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『生誕150年 池上秀畝―高精細画人―』(練馬区立美術館)

【内容】
日本画家の池上秀畝の企画展。

※展示期間は終わっています。

【感想】
近代日本画には、古くからの師弟制度の元で修行を積んで絵の技術を習得する旧派の画家と、
学校で習うタイプの新派の画家がいて、池上秀畝は旧派の日本画家だそうです。
そのせいもあってから、同時代の他の新派の日本画家ほどは今まで評価されてこなかったとのことのようです。
私自身も、この画家さん自体のことはよく知らなかったのですが、SNSでこの展覧会の最終日とのことで、なんとなく気になって行ってみることにしました。

鳥の画家と呼ばれていたようで、鳥を扱ったもので良いものが何点もありました。
色彩感覚も優れていて、動物の描写は特徴を捉えて、とても良かったです。

絵に、ある種のドラマやファンタジー性(詩情?)を感じて、そこもとても良いなあとかんじました。

あと、知らない画家さんだと思っていたのですが、展示の解説を読んでいて、実は目にしたことがあったことに気がつきました。
以前観に行ったことのある目黒雅叙園の百段階段の装飾の一部を担当していたとのこと。

以前、目黒雅叙園に行った時に、ちょうど日本が最悪の不況下の頃に、資産を注ぎ込んで、不況下で仕事にあぶれた画家や職人を集めて、超贅沢な装飾を施した建物だということ解説を読んだことを思い出しました。
以前訪れたことのある目黒雅叙園には、今も池上秀畝の作品があるようでした。

ただ最晩年、太平洋戦争の戦勝祈願に靖国神社に、絵を奉納していたりしていて、そこら辺が今まであまり積極的に紹介されて来なかったのかなあと思いました。

https://www.neribun.or.jp/event/detail_m.cgi?id=202312141702545620

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