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奇跡から一転泥沼へ。ビルボード100最長チャートイン”中小ドルの奇跡”FIFTY FIFTYの天国と地獄~青春という名のKPOP Vol.157

今、全世界のKPOPファンの注目と憂慮に満ちた視線を浴びているガールズグループがいる。

それはFIFTY FIFTYだ。

FIFTY FIFTYは、デビューからまもなく、中小企業所属のK-POPアーティストとしては初めてビルボードHOT 100にチャートインし、MV視聴回数も1億を超えた前代未聞の快進撃を続け「中小ドルの奇跡」と言われた。

しかし、彼女たちは今、大きな危機に瀕している。

FIFTY FIFTYは独立レーベルのATTRAKT所属の4人組ガールスグループで、22年11月にデビューを果たした。

FIFTY FIFTYは3月28日、1stシングル「Cupid」で米国ビルボード「ホット100」に100位でランクインして以来、7月8日現在まで、なんと15週連続で100位圏内にとどまり、デビューから最も早くビルボードメインチャート入りを果たしたK-POPアーティスト、最も長くメインチャートにチャートインしたK-POP女性アーティスト、という記録が彼女たちによって塗り替えられ「中小ドルの奇跡」と言われた。

「中小ドル」とは「中小プロダクション所属のアイドル」という意味だ。 HYBE、JYP、SM、YGの4大事務所が大きな影響力を持っているK-POPシーンにおいて、弱小プロダクション所属のアーティストの成功は至難の業といわれている。  

BTSも、デビュー当時は「BIG HIT」という新生プロダクション所属ゆえに「中小ドル」と言われたが、今や世界的なトップアーティストとなり、BTSの生みの親であるバン・シヒョクが率いるBIG HIT(現HYBE)も、世界的なエンターテインメント企業となった。

デビューと同時に大躍進を遂げたFIFTY FIFTYも、もしかしたらBTSのように世界的なアーティストに成長していくかもしれないという期待がKPOPファンにはあった。

しかし、デビューたった7ヵ月目に所属事務所との紛争が起きたことで、彼女たちへの期待は一転、この上ない憂慮へ変わってしまった。

一体何があったのか。時系列に追っていこうと思う。

ちなみに現在彼女たちを取り巻く危機は益々深刻化し、解決の様相が見えない状況で、この記事は新たな情報が入り次第、随時追記していく予定だ。

まず、FIFTY FIFTYの簡単な紹介をしよう。

FIFTY FIFTYは4人組女性アイドルグループで、ATTRAKT所属。22年11月18日にミニアルバム『THE FIFTY』でデビューした 。公式ファンダム名はHUNNIES。

グループ名のFIFTY FIFTYは「人生で選ばなければならない二つの道、現実世界と理想世界、その間をある時は時間と空間を超えて行き来する50対50」という意味を込めた命名という。

彼女たちのデビューから現在に至る奇跡(と言いたかったが)軌跡を追っていこう。

【2022年】

11月14日、グループのSNSアカウントにグループの公式ロゴマークを公開し、デビューすることを発表。

同日、1st EP『THE FIFTY』の先行曲「Lovin' Me」MVを公開。

Lovin' Me(MV視聴回数:340万回/2022年11月14日-)

エモい!1番好きな曲だ。

清楚で可愛らしい雰囲気から神秘的でクールな雰囲気まで感じさせ、一本の映画を観ているような映像と中毒性の強いサウンド、胸に響くボーカルが調和している。

11月18日、1st EP『THE FIFTY』(タイトル曲:Higher)を発売し、デビュー。

Higher(MV視聴回数:588万回/2022年11月18日-)

