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洋服すら選べない自分を操縦して人間界に擬態する

自分の意思がないように感じる。普通の人間を演じる、空っぽの人間を人間らしい動きに見えるよう無理やり動かしている。そんな気分。

全部の行動に対して、普通の人ならきっとこうするだろう。一般的にはこれが正解とされているよな。じゃあこうしよう。

このシステムが組まれる。

洋服もそう。いかに擬態できるか。普通の人に紛れ込めるかが重要。だからマネキン買いが多いし、自分で上下のコーディネートを考えることができない。

ネットでアパレル店員やおしゃれな人のコーディネートを調べて自分が着ようとしていた上下の組み合わせと似ている写真を見つけてはじめてこれが正解だとお墨付きをもらってからじゃないと納得ができない。

これにより大学の講義に何度か遅刻しているし、休んだこともある。マネキン買いをしなかった洋服の納得できる組み合わせが見つけられず一度も着ないまま捨てたこともある。

はっきり言って重症だし、この問題を解消するためにはひたすら調べてひたすら正解のコーディネートを保存しておかなければならない。

ああ、制服のある日々に戻りたい…。


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