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「そのままでいい」を信じてなかったのは、親の私だった

引っ越しに伴い、2月末で子どもたちの習いごとを辞めました。長男は約3年、次男は1年お世話になった空手道場。

最後は、先生方やお友だちにあたたかく送り出していただきました。

二人のために時間を取ってくださって、形を披露したり、組手の試合をしたり。そして、全員の先生から息子たちに向けて、お言葉をいただきました。一言二言ではなく、しっかりと。

それが、めちゃくちゃ意外というか。私にとっては青天の霹靂といってもいいくらいの衝撃で。


というのも。

正直、うちの子はまーーったくやる気のない兄弟で。習い始めこそ「強くなって、口うるさい姉を倒す!」と息巻いていたけれど、すぐに惰性に変わり。行きたくないーとごねる日も少なくありませんでした。

最近知ったのだけど、こちらの先生方は皆ボランティア(無給)らしくて。平日週3回の練習に加え、週末の特別練習、試合、昇段試験などものすごく尽力してくださった。だから、うちの子のやる気のなさが、本当に申し訳なくてね。教えがいもなく、やりづらかっただろうな、と。

そんなふうなので、ぶっちゃけて言うと、あまり良くは思われてないだろうなって。先生も人間だからさ。そりゃあやる気があって、家でもしっかり練習して、メキメキ上達している子のほうが、可愛いに決まってる。

そう思っていたのだけど。


「初めて大会で勝利したときのことが、今でも忘れられない」と普段は厳しい先生が、涙してくださったのです。

やる気のない息子が、初めて掴んだ勝利。ほんの少し垣間見れた、勝つことへの執念。それが、先生の心を揺さぶったのかもしれないです。出来が悪いからこそ、気にかかる存在だったのかも???


人づきあいが苦手で、自称・コミュ障な長男。何かを質問されても答えられず、首をかしげてばかりで、「シャンとせーよ!」といつも叱ってばかりの先生が、「おまえはそのままでいい」「おまえならすぐに友だちができる」と言ってくださったこと。

入門当時はめちゃくちゃ仲が悪くて意地悪してきた子が、寂しいと泣きじゃくってくれたこと。同級生のお友だちが、心のこもったお手紙を書いてきてくれたこと。


私にとってはすべてが驚きと感動で、同時に「うちの子たちはやる気がないから……」とあきらめていたのは、ほかでもない親の私だったのだと気づかされました。「そのままでいい」と言いつつ、そのままの息子たちを信じてあげられていなかったことに反省です。

次男にとっては特に短い期間だったけれど、ここには子どもたちの居場所がちゃんとあったんだなーって。あらためて、先生方やお友だちに感謝の気持ちでいっぱいになりました。


送り迎えも決して楽ではなかったけど、この道場に通わせて本当によかった。私も息子も涙を浮かべながら、帰路についたのでした。

そんな息子たちですが、引っ越し先では絶対に空手をしたくないそうで。やる気のなさは相変わらずなようです……。


ではでは、また!

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