涼しげなトーンのサビが脳内にリフレインして心地よい。

特にアランの透明感溢れるボーカルとアイドル性抜群の笑顔に魅了された。

11月22日-27日
韓国地上波テレビ局3局KBS、MBC、SBSの音楽番組に出演し、タイトル曲「Higher」のパフォーマンスを披露して好評を得る。

同アルバムは、韓国の評論家雑誌・IZMにてアルバムを 5つ星中、4.5と評価し、雑誌がこれまでにガールズグループに与えた評価で過去最高となる。

【2023年】

1月6日、デビューアルバムの収録曲「Lovin' Me」が米有力メディアが選ぶ「2022年最高のK-POP音楽25」に選定される。

同誌は「Lovin' Me」を選定した理由として「2010年代の(音楽的)活気を呼び起こすと同時に、現代的なシンセポップサウンドのギャップのある魅力が際立つ」とし「輝くシンセサウンドとスリル感を与えるボコーダー効果は、ダンスフロアでの青春と生きていることを感じさせ、抑制できない恍惚感を表現する」と絶賛した。

2月24日、1stシングルアルバム『The Beginning: Cupid』(タイトル曲:Cupid)を発売。

Cupid(MV視聴回数:1億343万回!/2023年2月24日-)

MVは、恋にときめき悩む4人の彼女たちが小さな部屋に集まって作戦会議を始める彼女たちの等身大の姿が見える。

「キューピッドに二度目のチャンスを与えた / 信じていた私はとても愚かだった」というサビが、ポップなメロディーだが、どこか切ない気持ちにさせて、余韻と中毒性に満ちている。

ディスコ風の少しスローテンポなダンス曲で、そのふわふわとしたメロディーが、今世界を席巻しているレトロ旋風にハマる雰囲気を出している。

特に、速さを調節したスピードアップバージョンがTikTokのチャレンジ動画のBGMに使われたことで、米国や英国などで先に人気の火が付いた。

音楽番組「Musicbank」と「Mcountdown」でのパフォーマンスも紹介!

Cupid - FIFTY FIFTY [Music Bank] | KBS WORLD TV 230224

FIFTY FIFTY - Cupid EP.786 | Mnet 230302

3月7日、FIFTY FIFTY、米ビルボードチャートに初ランクイン!

FIFTY FIFTYの1stシングル「The Beginning:Cupid」がワールドデジタルソングセールスチャートで8位を記録。

これで彼女たちはデビューからわずか110日で、ビルボードチャートにランクインしたガールズグループという記録を築いた。

3月28日、『Cupid』がビルボード『HOT100』で100位に初登場!

1stシングル「The Beginning:Cupid」のタイトル曲「Cupid」でデビューから約4ヶ月で、ビルボートのメインチャートである「HOT100」にチャートインし、Wonder Girls、BTS(防弾少年団)、BLACKPINK、TWICE、NewJeansに続き「HOT100」にチャートインした6番目のK-POPグループとなった(中小規模の事務所所属としては、史上初めて「HOT100」にチャートイン)

4月4日、FIFTY FIFTYが2週連続でビルボード「HOT100」チャートにランクイン!今週は6ランク上昇した94位を記録。

4月13日、FIFTY FIFTYが「Cupid」の米ビルボード「HOT100」チャートにランクインしたことを記念し、記者懇談会を開催。

キナ
セナ
シオ
アラン

記者懇親会インタビューでのメンバーたちのコメント

「実は今もまだ信じられない。とても感謝している。練習生の時から、どうすれば私たちのポジティブなエネルギーとシナジー(相乗効果)を込めることができるのか、優先的に考えていたが、そのような部分が聴く方々によく伝わったのではないかと思う」

「とても驚いて両親にすぐ連絡した。緊張したし、これからもっと頑張らなければならないと思った」

また、メンバーのシオは「このような有名なチャートに、名前が上がるとは全く予想できなかった。初めてチャートに上がったと聞いた時、驚いて私とアランは口を塞いだ記憶がある。このような場があること自体が光栄だ」

「私たちはそれぞれ個性と魅力を持ったグループだ。一緒にいる時に出るシナジー効果をお見せしたい。このような結果がとてもありがたいが、プレッシャーになるし、次の曲としてどのような曲をお聴かせするべきか悩んでいる」

「私たちが考える私たちの強みは誠実さだ。練習生の時から『いつも正直で誠実さを持って、基本に充実しなければならない』とよく言われてきた。今も一番重要だと思っている。この部分を多くの方が愛してくださって感謝している」と伝えた。

4月26日、米Warner Recordsとパートナーシップを締結!

