これからの時代を走る、組織の在り方と哲学【人間性について】
今、時代は転換期に在る。
これまでの常識が、非常識へと移り変わり、人々の考え方、価値観も大きく変化している。
そのようにして、飲み終えたグラスに新しい水が注がれるように、徐々にではあるが、新たな価値観のグラスが若い世代の人たちによって満たされて始めている。
そのような中で、大きく姿を変え始めているものの1つ。
それが、組織の在り方、である。
今までの時代は、日本企業のほとんどがトップダウン方式の組織形態を採用していた。
しかし近年、新たな組織形態が多く誕生している。
仕事や生きることに意義を求める人が多くなった今の時代で、従来のトップダウン方式の組織形態は限界を迎えている。
そのような人が増えると、どんどん生産効率が悪くなるし、辞める人も続出。早急に対策を打たなければ、組織が崩壊する。
今の時代、多くの人が仕事に求めること。
それは、
1. その仕事が自らの成長に繋がるか。
2. その仕事に、”意味”はあるか。
3. その仕事が、自らの”居場所”となり得るか。
この3つであるように感じている。
まず、働いていることによって自分が成長していると実感出来るかどうか。そして、その仕事が誰かのためになっているのか、そこに意義があるのか否か。最後に、仕事仲間やその仕事場所が自分の居場所になるか、所属欲求が満たされるかどうか。
就活中の大学生を見ていても、多くの学生が上記の3つを、上手なキャリア選択をする際に考慮すること、として重要視しているように思う。
中には、お金や仕事内容への情報不足などによって、後悔の残るキャリア選択をしてしまう学生も多いが…
このようにして、数十年前とは大きく、人々が仕事に求める要素も変化している。
さらに、今の時代はそのような若者世代とは価値観の大きく異なる世代とが、正面衝突する時代である。
しかし、これからの時代を考慮し、継続的に発展できる組織を考える時には、そのような時代の流れに沿った組織形成を行なわなければならない。
今回の記事で書こうとしている新たな組織の常識、結論から簡単に述べてしまうと、
愛を根底に置いた、組織を形成すべきである
ということである。
この愛という単語をもっと分かりやすく簡単に言い換えるならば、叱らない、認め合う、ということである。
今の時代において、多くの人は自分と馬の合う人と、チームを組んだり、コミュニティ形成をしてしまいがちである。
たしかに、同じ目的や価値観を持つ人同士で組織形成すると、効率的であるし、居心地も良いし、良いことばかりなようにも思える。
しかしその一方で、馬の合う人同士がコミュニティ形成をし、それ以外の人々に対して排他的になってしまうことで、この世の中から争いが無くならない1番の原因を生み出してしまっている。
たしかに生きやすいように、居心地の良いようにだけやればいいのかもしれない。
しかし、あまりにもそのような人が多過ぎるから、この世から争いは無くなりそうもない。
この世界から争いを無くしたいと口では語るが、実際に行動に移せている人はどれくらいいるのだろうか。
これからは、自らの人間性を高めるための組織形成をしなければならない。
自分が、馬が合わないと感じる人とこそ組織を形成し、共に共通の目的に向かって走る。
もし目的すら合わないのならば、対話を通してひたすら夢を語り合えばいい。
でもほとんどの人が対話すらすることなく、そのような相手から遠ざかってしまう。
そのほうが、正直言って、楽だから。
特に争いを好まない日本人が、多くそのような決断をしてしまいがちだ。
でも実は、そのような一見して争いを避けているような決断こそが、より一層根深い争いを生み出しているのである。
かの福沢諭吉の言葉を借りるならば、
“人にして、人を毛嫌いするなかれ”
どうして人間同士で争う必要があるのか。
根本には、私たちは全員人間である、といった共通点があるじゃないか。
これからの組織は、自らの人間性を涵養するコミュニティとして活用しなければならない。
苦手な人、馬の合わない人から逃げてはいけない。
そのような人々とこそ、積極的に接点を持ち、共に歩む努力をしなければならない。
この現代における、愛の冷え切った世の中を生き抜くためには、それほどまでに磨きあげられた人間性が必要不可欠である。
そのような人間性を涵養できる機会は、そこら中にある。しかし、私たちの多くはそこから逃げてしまっている。
今こそ時代の転換期。
これらが数十年後の常識となることを心から願って、この想いを世の中に発信します。
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