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休職に入った勢いで青春18きっぷをひっ掴んで東北一周へと飛び出した話——7日目(最終日)

0.プロローグ

 再び仙台を訪れてずんだシェイクを回収し、フルーティアふくしまで郡山へ。
東北一周は済んだのでその勢いで新潟へ。

↓6日目はこちら。

https://note.com/tenjohsetsuna/n/nd955bb1b9a67

1.行程

 最後の観光として、日本一(?)海が近い駅、と評判の青海川駅へ。
その後は宮内から水上、高崎を通るルートで出発時の川越まで戻る。

2.新潟~青海川

 今日は長丁場になるため、朝早く7時前から移動開始。

予報通りいい天気。このまま晴れてくれればよいのだが……
長岡駅

 上画像にある0806発の直江津行きに乗る予定だったが、電車が40分遅延。
遅れた分がそのまま青海川駅の滞在時間に響いてしまうため、予定を変えることも考えたが、まあ多めに時間取ってるし何とかなるだろとそのまま向かうことに。
 18きっぷはまだ残っているので、いざとなればどこかで泊まってもう1日、とできることも後押しした。「次の日からもう仕事だけど飛行機飛ぶか分からん~」みたいな旅行が多かったので、日時に囚われないって最高。

 ちなみに遅延分の40分はだらだらしているうちに潰してしまった。どうにも今回の旅行を通して時間に対する感覚がスローになっているようだ。
これまで過敏過ぎたのがゆるふわになったのはいくらか精神的に負荷が無くなったので、旅行でいい変化が得られたのではないかと思う。

 ……その分noteの投稿が随分とゆっくりになってしまった気もするが。
最初は7日間毎日投稿しようと思っていたんだけどなぁ。

3.青海川

日本海がバックに映るホーム。

 とにもかくにも40分遅れで青海川駅に到着。
ホームに降り立った途端、日本海の荒波押し寄せる音が心地よく響き、ここにいるだけでリラクゼーション効果があるのではないかと思うほど。
「日本一海に近い駅」の一つと言われているだけあって眺めも絶景……ではあるのだが、どうにも天気はぱっとしない曇り空だった。

いい坂だぁ……

 散策する時間を取っていたので、この辺の観光名所らしい恋人岬を目指すことに。
 道中、写真だと晴れ間が覗いているが、ちょこちょこと雨が降る場面もあった。
次に来ることがあれば晴れている日を狙ってみたいところ。

青海川駅が海の真横にあることがはっきり分かる。
電車が通ればいい写真が撮れるのかなと思ったが、今回はタイミングが合わなかった。
朝から何も食べていなかったので、サバサンドを購入。
トルコの名物だったと思うが、調べたところ柏崎名物として売り出しているそう。
しかし、これが非常に美味しい。
ここの鯖はフライになっていて、レモンと胡椒がとてもよく合う。
レギュラーサイズはパン1/2切れ分だが、ビッグサイズでも良かったかもしれない。

 サバサンドの店の裏手にある坂を上った先に、目的の恋人岬が。
徒歩で大体20分くらいだろうか。

この辺一帯が国定公園に指定されているらしい。
恋人岬の名の通り、いわゆる「恋人の聖地」らしい。
ということで、定番の南京錠があちこちに掛けられているのだが、
奥に見えるやつは鍵じゃなくて命をかけたのだろうか。
下調べした際にはこのベンチらしき写真を結構見かけたのだが、
いざ訪れてみるとどういう訳か派手に壊れていた。
曇り空も相まって、若干退廃的な雰囲気を感じる。
近くには休憩所もあったので、コーヒーをお供に一休み。
というよりは強めの雨が降ってきたので雨宿り中。
駅に戻ってきて電車待ち。次は晴れているときに。

4.宮内

 青海川を満喫し、残すは埼玉へ帰るのみ。
長岡駅の一つ手前、宮内駅で乗り換えだが、乗り換えのタイミングが合わず1時間半ほどの空き時間が。
 というわけで、近くに酒蔵があるらしいので向かうことに。

宮内駅外観。
左に伸びている階段がチャーミング。
寂れた、というには昭和レトロ感が強い景観。

 徒歩10分ほどで吉乃川酒造に到着。
ここのミュージアムで日本酒の試飲ができるとのこと。
今日は最終日のつもりなので、酒が翌日に残ることを心配しなくてもよいので心置きなく飲める(酒クズ的思考)
……でもまだ電車には沢山乗るのでほどほどに。

