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「読みやすい文章」を書くために心掛けたいこと

こんにちは。オンラインてらこ家です。

前回のnoteでは『警察官志望者のための論作文対策講座』についてご案内しました。

講座の詳細についてはあまり触れておりませんでしたが、てらこ家ではマンツーマン個別指導メールでの添削指導など、受講生の皆さんが自分のペースで無理なく受講できるプログラムを各種ご用意いたしております。
いちばんのおすすめは少人数制グループレッスンですが、自分の書いた答案を誰かに読まれることには抵抗がある……という方も多数おられますので、こっそり、でもしっかり訓練を重ねたいという皆さんには、個別指導や添削指導をおすすめしております。

論作文対策を必要とされている方は、こちらからどうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。


今回の記事では、論作文や小論文、志望理由書などを作成するにあたり、常日頃から心掛けておきたいことをお伝えしようと思います。
警察官採用試験のみならず、各種公務員試験民間の就職試験大学受験(総合型選抜・学校推薦型選抜など)にも応用できますので、参考にしていただければ幸いです。


一文を短くする

「一文」とは、句点「。」が来るまでの文を指します。ダラダラと長い文章は読みづらいので、適当なところで区切ることを意識しましょう。

具体的なイメージを掴んでいただくため、例文をひとつご紹介します。
以下の文章は、ある年度の鹿児島県警察官採用試験に合格された方が実際に書かれた自己PRシート(初稿)の一部です。「最近関心を持った事柄(社会生活、時事問題、世界情勢など)について、あなたの考えを記入してください(120字程度)」との問いに対する回答です。

※ 初稿なので、「字数はさほど気にしなくてもよい」との前提で書かれた文章であることを先にお断りしておきますね。

<例文> 
5月22日の新聞で特殊詐欺1万8212件、7年連続で増加しているという記事を見ました。しかしそれらをコンビニエンスストアの店員の方や、銀行の方が声をかけて、防止したというニュースも見かけるので、警察官が注意喚起を行うことはもちろん、他の自治体の力もとても大切なものだと思います。私も祖父母に合言葉を決めるなどして、個人でも特殊詐欺防止に努めたいです。

過去の受講生が実際に書いた「自己PRシート(初稿)」の一部

文は3文、字数は170字程度にまとめられております。
部分的に言葉選びが適切でないと思しき箇所がほんの少し見受けられるものの、書き手の伝えたいことはわかります。初稿にしては上出来です。

ただ、もう少し文の構成を工夫することは可能ですね。字数も50字程度削る必要があります。

特に工夫すべきは太字の文です。ちょっと長すぎるので、2文に分けるなどしてもう少しコンパクトにまとめてみるようアドバイスしました。

以下は、アレンジ文です。
太字の文にまとめられていた内容は2分割しました。また、末尾の文に記載されている内容は敢えて割愛する方向でアレンジを加えてみました。
字数は指定の枠内(120字程度)に収まるよう調整しております。

<アレンジ例文>
特殊詐欺に関心を持っています。先日の新聞では「昨年の特殊詐欺認知数は1万8212件・7年連続で増加」との記事を目にしました。一方で、「店員や行員などの声掛けが事件を未然に防いだ」とのニュースも見かけます。官民一体となった対策の必要性を感じています。

当時の添削資料より抜粋

いかがでしょうか。原文との違いはお分かりでしょうか。

一般的に、一文の長さは60字前後が適切だと言われています。どんなに長くても80字程度に抑えるようにと、てらこ家ではアドバイスしております。

一文を短くするためのコツは、ひとつの文章の中に情報を詰め込み過ぎないことです。情報を詰め込み過ぎるとどうしても一文が長くなってしまいますし、伝えたい情報も伝わりにくくなります。一文の中に含む情報はできるだけひとつ(多くてもふたつ)に絞ることを意識するとよいでしょう。


聞かれていることに対して的確に答える

前回のnoteにも、この見出しとまったく同じ趣旨のことを記しました。
実際、”問い”に対する”答え”としては微妙にズレている文を無意識に書いてしまうケースは結構多いので、注意が必要です。

上記例文(初稿)にも同じような症状が現れています。
この例文は”答え”に該当する文なので、ここで改めて聞かれていること(問い)について確認してみましょう。

「最近関心を持った事柄(社会生活、時事問題、世界情勢など)について、あなたの考えを記入してください」

端的に言えば、「最近関心を持った事柄は何ですか?」と聞かれているわけです。問いに対して的確に答えることを意識するのであれば、文の書き出しは「私は〇〇に関心を持ちました」とするのが妥当です。

しかし、原文(初稿)の書き出しは「5月22日の新聞で特殊詐欺1万8212件、7年連続で増加しているという記事を見ました」となっています。
これはすなわち、問いに対して的確に答えているとは言えない文になっている、ということになります。

ただ、この答案を書いた本人が特殊詐欺に興味を持っていることは分かるので、許容範囲と言えば許容範囲です。
アレンジ例文では「特殊詐欺に興味を持っています」と、簡潔明瞭に記しておりますので、その点も参考にしていただければ幸いです。

※ 補足 ※
字数調整および自己PRシート全体のバランスを整えるため、この項目については、主語に該当する「私は」をあえて割愛しております。



単文を上手に組み合わせる

論作文や小論文、各種願書など、何らかの文書提出が求められる試験を突破するためには、普段からある程度「書く練習」をする必要があります。
特に単文(=述語が1つの文)を書く練習をすると、なお効果的です。

少し専門的な話になりますが、文には様々な種類があります。
構造別に分類すると、単文・重文・複文・重複文に分けられます。

例文を挙げるとするならば、以下のようなイメージです。
重文とは? 複文とは? という説明書きは軽く読み流してもらっても大丈夫ですので、それぞれの例文が読み手に与える印象にご注目ください。

***

・単文(たんぶん):述語が1つの文。最もシンプル。
 例)私は特殊詐欺に関心を持っています。

・重文(じゅうぶん):単文が2つ以上、並列に重なった文。
 例)私は特殊詐欺に関心を持っており、5月22日の新聞で〇〇という記事を見ました。

・複文(ふくぶん):1つの単文の中に、別の単文が組み込まれている文。
 例)私は、5月22日の新聞で見た特殊詐欺の記事に興味を持っています。

・重複文(じゅうふくぶん):重文と複文が結合された文。最も複雑。
 例) 私は、5月22日の新聞で「特殊詐欺1万8212件、7年連続で増加している」という記事を見て、特殊詐欺に興味を持ちました。

***

いかがでしょうか。
文の構造によって、読み手の受け取る印象はかなり異なるということが、イメージできますでしょうか。

また、重文・複文・重複文はすべて単文に分けることが可能であることにはお気づきでしょうか。

シンプルでわかりやすい文章を書く人は、単文の組み合わせ方がとても上手
です。また、単文は短文でもあるので、最初にお伝えしている「一文を短くする」というコツをマスターするにも効果的です。
論作文対策、何から手をつければいいの? とお悩みの皆さん、まずは単文を書く練習から始めてみてください。

……と言われても……何について書けばいいの?

とお悩みの方は、自分に関することを書く練習から始めるとよいでしょう。



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