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【考察】人事的視点で考える、マッチングアプリのコミュニケーション環境について

おはようございます。
今日はこんなタイトルの記事を書いてみます。

今や一般的となったマッチングアプリですが、コロナの影響もあり利用者が急増しているとのことです。

そこで今日は人事的な視点で、マッチングアプリのコミュニケーション環境についての考察を展開したいと思います。(異論、反論は認めます)

まずマッチングアプリと言うのは非常に特殊なコミュニケーション環境だと感じます。

理由は以下の通りです。

①男性 → 女性 へのアプローチと言うコミュニケーション形式が主
②人気会員は多くのイイね!の中から相手を選択できる(現実を凌駕する)
③女性会員は男性会員に対し不信感を抱いていることが多い

①男性 → 女性 へのアプローチと言うコミュニケーション形式
こちらについては僕がモテないだけかも知れませんが、
相互のコミュニケーションではなく男性→女性への質問と言う形で会話が進むことが多いように感じます。マッチングアプリでの会話は、基本的に男性からの質問で進行することになります。それに対し女性は、「●●です!」、「そうです!」と一問一答になることが多く、男性側は会話を展開するのに苦慮しています。もちろんこれは現実世界の恋愛においても同じような形式ではありますが、マッチングアプリの世界ではそれがさらに顕著に表れているように感じます。女性会員の方は、例えば相手に質問を返すだけでも他の女性会員より優位に立てますので、ご参考ください。

例:「●●です!」→「●●です!〇〇さんはいかがですか?」

②人気会員は多くのイイね!の中から相手を選択できる(現実を凌駕する)これは女性会員の大半と、一部人気男性会員の方に当てはまると思います。この現実を凌駕する、と言うのが曲者で、具体的には以下のような影響を及ぼしているケースがあります。

②-1.たくさんのアプローチがあるので、現実世界でもモテると勘違いする。
→体感ではマッチングアプリと現実世界では10倍くらいの出会いの数の差があります。つまり現実世界では普通な方も、マッチングアプリの世界では10倍以上の出会いがあるという事です。その結果、自分は現実世界においても同程度モテるのである、と勘違いが生まれやすく、自尊心が肥大化したり、マッチングアプリの世界に依存したりする危険性があります。マッチングアプリは承認欲求を的確に満たすよう設計されていますので、依存を引き起こすこともありえます。昔から言われていることですが、ネットと現実の違いを意識した上で行動することを心掛けていただきたいです。

②-2.多くの選択肢があるので、人間関係を「消費」してしまう。
→前述の通りマッチングアプリの世界では現実の10倍以上の出会いがあります。そのため、合わないなと感じる相手とはすぐにやり取りをやめる(=フェードアウトする)ということが可能です。
危険なのはこれを繰り返していると、人間関係構築に必要な我慢強さのようなものが失われてしまうことにあります。現実世界では多少おかしな発言や、話が下手でも相手を理解しようと努めますが、マッチングアプリの世界では即フェードアウトとなることが多いです。選択肢が多いため、一人の会員とやりとりをするよりは次の人と関係をスタートした方が効率がよいからです。

③女性会員は男性会員に対し不信感を抱いていることが多い
→これは男性側の視点です。マッチングアプリで出会う女性会員はたいがいが男性に対して不信感を抱いた状態からコミュニケーションを開始します。それはヤ〇目的だったり、既婚者だったり、男性側に不信感を抱かせる土壌があることが原因ですが、これは現実世界にはなかなかないコミュニケーション環境だと感じます。
マッチングアプリにおけるコミュニケーションは、
0 → X(恋人としての好感度水準値)へのコミュニケーションではなく、
マイナス10 → 0(ようやく人としてのアピールが開始できるライン)→X(恋人としての好感度水準値)と三段階で構成されています。
つまりマッチングアプリにおける序盤のコミュニケーションには、恋人として以下に優良かのアプローチよりも、自分はいかに無害かをアピールするコミュニケーションが重視されるということです。

以上が人事的な視点で見た、マッチングアプリにおけるコミュニケーション環境に対する考察です。

現実とマッチングアプリの世界を明確に区別できていれば問題はありませんが、人はそこまで器用ではありません。
マッチングアプリでついてしまったコミュニケーションの癖は、必ず現実世界にも影響を及ぼします。

もちろんこれには個人差があり、そうでない人もたくさんいると思いますが、一つの視点としてお伝えできればと思いました

今回お伝えしたいメッセージは一つだけ。
「ご利用は計画的に」です。

以上。

■代表取り締まられ役_人事担当

人事歴11年。様々な業界で人事を経験。メーカー→広告代理店→IT(メガベンチャー)→IT(スタートアップ)。専門領域は、給与労務、福利厚生、人事企画、その他




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