FIFTY FIFTYの総括プロデューサーであるアン・ソンイル(SIAHN)は「Warner Recordsと共にすることになって非常に光栄だ。これから一緒に活動できることにワクワクしており、全世界にいるファンの皆様に、より良い音楽とコンテンツをお届けできるように努力する。これからもたくさんの関心と愛をお願いしたい。アーティスト中心ということで、わが社の考えとビジョンが一致することを非常に嬉しく思う。成功のための道を模索できることを期待している」と伝えた。

FIFTYはこの時点でタイトル曲「Cupid」は、全世界で3億回以上のストリーミングを記録し、ビルボード「HOT100」にランクインし、TikTokで600万件以上の動画が投稿され、プラットフォームで95億回以上の再生回数を記録するという前代未聞の快進撃を続けていた。

4月29日、FIFTY FIFTYが始球・始打式に初登場!

5月2日、FIFTY FIFTY アラン、ダンス練習時に痛みを感じ病院で手術。

所属事務所ATTRAKTは「アランがダンス練習時に痛みを感じて病院を訪れ、精密検査を受けた。活動中に治療を受けてきたが、精密検査の結果、早い回復のために手術が必要という専門医の所見があった」と伝えた。

続けて「当社はアランと彼女の両親とアルバム活動に参加するかどうかについて長い間話し合ってきたが、アラン本人の意志が強く、健康に無理のない範囲で参加してきた」とし「十分話し合った結果、手術を受けることにし、本日午前に手術を受け、手術は成功裏に終わり、現在、安静にしている。当社は医療スタッフの所見とアーティストの回復を最優先に考え、今後の活動を進める予定だ」と伝えた。

果たしてこの時には、急な成功の影で事務所とメンバー間で信頼関係が損なわれつつあったのか……

5月12日、英オフィシャルチャートで8位を記録!7週連続トップ100入りの快挙!

5月20日、「Cupid」がビルボードのメインシングルチャート「HOT 100」に8週連続チャートインし17位の最高位を記録!


「HOT100」内でも競争が激しい「TOP20」順位圏ではただ1段階上がるのも非常に難しいが、「FIFTY FIFTY」は1週間で19位から2段階も上がる驚くべき成果を見せた17位は、K-POPガールズグループの中で2番目、K-POP全体アーティストの中で5番目に高い順位。

特に「HOT 100」に8週連続でランクインしたのは2020年「BLACKPINK」がセレーナ・ゴメスとコラボした「Ice Cream」以後、K-POPのガールズグループが久しぶりにビルボードで見せた最長記録(同率)だ。

5月25日、FIFTY FIFTY、マーゴット・ロビー主演の映画「バービー」のOSTに参加!K-POPからは唯一。

6月6日、「Cupid」が11週連続で米ビルボード「HOT100」にランクインK-POPガールズグループ最長記録

2020年「BLACKPINK」がセレーナ・ゴメスとコラボした「Ice Cream」を抜いて最長記録になり、初登場後100位→98位→85位→60位→50位→41位→19位→17位→18位→20位→23位→21位……凄いのが過去6週間ほとんど順位が変動していない。

この凄まじい快進撃の裏に、いったい、彼女たちに何があったのか。
プロフィール紹介の後、その後の顛末を続けよう。

【メンバープロフィール】

FIFTY FIFTY公式Instagram


キナ/2002年7月9日(21歳)※今日誕生日!

