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有言実行のワナに囚われない


職場や学校や個々でのコミュニケーションなど、様々な対人の場で、人は多くのコミットメントを求められます。

人は相手の言った事を鵜呑みにし、そこに希望を持ち、結果を求めるようになります。

それでも、言った通りになる時もあれば、もちろんそのようにならない時もあります。

「今度こそ痩せる!」
「次こそは禁煙する!」
「今回は絶対に目標達成する。」

そのような言葉は、言葉がこの世に誕生してから今まで、数えきれない程にやりとりをされて来た事でしょう。

公約の通りになって自信をつけた人もいれば、何度も失敗をして、人からも疑われるようになり、自信を失ってしまった人もいるかと思います。


僕は人のコミットメントを鵜呑みにしないようにしています。

その言葉ひとつで、その人を判断する事はできません。
もっと言うと、「どんな言葉でもその人の心の中のすべてを知る事はできない」と思っています。

心は一瞬の間にあっという間に景色を変えて行きます。
自分の心を正確に相手に伝えるには、言葉だけでは不十分なのです。

例えばあなたの口から出てきたその言葉の背景には、あなたがこれまで生きてきた歴史があります。
そして、その歴史を理解できるのは世界であなた一人だけなのです。

その言葉にはその人なりの理由があります。
その言葉の表面ばかりを理解するのではなく、その言葉が出てきた「思い」の理解につとめる事が大切だと思うのです。


また、自分の本心にフタをしてしまっている人に限っては、「思考」で考えて出てきた言葉は、その時の心の状態とは真逆の言葉を発する場合が往々にしてあります。

彼氏と喧嘩をした女性が「追いかけてこないで!」と言いながら部屋を飛び出しました。
でも、本当は追いかけてきてもらえた方が嬉しかったりします。

そのような方は、まずは自分の心に向き合う事。
その上で、心は変化して行く事を理解する事が必要です。

子供の頃に嫌いだった食べ物は、大人になって食べられるようになる事があります。
子供の頃になりたかった職業は、大人になって変わる事があります。
さっきまでイタリアンを食べたいと言っていたのに、気がついたらラーメンを食べている事もあります。

教会にて神の前で永遠の愛を誓ったはずなのに、その3組のうち1組はいずれ仲違いをしています。

日常の中では、気分はどんどん変化をしているのが当たり前ですよね。
でもなぜか人生や仕事や家庭の事になると気持ちの変化が許されにくいのです。


この社会は「表面的な言葉に依存をしすぎている」とも感じています。
言葉で人を縛る事はできないし、してはならないと思うのです。

言葉とは公約をしたり、自分のパーソナリティを言葉で表現する事がすべてではありません。
言葉とは、そこから汲み取れる相手の心情を理解する入り口のようなものでもあると思います。


また、この世のすべての物事が変化をしているように、心も常に移ろいながら変化をしています。
人の言葉は心の変化とともに変わるもの。

「あの時は本当にそうしたいと思っていた。でも今はそう思わない。」
それで良いと思うのです。

多くの人が理解をすれば、もっと多くの人が発言に自由になり、皆が心のままに正直な発言ができるようになると思っています。

自分や相手を言葉で縛るのではなく、相手の心の理解や自分の心の状態を知るために、言葉を大切にして使って行く事がより良い言葉のあり方だと思います。


鈴木天尋


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