よしなが

#耳鼻咽喉科専門医、#アレルギー専門医、#医学博士 です! 睡眠・栄養・呼吸を制する者…

よしなが

#耳鼻咽喉科専門医、#アレルギー専門医、#医学博士 です! 睡眠・栄養・呼吸を制する者は健康を制する! ここにフォーカスして日々の診療からの気づきを綴ります。 *健康に興味のある方 *医師・医療スタッフの方 *耳鼻咽喉科の先生 に向けた記事を書いていきます。よろしくお願いします。

最近の記事

初学者の勉強法とは・・・

大学時代にとある教授から質問を受けた。 『この分野を勉強する上で、どんな書物で君たちは勉強すればよいか?』 はい、そこの君!と指名されて、ドキッとした。 その時、『わかりやすい本です!』と大きく、うわずった声で返事をした。 すると、教授は、『正書だよ!1ページ目から正書を読みなさい。これだからレベルの低い生徒は・・・』と言われてしまい。赤面した記憶がある。 大学時代の当時、それほど勤勉ではなかったが、医学に興味はあったので授業は極力サボらず出席率は高かった。しかし、外

    • これからを生き残るために

      世界は生成AIによって、生きる上での日々の生活や仕事などいろいろな点でとってかわられようとしている。 ちょうど今スキルアップを目指してまだ、自分の能力が60点くらいかなーって思っている20-30歳くらいの世代はどう生きるべきなのだろうか。 現状で、90-100点くらいに到達してしまっている人はそれほど影響は受けないかもしれないが、現状で自分が30-60点くらいの場合、自分の修練した専門分野の点数が90点くらいになる頃には、もうすでにその分野はAI技術によって人間がやらなく

      • 症状あるのに、アレルギー検査陰性って!?

        えー!! 検査陰性なのーーって、皆さん残念そうに検査結果を見て仰る! でもそうだ。患者さんは、自分が花粉症やなんらかのアレルギーだろうと思って、わざわざ痛い思いをして採血までしたのに、結果は残念ながら陰性 本当は残念じゃなく、嬉しいことなのに・・・ 患者さん自身も、この季節に鼻がこんだけむずむずして、くしゃみも止まらないし、目も痒い。。これは100%花粉症だろう!!と思って検査を受ける。しかし、陰性!!! なんか裏切られた感覚になるのだろうなと!! それではこの現象

        • 健康と向き合う!! 口内炎や舌癌の痛みから考える健康について

          健康には色々な形がある。 体の健康 心の健康 この二つに大きく分かれるのではないか。 しかし、心が健康であるためには、体が健康であることが大前提である。 耳鼻咽喉科でルーチンワークで口腔の診察を行うが、ちょっと口内炎があって気になる・・程度で受診される患者さんもいる。これは、医師にとってみれば、たかが口内炎であるが、患者さんにとってはかなり重大な問題なのだ。 自分も口内炎になったり、口唇を噛んでしまって口の中に傷ができてしまった時に、口の中の違和感や常に何かある感じ

        初学者の勉強法とは・・・

          健康でいられることの幸せ

          『健康である』 これは、人が生きている上であたり前になってしまう 健康であるというベースの上に、幸せというものを実感できる。 愛読書の著者である精神科医の樺沢紫苑先生が著書の中でよく書かれているが、セロトニン的幸福である。セロトニンは簡単に言えば、心を落ち着かせる方向に働くホルモンだ。自分の心身の健康にフォーカスしてセロトニン的幸福をきちんと満たしてあげることを忘れてはいけない。 当たり前の幸せがあって、そのベースがないと幸せというものはなかなか実感しにくいのである。

          健康でいられることの幸せ

          教育における長所伸展の大切さ 

          * 誰にでも苦手なこと、得意なことがあり、凸凹なパラメータでよいという大原則がある * その大原則をベースに教育について考えてみると、苦手なポイントを引っ張って3から7にしようと頑張るより、7から10に導いて得意を伸ばしてあげた方がよい(長所伸展) * 子供の教育で大切なことは、自己肯定感を高め、好奇心のあることに対して自発的に取り組むことができるように、背中を押してあげることである。 * それによって、子供は自分の生き方について主体性をもち、親があーだこうだ先回りして