KEENA
164cm
メインラッパー、サブボーカル
MBTI:ESFP (エンターテイナー型の性格)

セナ/2004年3月12日(19歳)

SAEN
160cm
リーダー、サブラッパー、メインダンサー
MBTI:ISFJ (擁護者型の性格)

シオ/2004年10月6日(18歳)

SIO 
165cm
メインボーカル、リードダンサー
MBTI:INTJ (建築家型の性格)

アラン/2004年10月11日(18歳)

ARAN
162cm
リードボーカル、リードダンサー、マンネ
MBTI:INTP (論理学者型の性格)

FIFTY FIFTYのメンバーのキャラクターが伝わってくる動画を紹介。

彼女たちの輝く魅力。無限大の可能性。そして世界を驚かせた奇跡。

彼女たちには眩い花道がこれからも続いていくと思われていた。

それは、今から3週間前だった。

世界中のKPOPファンが耳を疑うようなことが起きる。

2023年6月19日、メンバー4人がソウル中央地方裁判所に専属契約効力停止仮処分申請を提出。

いきなりの出来事でKPOP界は震撼した。

なぜ?どうして?様々な疑問が巻き起こった。

6月23日、ATTRAKTが「所属アーティストに接近し、当社との専属契約を違反するよう誘導する”外部勢力”が確認される」とコメントを発表。

ATTRAKTは23日、公式コメントを通じて「弊社所属のアーティストたちが活発に活動しなければならない時期に、なぜ活動していないのか気にかけ、心配してくださるファンが多いことはよく分かっています。メンバー一人の健康に問題が生じ、弊社はメンバー本人、その家族と相談し、双方の同意のもと、医師の指示に従って治療し、5月2日に手術を受けました」と伝えた。

そして「1ヶ月以上、長ければ2ヶ月ほど回復の時間が必要だという医師の診断により、アーティストたちの活動を中断し、健康が一番重要だと判断して、他のメンバーたちにも休みを与えました。この期間中、弊社は従来のシステムを大幅に拡大・改善し、アーティストたちをよりしっかりと支援できるよう万全の準備をしてきました。目の前の利益を重視するより、アーティストたちの長期的な成長と発展を追求することが弊社の基本的な方針です」と明かした。

また「当社が準備している間、所属アーティストに接近し、当社との専属契約を違反するよう誘導する外部勢力が確認されています。この勢力は、当社に対する非難と甘い言葉で所属アーティストたちが誤った判断をして有効な専属契約を無視し、自分たちと契約を締結するよう誘導する違法行為をしています」と説明した。

続いて「小さく力のない事務所が成し遂げた奇跡を強奪しようとする不純な外部勢力の違法行為に怒りを禁じえませんが、弊社は冷静で断固とした対応をし、この外部勢力といかなる妥協なしに、最後まで戦って法的責任を問います」とつけ加えた。

6月26日、ATTRAKTは「”あるアウトソーシング企業”がWARNER MUSIC KOREAに接近し、FIFTY FIFTYを引き抜くための提案をしたことを確認した」とし、WARNER MUSIC KOREAに内容証明を送ったと明かした。

ATTRAKTは公式コメントを通じて「FIFTY FIFTYのメンバーに接近し、当社との専属契約を違反するよう誘導する外部勢力が確認されている」と主張し、波紋を呼んだ。

ATTRAKTは「この外部勢力は所属アーティストが有効な専属契約を無視して、自分たちと契約を締結するよう誘導する違法行為を行っている。弊社は冷静で断固とした対応をし、この外部勢力といかなる妥協なしに、最後まで戦って法的責任を問う」とつけ加えた。

同日、WARNER MUSIC KOREAがATTRAKTが主張したメンバー引き抜き疑惑に関して事実無根であると公式に表明。

「まず、WARNER MUSIC KOREAはFIFTY FIFTYの海外流通を担当しており、2023年4月1日から業務を行ってきました。契約後、現在に至るまでWARNER MUSIC GROUPの力量とネットワークを動員し、FIFTY FIFTYと所属事務所が成し遂げた眩しい成果がより輝けるように最善を尽くしてきましたが、かんばしくない疑惑が浮上し、とても残念に思っております」と伝えた。