吉乃川酒造の酒ミュージアム。
試飲は色々種類があるが、30分の飲み放題を選択。
8種類から好きなのを飲んでいいらしいが、右端にあるのはなんと焼酎。なんたるデストラップ。
グラス片手に優雅なひととき……
実際は焼酎以外の7種類を片っ端から飲んでいたので飲兵衛のような絵面だったに違いない。
お水が付いてくるので合間合間に飲むことで悪酔い防止。

 一通りお酒を堪能したところで、いい時間になったので宮内駅へ戻ることに。ちなみに一番好きな味だったのは辛口吉乃川だった。やはり辛口が安定

近くのカフェでおむすびをテイクアウトして昼食に。
天むすと新潟牛。

5.越後湯沢

 宮内からは水上行の電車に。
このまま帰途に就く予定であったが、ちょっと時間に余裕があったので、越後湯沢で途中下車して寄り道。

 越後湯沢といえば、以前から行ってみたいところが1つ。それが……

見渡す限りの日本酒!

 ぽんしゅ館の利き酒コーナー。壁一面に日本酒が用意されているのは圧巻の一言。
500円でメダルを5枚貰い、いざ試飲へ。

上善如水は鉄板。

 比較的辛口のものを中心に選んだのだが、それでもどうにも日本酒特有の米の味が残りやすいお酒が多かった印象。
 膨大な中で5種類しか飲めなかったので一括りには言えないが、個人的には八戸駅で飲んだ八戸酒造の試飲の方が総じて好みなものが多かった。

 本当はもう1周くらいするつもりだったのだが、そうもいかず……。
 というのも、この日が3連休の最終日で、越後湯沢駅がスキー帰りらしき客でごった返していた。当然ここも例外ではなく、有り体に言ってしまえばガラの悪い人々が多くて居心地が良くなかった。
 酔っ払いの群れに、アルコールに当てられたかのように顔を真っ赤にして泣き叫ぶ子供の声。ただでさえ新潟の繁華街であっぷあっぷだった身には刺激が強すぎた。

糀らって(糀ラテ)。程よい甘さが身に染みる。

 というわけで早々に切り上げ、駅の隅で糀ラテを飲んで一息した後、今度こそ帰路に。

6.越後湯沢~川越

 越後湯沢の喧噪の元であった人々は皆新幹線で帰るのか、在来線は座れる程度の空き具合。
この調子だと新幹線の方は地獄絵図だろうなと想像しつつ、のんびりと川越を目指す。

 越後湯沢辺りではまだ雪が残っており、最初は盛岡の手前くらいまでは全然見かけなかったことを思うと地理の雄大さに驚かされる。しかしそれも水上を過ぎるころにはほとんど見かけなくなり、高崎・大宮と見慣れた行先、見慣れた列車が顔を出す。余談だが、この辺りから列車備え付けのトイレが一気にしょぼくなったように見えた。電車の本数が増え、1本あたりの重要性が減ってきたからだろうか。

 高崎以降は特筆するようなことはなく、6日目と同じ真っ暗な中、幸せそうに寄り添って寝ているカップルを正面に据えながらこれまでの道程を回想しているうちに川越駅に到着した。

1週間ぶりの川越駅。

7.回想

 今回のルートを繋げると以下の地図のようになる。

 ざっくり計算したところ、総距離1800kmほど。あまり気にはしていないが、青春18きっぷは1日当たり141kmで元が取れるらしいので、18きっぷの使い甲斐のある旅行だったと思う。

 また、出発時点では精神的に大分参っていたのだが、人の少ない電車でのんびりと車窓を眺める時間が多かったことで、いくらか落ち着きを取り戻すことができた。その分喧噪には参るようになってしまったのでより社会復帰できるか怪しくなった感じは否めないが、まあそんなもの世の中にない方がマシだろう。
 それと、今回の旅行についてnoteに纏める、という行為に踏み切ることができたのも大きな収穫だった。ここ10年ほど、どうにも自分の意見や思ったことを率直に書き表すことができず、いつの間にかアウトプットする、ということ自体が全くできないようになってしまった。今回の投稿でそれが十分にできた、とは言い難いが、拙い文章ながらも何かを形にすることができたのは大きな一歩に違いない。

今回使用した切符。

 もしも次に18きっぷを使うなら、飛行機か新幹線で離れたところへ行って、そこからローカル線をのんびり乗り回すのもいいかなぁ。

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