社会に向けて巣立つ君たちへ

 おめでとうございます。
明日、4月3日が社会人としてのデビュー日な子も多かろう。
自分で食い扶持を稼いで、自分の力だけで生きていけるようになりましたね。
いや、めでたいめでたい。
若え奴らは宝だ。
若さは素晴らしいぞ。
君たちは強く美しい。
繰り返すが、君たちは宝だ。
社会にとっても、人類にとっても。
うちら?
うちらオッサンはもう後は君たちが暮らしやすいよう、働きやすいような場を作ることだけが役割だから、それさえ果たしたらくたばろうがどうでもいいのだ。
君たちには未来と価値がある。

 いいか。
社会人は辛い、日々の生活は辛いみたいな呪いを撒き散らす先人に洗脳されるなよ。
それはその方にとっての感想だからな。
君とはビタイチ関係がない。
ネガティブな洗脳に耳を貸すな。
仕事もプライベートも同じことで、楽しもうと思えば大抵のことは楽しい。
好きだと思えば、大抵の他人のことは好きになれる。
そのために特別な才能やテクニックは必要ない。
ただそうしようと思い、そう在ろうと心がけること。
それを継続していくこと。
筋トレや格闘技と同じだよ。
いきなり腕なんて太くならない。
いきなりまともなローキックやタックルなどできるわけがない。
少しずつ少しずつできるようになるまで積み重ねていくのだ。
「楽しむ」とか「好きになる」とかも同じこと。
それが自然にできるようになるまで、明確な意志の力で自分の想いや感情をねじ伏せる練習をするのだ。
まず何よりも、楽しむことを学べ。
これは仕事に限らないけれど。
 
 オッサンたちは君たちを指導して育てるのが仕事だ。
わからないことはガンガン聞け。
それに対してイラつく対応をしてくる奴らは終わっているオッサンだ(オッサンなんて既に終わっているのに更に終わる必要なんてないのにね。自戒も込めつつ)
いつか偉くなってしばき倒してやるくらいの明るい復讐心を抱きながら適当に流せ。
生きるため、食うための営みは尊い。
だから仕事は尊い。
でもそのために君たちの生きる気力が削がれたら本末転倒だからな。
どうしても、本当に無理なら、躊躇わずにバッくれるんだぞ。
君が身体や精神を壊したら何にもならない。
俺が許す。
必要なら君らの親御さんやら上司やらにもバッくれた理由を言ってやるし、正当化してやるし、庇ってやる。
ヤバそうならバッくれろ。
誰が何と言おうが俺は許してやる。
絶対に身体も精神も壊すな。
ましてやスーサイドとかするな。
くたばったら生き返らせてもう一度ぶっころすからな。
いつでも逃げていいくらいの気楽なきもちでさ。
とりあえず楽しんでこいよ。
新しい場所も、新しく関わる他人も、楽しいし、楽しめる。
気楽に、気楽に。
適当に。
君たちは賢く真面目だけれど、適当さが足りない。
俺を見習え。

 期待も不安も楽しめるように。
新しい環境で、君たちが穏やかに幸福に存在できるように、ゴールデンウィークくらいまで毎日祈ろう。
何かあっても思い詰めるなよ。
痛みや苦しみを抱えてしまったら、親御さんやら御友人やらに相談しな。
独りで考えると行き詰まる。
どうしても話す相手がいないなら連絡してこい。
池袋あたりまで来るならビールくらい奢って、しんどい話を聞いてやるから。
無理すんなよ。
新しい仲間が笑って生きていられるようにうちらも考えるからさ。

 社会人デビューおめでとう。
気楽に、楽しく行こうぜ。
笑っていても、泣いていても、百年後にはみんなくたばっているんだから。
それまでは、できるだけ楽しく。

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