また「弊社はアーティストとアーティストの所属事務所の意見を尊重し、グローバル流通会社として現在まで最善の努力を注いできました。これは様々な成果で証明されていると自負しております」とし「ATTRAKTが主張した内容は事実無根であり、内容証明を送ったことについても残念に思います」と伝えた。

最後に「今後、確認されていないデマの拡散、根拠のない推測での報道は控えるようお願いいたします」と付け加えた。

6月27日、ATTRAKTが、同事務所と役務契約を締結しプロジェクト管理および業務を遂行してきたTHE GIVERSのアン・ソンイル代表ら3人に対し、詐欺および業務上背任、業務妨害で告訴状を提出した。

ATTRAKTは27日、江南(カンナム)警察署に株式会社THE GIVERSのアン・ソンイル代表ほか3人を相手に、告訴状を提出した。

ATTRAKTと役務契約を締結し、プロジェクト管理および業務を遂行してきたTHE GIVERSが、業務を引継ぐ過程で遅延が生じたり、会社のメールアカウントの削除、これまでのプロジェクト関連資料を削除するなどの業務妨害と電子記録等損壊、詐欺および業務上背任行為をしたという理由からだ。

また「THE GIVERSが海外の作曲家から『Cupid』の音源を購入する過程で、ATTRAKTに著作権の購入に関する情報を提供せず、本人及び本人の会社が著作権をひそかに購入する行為をした」と主張した。

ATTRAKTの関係者は「その他にも深刻だと疑われる状況が明らかになり、さらに告訴件が増える可能性がある」と述べた。

6月28日、メンバー4人の法廷代理人弁護士を通じて「ATTRAKTが契約違反をし信頼関係の破壊をもたらした」ことを理由とする19日の仮処分申請の公表と「いかなる外部の介入もなく4人のメンバーが同じ気持ちで決定を下した」ものである旨の主張がなされた

FIFTY FIFTYが、所属事務所との契約問題についてコメントを発表した。

メンバー4人は法定代理人である法務法人(有)BARUNのユ・ヨンソク弁護士を通じて、今月19日にソウル中央地方裁判所に専属契約効力停止仮処分申請を提出したとし、「これは所属事務所ATTRAKTが契約違反をし、信頼関係の破壊をもたらしたことによる措置だ」と主張した。

メンバーたちは「透明ではない精算、活動が難しい健康状態を明らかにしたにもかかわらず、一方的に強行しようとしたことなど、契約上の義務を履行しなかった様々な事情について、問題を提起した」とし、「これは、いかなる外部の介入もなく、4人のメンバーが同じ気持ちで決定を下したものであることを明らかにしたい」と述べた。

また「今がどれほど重要な時期であるかよく理解しており、多くの方々が心配してくださっている気持ちもよく知っている。最初に練習を始めて、良い影響を与えることができるアーティストになろうと約束。4人のメンバーは、正しくないことに賛同したり黙認したりはせず、嘘偽りなく、周りからの圧力なしに、ただただ自分たちの道を正しく歩んでいくために、このような決断を下した。ATTRAKTは今からでも、これ以上FIFTY FIFTYのメンバーたちの名誉を毀損しないことを約束してほしい」と付け加えた。

6月29日、ATTRAKTより告訴を受けたTHE GIVERS側は全面否定で法的に争う姿勢を表明した。

FIFTY FIFTYのメンバー引き抜きを試みたという疑惑や大ヒット曲「Cupid」の著作権をひそかに購入したとし、FIFTY FIFTYの所属事務所から告訴を受けているTHE GIVERS側が反論した。

「当社は5月31日付で、関連したすべての企画、制作、運営業務をATTRAKTに引き継ぎ、業務を終了した。現在はATTRAKTの要請により、米Warner Recordsとのグローバルプロモーションおよび海外でのPR部門だけを担当している」と明かした。

