全ての子どもを褒めるにはどうしたらいいのか。
何を褒めたらいいのか分からない。
私は初任者の頃、子どもを「褒める」というと、どうしても結果に目がいきがちでした。「テストで〇点とれたね。」「マラソン大会で入賞できたね。」「○○できてすごいね」…。
でも、それだと褒めるところが見つからない子がいるのです。「子どもを褒めろって言われるけど、どう褒めたらいいかわかんないなぁ…。」というのが正直なところでした。
2校目、山奥の学校で高学年をもちました。少人数なので、親善大会(水泳・陸上・スキー)に全員が参加します。部活も全員参加です。運動が苦手な子どもたちのモチベーションをいかにあげるか…。全員に意味がある活動にするためにはどうしたらいいか…。考えついた答えが「見えない力」に目を向けさせることでした。
見えない力(非認知能力)に目を向ける。
例えば、下のような力です(下の例は、子どもたちの言葉をそのまま書いているので、重複しているものもあります)。
ただし、こうした「見えない力」は、順位などと違って数値化されません。だから、大切なのは「振り返り」です。自分で自分を振り返り、その活動(学習)でどんな成長があったかを価値づけるのです。担任である私は、子どもたちの作文を認め、励ますだけです。
(ただ最初は、子どもたちにそうした価値観がないので、上手に価値付けている子どもの作文を共有したり、実際の活動中に子どもたちの行動を言葉で価値付けたりしました)。
そして、大会の最後には、いつもみんなで成長したことを発表し合い、認め合いました。そして、私はいつも同じ話をしました。
結果ばかりでなく過程(見えない力の成長)に目を向けさせることで、子どもたちの雰囲気は変わっていったように思います。
さてさて、ここからは「見えない力」の応用編です。「見えない力」の取組は、親善大会ばかりでなく、運動会や修学旅行などの学校行事や、日々の生活にも生かすことができました。参考までに紹介します。
①親善大会同様、大きな行事のあとに自分の成長(見えない力)を振り返る。
②日々の生活の中にある、活動の価値(見えない力)を考える。
【あいさつ 】
あいさつをしたら、どんないいことがあるのか、を話し合った時のものです。
①人との関係を深める、心をつなぐ
②プラスの感情が生まれる(気持ちよい等)
③自分のためになる(いろんな力がつく)
④気持ちを伝えられる、相手の気持ちがわかる
大きく分類すると、4つでした。
この「見えない力」が分かっているのと分かっていないのとでは、行動が変わってくるのでは…と思います。
【集会】
上に示したのは、私が視点として考えたものですが「なぜそれをやるのか」「やるとどんな力がつくのか」を子どもたちに伝えています。どんな活動にも「見えない力」があります。それを意識させるだけで、子どもの行動は変わると思ってます(たとえ、こじつけであっても😅)。
私は集会中、あまり指導しません。最初にこれを提示し、集会後にいつも評価を伝えます。前よりできるようになったこと(成長)や今後の課題を伝え、自分たちで行動を変えられるようにしています。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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