の商品クオリティを超えてくれば、作り手と透明な関係を築き、丁寧に送り出されているエシカルな商品たちは、広告費や在庫費やブランドのれん代やロス処理費や、、といったいろいろなコストがかからない分、安くなると思う。安いという表現がエシカル的でないなら、お値打ちな商品とでもいいますか。

「エシカルは高い」ではなく、「エシカルはお値打ち」が正しいんじゃないかな?

UNROOFさんの革小物たちも、間違いなく一定のクオリティを大きく超えた、お値打ちな品たちだと思います。

そして感じたのですが、UNROOFさんというのは、「当たり前のマイノリティ」を大切にするブランドなんじゃないかな、、と。

長財布などの革小物たちは、左利きにも対応していたりと、細かい配慮がたくさんなされている。生活の中にごく当たり前にある不便さを、まあしょうがないよねと諦めたり断絶したりせず、こんなふうに寄り添えるんじゃないかな、と共に受け止められる姿勢があわられている気がした。

インクルーシブ。

左利きって、すごく身近な、当たり前なマイノリティだと思う。昔はそのマイノリティ性を矯正しようとして、右利きに訓練する"教育"もなされていた。いまではそんな矯正はないだろうけど、でも今度はマイノリティ性は認めてやるけど、マジョリティ側にあわせろよって扱いになっているのかも、と思う。

左利き用の商品って少しはあるけど(断絶されたマイノリティ用の商品)、右利き用にも左利き用にもカスタムできますよっていう商品はより少ないんじゃないかな。

「あなたという存在を、商品に合わせてね」ということが多いんじゃないかと思う。

左利きのような誰だって知人に1人や2人はいる「当たり前のマイノリティ」なのに、いやむしろ当たり前で特別感があまりないからこそ、マジョリティ側にあわせることを無意識的に強いられているケースって、他にもいろいろとあるんじゃなかろうか。

UNROOFさんが取り組む精神障害や発達障害も、このケースに当たるんじゃないかと思う。発達障害を持つ方の割合の計測って難しいけど、文科省調査2012年では児童生徒の6.5%、おそらくもっと多いと思う。左利きが11%と言われるので、同じくらいか、精神・発達障害を合わせればより多いのでは。LGBTで同じように左利きと比較したデータありますね。

要は、左利きと、精神・発達障害と、LGBT/SOGIって「当たり前のマイノリティ」なんだろうなと思う。

もちろん、左利きと違って精神・発達障害と、LGBT/SOGIはそれぞれの人ごとに個別具体的なので、一括りには絶対しちゃいけないんだけど。。あとマイノリティ性に当たり前とか当たり前じゃないとかいうの、ナンセンスだけど。

・・ちょっとその点は目をつむっていただき、精神・発達障害の方も身近に数人はいる「当たり前のマイノリティ」なのに、なんか断絶されて「障害者」という枠の中(もしくは屋根の下)に押し込められていたり、「あなたという存在を、マジョリティのルールに合わせてね」といわれたりしているのではと思う。

僕も無意識にそういう気持ちを持っているかもしれない。

UNROOFさんはそんな「当たり前のマイノリティ」の不便さを、まあしょうがないよねと諦めたり断絶したりせず、かつ特別扱いもせずに寄り添って、共に受け止めて、働く場所を作っているんじゃないかと思います。

大量生産・大量消費・大量廃棄の時代が終わるこれから、人はどこにでもある物を買うのではなく、私のためにある物を選び身に着けるのでしょう。

それは商品だけでなく、生き方・働き方も同じ。

「あなたという存在を、何かに合わせてね」というのではなく、「当たり前のマイノリティ」性を認めて共に受け止めて、まあ特別感もなく一緒に過ごしていけるような社会にしていきたいな、UNROOFさんはそういうブランドだな、と思いました。

何を購入するか決めかねて、まだクラウドファンディングを支援していないんですよねー、どうしようかな。微妙に財布が壊れそうで、その様子見もしてしまっていて。。

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