また、ATTRAKTが言及した”外部勢力”あるいは”引き抜きを主導した某アウトソーシング企業”については「推測によるデマが様々なメディアとコミュニティなどを通じて広がり、これにより当社だとする推定、または確認を要請する問い合わせが殺到している」とし「推測によるデマの内容に関して、当社はいかなる介入もしたことがなく、該当内容は当社とは全く関係がないということを申し上げる」と強調した。

ATTRAKTは27日、THE GIVERSのアン・ソンイル代表ほか3人を相手に、告訴状を提出した。これに対してTHE GIVERS側は「ATTRAKT設立時から現在まで、業務委託契約によって誠実に業務を行ってきた。ATTRAKTがFIFTY FIFTYのメンバーらから契約解除を求める内容証明を受けた当日も、チョン・ホンジュン代表の要請により当社のアン・ソンイル代表とATTRAKT側の弁護人が同席して会議を行うなど、業務終了後にもATTRAKTとFIFTY FIFTYのメンバーらの架け橋としての役割に最善を尽くした」と反論した。

また「当社は著作権確保などのすべての業務を適法な手続きにより進行し、特に『Cupid』はFIFTY FIFTYのプロジェクト前から当社が保有していた曲であり、以後、FIFTY FIFTYの曲として作業を進めることになった」と主張した。

続けて「ATTRAKTがマスコミを通じて明かした告訴の理由については事実と全く異なり、当社はATTRAKTとFIFTY FIFTYのメンバーらの間でいかなる立場も示さず、中立的な立場を取ってきた」とし「チョン・ホンジュン代表とATTRAKTが、当社代表などに対する虚偽告訴およびマスコミなどを通じて継続的に虚偽事実を流布した行為に対して、当社は法務法人(有)HWAWOOを選任し、今後強力な法的対応に乗り出す」と付け加えた。

7月4日、映画「バービー」OSTのMV撮影が中止に…「KCON LA 2023」への出演もキャンセルに。

韓国メディアは4日、FIFTY FIFTYは映画「バービー」のOSTの歌唱に続き、ミュージックビデオの撮影も行う予定だったが、所属事務所ATTRAKTとの対立により撮影が中止になったと報道した。

これに関しATTRAKTの関係者は同日、OSENの取材に対し「そのような問題が理由ではなく、アランが5月上旬に手術をして休息を取ったため、活動を中止することになった。アランが7月中旬に復帰する予定だったが、このような状況になり、自然に(ミュージックビデオの撮影が)中止になった」と伝えた。

さらに同日、ATTRAKTはFIFTY FIFTYの公式ファンコミュニティを通じて「8月19日にアメリカ・ロサンゼルスで開催予定の『KCON LA 2023』に参加予定だったが、メディアを通じて知られているように、所属事務所の内部事情により、やむを得ず出演がキャンセルとなった」と伝えた。

7月5日、ソウル中央地裁でFIFTY FIFTYのメンバーたちが所属事務所ATTRAKT(代表:チョン・ホンジュン)を相手に提起した専属契約効力停止仮処分申請に関する初公判が開始された。

7月5日、FIFTY FIFTYの4人がATTRAKTを相手に提起した専属契約効力停止仮処分に関する初公判が、ソウル中央地裁で行われた。この場でメンバー側は、ATTRAKTが契約に違反し、信頼関係の破綻を引き起こしたと主張。契約解除の理由として、「収益項目の漏れや精算資料を誠実に提供しなかったという点」「債権者の身体・精神的健康管理義務に違反した点」「芸能活動の人的・物的資源支援が不足している点」を挙げた。

対するATTRAKTの法定代理人は公判後、「大人の過ちによって若いアーティストたちがかなり精神的に苦痛を受けており、ATTRAKTも残念に思う」とし、「(メンバー)本人たちの過ちはない。貪欲な大人たちの誤った言葉で、前途有望なアーティストたちが誤った判断をするのではないかと思って残念だ」と話した。

