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留の時間からの、虹と月

東京での用事を終え、さあそろそろ屋久島に戻るかとなった所で人生初のコロナに罹かり、帰島を延期して療養生活がスタートした9月の日記。

高熱はすぐ下がったものの、その後から嗅覚なくなる&復活、胃腸症状や微熱など後遺症的な症状が順番に続いて思わぬ長期戦になっている。聞けば今月は屋久島でも知人数人が罹患していたらしい。

8月下旬の屋久島

ぼんやりとした体調の中で、今まで自然療法も少しかじってきたものの、いざ発症して熱が39度台になると怖くなってすぐ市販の解熱剤を使ってみたり、あー思った以上に西洋医療を頼りにしていたんだなとか色々普段の考え方に気づくきっかけになった。

後からコロナの場合は、漢方だけ使って高熱で自己免疫のスイッチを入れてウイルスを炙ってしまった方が後遺症になりにくく予後が良いというコロナの治し方という興味深い記事を見つけ、私も解熱剤を使わなければ嗅覚脱失にならなかったのかな?など、

漢方薬局では「39度台の熱なら解熱剤を使うのはありですよ。」と言われたものの、状況によるとはいえ、もっと自己免疫を信じる方がよかったのだろうなと思っている。今のところ内科で出してもらった胃腸薬より、漢方薬局で調合してもらった漢方の方が効いているのでメインで助けてもらっている。

何はともあれ、予想していなかった留まる時間。

感染させたくないので高齢の親とは会うのを最小限にして、パートナーには数日は看病してもらったものの仕事も忙しいので先に帰島してもらい、ひとり過ごしている。

屋久島の方が空気がいいし療養生活にも良さそうなのだけど、飛行機に乗れる程回復できず、一度は早く戻りたくて空港へ向かう準備までしたものの途中で胃腸症状が強くなり吐いてしまいそれ以上移動できず、また元の部屋に戻ってきたのだった。

そんな日々の中で、ふと滞在先のマンションの窓から建物の合間にかかる虹を見つけた。

虹というより彩雲に近いかも

屋久島では高頻度で見かける虹。今の窓から見える景色は屋久島とは真逆だけれど、虹を見つけると嬉しくなりホッとする。しばらく経つと消えてしまったので、タイミングよく発見できてよかった。

時間は沢山あるので色々あれこれ思い浮かぶし、寝ている間に普段見ないような夢を見たりする。いつ島に戻れるのか少し不安になる時もある。けれど、あまりコントロールする気持ちがあると症状が長引きそうなので、あまり気にしすぎないようにしている。(という時点で気にしているわけだけど)

中秋の名月の満月
名月の日に満月になるのは、次は7年後らしい

先日は友人と電話で話しながら、話の流れで「今まで太陽と月だったら太陽の方にどちらかというと目を向けていたけど、もっと夜の月を眺めるような時間を大切にしたい。」という話になった。

話を聞いていて、たしかに私も月が好きだけれど、どちらがパワフルなのかと問われるならどちらかというと太陽の方な気がしていたな、とふと気づいて笑ってしまった。

仮に太陽の瞑想と月の瞑想というのがあったら、太陽の方が効きそう。みたいな、思い込みを持っていた。人や事象に対してもそうで、太陽のように明るい人に羨望を感じていたり。でもそれらすべて、イメージの話だなと思い直した。

今過ごしている留まる時間は、いわば月のようにしんとした時で体調が思うようにいかない分、内的な方向に向かう。早く太陽の時間に行きたいという気持ちになりがちだけど、今は充電や思い込みの浮上にいい時期なんだろう。(としながら、時々そわそわ。)

こういうタイミングは後から振り返ると大切な時期だったりするけど、渦中にいる際は「私はこれでいいのか、一体…。」と普段ゆっくり生きたいと思っているのに関わらず、いざ時間が与えられると焦ったりワタワタするのがパターンだったりする。

あまり過去や未来に過干渉せず、今を生きようよ。と思いつつ、時間があるとあーだのこーだの考えてしまうけど、それら含めて今という期間を味わうタイミングなのだろうな。という9月の日記でした。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます🕊