パーキンソン病治療をさらに進化させるために
「パーキンソン病は治せません」と言うのが、現代医学の現在です。
東洋医学ではどうなっているかと言うと、もちろん治せません。
パーキンソン病は脳神経に関する病気です。
脳と言う臓器がどういうものか、どのような働きをする臓器か分かり始めたのはほんの60年ほど前です。
紀元前今から2000年以上前に書かれた源典を基に、それを忠実に行ってきた鍼灸は勿論未だ脳神経の治療を行うことは出来ないのです。
頭皮にもツボが描かれているではないか、そのようなことを言われるかも知れません。
しかし頭のツボは目や耳や、身体を治すためのツボであって脳疾患を治療するためのものではないのです。
でも脳の疾患も鍼で治したいですね。
身内のパーキンソン病をきっかけに、治すためにまずツボを見つけ次に治すための理論と治療法を作り出しました。
1 手のひら先生の高麗手指鍼療法
妹のパーキンソン病治療をおよそ10年ほど行って、症状も消えたところで治療をまとめ理論を考えました。
鍼治療は理論から考えるのではなく、まず治療の成果が出てから理論を文章にして構築するのです。
西洋医学のように理論が先で薬を作り、実験して試して完成する方法ではないと考えます。
ただこれもやみくもに行うのではなく、頭の中でアイデアを出し東洋医学に沿って治療法を考えることが前提にはなりますが。
手術後に良くおこる腸の癒着を完治する患者さんを前にして、なぜ治っていくのかを検証してみたら免疫を上げる方法を意識せずに行っていたことに気が付きました。
坐骨神経痛で苦しんでいる患者さんを、早く確実に10回で治るように治療法を考え出したら、それは脳神経の治療も行っていたことに気がつたことなど。
同じ思考方法でした。
まずパーキンソン病の症状を治すことに専念し、症状が治まってきたところでより効果的なな治療法を考えるために理論立てしなくてはならないのです。
名人達人と呼ばれる治療家は気のパワーで治してしまうので、おそらく理論も技術も必要はないと考えるのです。
並みの治療家はそれは出来ません。
2 手のひらに脳のツボ発見
自分が脳溢血を発症し鍼治療しても効果はなく、1年後妹がパーキンソン病になった時も鍼は効果がありませんでした。
そこで治療の最大の問題が脳神経のツボがないという事を改めて実感しました。
幸運にもある方のアドバイスで手のひらに脳神経を見つけるデバイスを手に入れることが出来ました。
妹のパーキンソン病発症から3年ほど経過していました。
さらに2年ほど経過して様々なツボが手のひらに見つかりました。
パーキンソンの症状も治まったところで、なぜ良くなるのかさらにもっと良くなる治療法は無いかと考えたのです。
その結論を導いてくれたのが、耳鍼法の創始者「ポール・ノジェ博士」のフェーズ理論と、東京芸術大学三木茂夫教授の「生命形態学序説」でした。
3 進化に伴って現れるツボ
フェーズ毎に夥しいツボが現れます。
何でそうなるの?萩本欽ちゃん!
と言っても分からないでしょうから自分で考えたのが、鍼灸理論と進化論の融合でした。
三木茂夫教授には感謝しかありません。
今は形態学から進化を考えるのではなく、DNA遺伝子の解析から進化を考える時代になっています。
いまそのことから鍼治療を考えるとすると、進化論との融合は思いつかないでしょうね。
4 ツボに鍼1本刺しても病気は動かない
フェーズⅠのツボに鍼を刺すだけでは、複雑な疾患を鍼で治すことは出来ません。
フェーズを使った治療法はまだ日が浅く、治療にはⅠ~Ⅲまでの関連するつぼ全部を使っています。
そのうちツボの精査が出来れば、より少なく効果的な方法が見つかり患者さんお負担が少なくなる可能性があるかもしれません。
フェーズを使うことで治療効果が高まったのですが、さらに良くなる方法を考えました。
それがツボの刺激量でした。
名人達人は気のパワーを自在に使えるので、ツボに刺す鍼の本数など問題にしません。
そこでちょっとした暗たんな道具を考えました。
使いこなすには経験と知識がひつようなものです。
今まではツボの補瀉を決めるには経絡を診断しなければなりませんでした。
鍼の本数刺激量は診断できませんでした。
それが同時に可能になったわけです。
手のひらの場合鍼を刺しながらこれらの診断を行っていましたが、指先などは痛いので患者さんに負担がかかりすぎていました。
そのことが解消されました。
5 パーキンソン病の根本治療へ
以上のような経過でパーキンソン病に対しては、早く効果が出るようになり治療に自信が湧いてきました。
病気の進行度にもよるでしょうが、最近は1回目から治療効果を実感される方が多くなってきました。
1年も治療しないでも10回ほどの治療後に、朝晩の震えが止まった方がいました。
課題は根本から治る治療法です。
中脳は心臓神経の上位神経なので、ここを治さないと心臓の動きに悪影響が出ます。
中脳黒質のドーパミンが復活するか否かは最後に残る問題です。
復活ないし修復できないなら、それを補うことが出来る臓器を刺激し代替出来るようにすれば良いのでしょう。
難しいことかも知れませんが。
ただ現代医学の成果を読ませていただくことは出来ます。
根本治療の成果がすぐ現れたとは思いませんが、以前の治療より明らかに患者さんの動きが傍目にも良くなったので驚きでした。
二千年以上前の叡智と、現代最先端の医学の成果をミックスすると、それに進化の過程を踏まえた鍼治療をすると、まだまだ人間の体にはお宝が埋まっているようです。
サポート頂いたら最先端の医学雑誌と、最先端の進化論本を購入し難病治療研究に役立てる予定です。