そして結果よりも、アーティストとの円満な協議を望むとも明らかにしている。「ATTRAKTは背後で操る勢力が明確にいると考えており、証拠もある。別途の訴訟と法的手続きを通じて最後まで暴き出し、その責任を問う」と強調した。

先立って6月28日、メンバーの法定代理人の法務法人バルンは専属契約効力停止仮処分申請を提起したと公式に発表し、「いかなる外部介入もなく、4人のメンバーが一丸となって主体的な決定を下した」と明かしていた。

ATTRAKTとThe Giversの対立以外にも、FIFTY FIFTYメンバー自体が事務所に不信感を表わしたため、問題はより大きくなっており、その余波は早くも表面化している。

同日、THE GIVERSはFIFTY FIFTYの所属事務所ATTRAKTの代表が、著作隣接権と著作権を区別できていないと主張。

THE GIVERSのアン・ソンイルは「当社は著作権確保などのすべての業務を適法な手続きにより進行し、『Cupid』はFIFTY FIFTYのプロジェクト前から当社が保有していた曲であり、以後、FIFTY FIFTYの曲として作業を進めることになった」とし、「チョン・ホンジュン代表とATTRAKTが、当社代表などに対する虚偽告訴およびマスコミなどを通じて継続的に虚偽事実を流布した行為に対して、当社は法務法人(有)HWAWOOを選任し、今後強力な法的対応に乗り出す」と反論した。

【THE GIVERS 公式コメント全文】

7月3日に公表したコメントに続き、ATTRAKTの関係者や記者の方々にお知らせいたします。事実ではない内容や悪意をもって編集された情報や推測性の記事で、マスコミや大衆に混乱をもたらす行為をやめてください。

現在ATTRAKTは本質的な要素ではなく、歪曲された事実により大衆の目を隠しています。どうかこの文章を読む多くの方々の、より賢明な判断をお願いいたします。

30年のキャリアを持つベテラン制作者と自負されている方が、隣接権と著作権について区別もできていないことを、非常に残念に思います。

著作隣接権とは、著作権法で著作物の価値を高める上で一定の貢献をした者の権利で、著作者に準じて保護され、通常、音楽に関してはアルバム制作者の権利を言います。つまり、ATTRAKTが主張している9,000ドル(約130万円)の曲の費用を支払って保有しているのは、アルバム制作者の権利である隣接権です。THE GIVERSは隣接権についてはいかなる権利も持っていません。

著作権は、著作物を創作した人の権利で、音楽に関しては作詞家、作曲家、編曲家などが持つ権利を指します。これについては、THE GIVERSが適法な手続きを経て、作家たちとの話し合いの上で権利譲渡契約を締結し、代金を支払って保有している権利です。

このような過程は「Cupid」の発売前に行われ、作詞と作曲の修正、様々なバージョンへのミキシング、他のアーティストとのコラボレーションなど、多方面で活用されるグローバルプロモーションの進行過程で、手続き上の承認業務などの長い過程を簡素化するために、THE GIVERSパブリッシャーを通じて適法な過程で履行したものです。明らかに会社の業務過程で取得した権利であり、実際に作品に参加したアン・ソンイルの持分のほか、海外の著作者の持分は、パブリッシャーであるTHE GIVERSが所有しています。

契約書及び具体的な情報は、各当事者の個人情報を保護するため公開することはできませんが、当社が当該権利を確保するにあたり、ATTRAKTが主張する曲の費用とは別のインボイスを保有しており、ATTRAKTが所有する曲の費用のインボイスには、「Music Production Fee」と明記されており、THE GIVERSが支払った譲渡費のインボイスには、「Music Intellectual Property Rights Fee」と明記されています。これは明らかに異なる内容であり、当該資料は法廷で開示いたします。

