noteでは自分の書きたいことを書く!
中学生の頃、「税の作文コンクール」で入選した経験がある。何賞だったのか忘れてしまったが、おそらく佳作程度の賞だったと思う。
とはいえ、賞と名のつくものにはまったく縁がなかった私。作文コンクールで入選することは、自分を認められた気がして、うれしかった。
なぜなら私は、幼い頃から物語を書くのが好きで、ことばに触れることが大好きだったから。
けれどもうれしさの反面、心から喜べない自分もいた。
それはなぜか?
「自分が書きたいことを書いた文章ではなかったから」だ。
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税の作文を書くにあたり、先生が言った。
「消費税はすばらしい、ということを書いとけばいいよ」
消費税が導入されて、まだ間もない頃だった。物を買うだけで税金が徴収される、という新しい時代の始まり。
(3%ってめちゃくちゃ計算しづらかったよね!)
中学生だったあの頃、政治のことも経済のことも、全然わかっていなかった。ただ、消費税を褒めちぎればいいのだな、と咀嚼して作文を書いた。
結果、見事に入選!
私の文章力が、ついに認められた!!!
・・・のではない。
「相手が欲している文章を書いた」から、入選したのだ。
大人になった今、痛いほどわかる。
税の作文コンクールは、税への関心と理解を深めることを目的に行われている。消費税を褒める=消費税は必要かつ大切なもの、だと書いたから、選考者の目に留まっただけ。
「増税で生活が厳しくなったらしく、親が勝手に私の私物をメルカリで売ってしまいます。゚(゚´Д`゚)゚。」
いくら税にまつわる作文でも、こんなことを書いたら入選は無理だ。税金の大切さを理解されないどころか、反発を招く。
とてつもない文章力でメルカリ話を書いたところで、相手が欲していなければ、コンクールに出す作文としては無価値になる。
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読み手のことを想像して文章を書く、というのは文章術の基本中の基本だ。
相手が喜ぶこと、読みたいこと、知りたいことに思いを巡らせて書く。
税の作文のように、相手が欲していることだって、読み手のことを考えた立派な文章にはちがいない。
大人になった私は、そこに「自分の書きたいこと」をプラスしたい。
私のことばを受け取ってくれた方の思いを、心から喜べるように。
自分のことばを嘘にしないために。
まだまだ未熟だけど、こんなスタンスでnoteを綴っていこうと思っている。
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