したがって、ATTRAKTが支払った曲の費用に対して、THE GIVERSが著作権を購入したという主張は成立しない、明らかな虚偽事実です。そのような論理であれば、ATTRAKTは過去のアルバムの楽曲の費用を支払うことにより、すべての楽曲に対する著作権を保有しているのか、逆に聞きたいです。当時、制作費不足で曲の確保が大変だったATTRAKTに代わって、THE GIVERSが問題なく曲を先行購入し、ATTRAKTの資金が確保されてから、再び返してもらったというのが事実です。このように事実に基づかない虚偽の主張に対して、相当な不快感と共に、深い遺憾を表明せざるを得ません。

著作者とTHE GIVERSパブリッシャー間の秘密の保持条項に従って、契約と具体的な内容を明らかにすることはできませんが、これまで説明した事実は、捜査機関と裁判所で明確に解明した上でその結果を公表しますが、当社の主張と変わることはないでしょう。

現在ATTRAKTは前後の状況と脈絡は省いたまま、自分たちの主張に合う一部の資料だけを部分的に公開しています。それでも私たちがこれまでATTRAKTについて具体的な反論をしなかった理由は、法的な場所以外で騒ぎを起こしたくなかった上に、ATTRAKTとアーティスト間の法的紛争に当事者でない当社がいかなる影響も与えたくなかったからです。

これに対して、虚偽の主張と編集された資料で引き続き2次加害を続ける行為を止めてください。このコメントはTHE GIVERSの最後の警告であり、今後関連する全ての内容は、法的な手続きに従って忠実に事実関係を証明した後、改めてお知らせいたします。

7月8日、こんな泥沼の最中でも『Cupid』がビルボード「HOT100」15週連続チャートインで24位を記録。


まさに次から次へと異なる主張が飛び交う泥沼の様相……

今回の訴訟について、韓国内の世論は「黄金の卵を産むガチョウの腹を割ってしまった」という意見が多い。

しかも、普段は所属事務所に非難の世論が集まる場合が多いが、今回はFIFTY FIFTY側に非難が集まっている。  

それはなぜか。大手プロダクションは新人育成費用を投資概念と考えて活動開始と同時に精算金を支給するが、資本力のない新生プロダクションは育成費用がリクープされてから本格的な精算が始まるのが業界の一般的な慣行だ。

デビューから7ヵ月、名前が知られ始めて4ヵ月で精算問題を理由に契約破棄を主張するのは理にかなっていないという世論が多い。

韓国メディアによると、ATTRAKT側はFIFTY FIFTYの育成や活動支援に数十億を投資し、FIFTY FIFTYはまだファンダムができたばかりのグループなのでアルバム販売も低調で、まだ公演や広告など、収益が発生する活動をしていない。  

海外で発生した音源収益は支給までは4~5ヵ月程度かかるため、本格的な精算が始まるのは早くても7月以後になり、収入の大部分は著作権者が持っていくためFIFTY FIFTYが受け取る金額は思ったより多くないそうだ。  

そんな中で7月6日には、FIFTY FIFTYの両親が60件の商標権登録しているとある報じられた。「FIFTY FIFTYの両親が商標権を計60件登録した。手数料や維持費などを含めた登録費用総額は1536万ウォンだ。万が一の場合に備えてというにはあまりにも高額」

世論の中にはFIFTY FIFTYメンバーの両親がわが娘を心配するのと同時に、我欲が生じて、娘たちの未来を奪ったのでは、との声もある。

もはや取返しのつかない局面に至っているとも言えよう。

すべてがゼロになる可能性もある。

FIFTY FIFTYはたった1つのヒット曲で散ってしまうのか。

メンバーの彼女たちの心身の疲弊も心配だ。

果たして、この最大の危機の決着はどうなるのか。

彼女たちの代名詞が

最終的に「奇跡」になるのか「裏切り」になるのか。

その行く末をじっくりと見守りたいと思う。

この記事は最新情報を随時、追記していきます。

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