          教育における長所伸展の大切さ 

          分けて考えることの大切さ

          リベ大の本日朝のライブ配信で、お金と感情を分けて考えることの重要性について、両学長が述べていた。お金の話をするときに、感情論を絡めて話すと、うまくいかないのである。 例えば、家の購入について話したいときに、お金の話(数字)だけでいえば、戸建て住宅を郊外で建てること自体が負債でしかない。しかし、感情的な立場で言えば、家族との心地よい時間を過ごせる場であったり、親の面倒を見ることができる場であったりと、挙げればキリがない。 これを完全に切り離して考えないと、無味乾燥なお金の話を

          分けて考えることの大切さ

          自己への関心を捨てる

           アドラー心理学は個人心理学といって、個人が豊かな心を持つための思想で、すべての人間が対象となる思考法である。原因に着目するのではなく、目的に着目し、『あなたはどうしたいのか?』ということにフォーカスすることが大切であると説いている。 言っていることは簡単であるが、実際に行動するとなると、思考が習慣化されていないとなかなか難しいものだ。常にその思想を持ち続けようという意識が大切であろう。  あなたはどうしたいか?という目的論にばかり目を向けていると、はたからみたら単なる利

          自己への関心を捨てる

          ティッシュ地獄で苦しむ人をみたくない

          #天職だと感じた瞬間 本日は日経新聞の企画に準じて、仕事について書いてみたい。 担当直入に私が耳鼻咽喉科医を目指した理由は・・・幼少期の嫌な体験が根幹にある。  私は私立医大卒であるが、同級生の多くは都内の有名私立小学校や中学校卒業で、いわゆる良い学歴と言われるコースを経て医学部に入学している。そんな中、私は田舎の公立小学校を経て高校まで公立の(偏差値55ほどの)出身である。元々地頭がそれほどよいわけではなく、もちろんストレートで医学部に入学できるわけでもなく、ちゃんと

          ティッシュ地獄で苦しむ人をみたくない

          小児にアレルギー採血検査をなんでしないのか?

          こんにちは。 アレルギー性鼻炎の症例にアレルギー検査を積極的に勧めない理由は以下にあります。 ・鼻アレルギー診療ガイドラインで、必須ではないから(正確には、2020から変わった)。 ・症状、所見ベースで診療が完結することが多いから。 ・小児採血はそんなに簡単なものではないから(多数やってると神経障害とかのリスクだし、暴れることでのリスク)。 ・小児では、LAR(局所アレルギー)のことも多く、検査しても偽陰性となることを考慮 ・採血で調べることができるのは、1型アレル

          小児にアレルギー採血検査をなんでしないのか?

          異嗅症について

          嗅覚を視覚でイメージしてみよう! 嗅覚は、患者さん本人の自覚的な症状である。 そのため、どのくらい悪いのか?どんな感じに悪いのか?というのが伝わりにくい。患者さん→医師に伝えるときにもうまく伝わらない。 見えない嗅覚を見える化して、患者、医師ともに現在の状態をイメージしやすくしてみよう。 嗅覚の基礎知識 外から飛んできた匂いの化学物質は、鼻腔内の嗅裂部というところで、受容体に結合し、嗅球を介して中枢(脳)に情報が伝わる(ここまでの機序に関しては、今後記事を作成予定)

          異嗅症について

          子供の無呼吸症候群の原因となるアデノイドと手術適応について

          要旨 アデノイド=咽頭扁桃はのどの一番テッペンのところで、鼻腔の後端との境にある鼻咽腔(上咽頭)という空間の後壁に存在する組織のこと。 鼻呼吸で外から入ってくる空気に含まれるウイルスや細菌をトラップして、免疫反応を起こす場所となる。 これが過剰に大きくなることで、小児において難治性の鼻閉や副鼻腔炎、中耳炎、いびき症、睡眠時無呼吸症候群などを引き起こすリスクがある。 以下に専門的事項を記載 アデノイドの機能 アデノイドは粘膜関連リンパ装置として働く末梢リンパ組織

          子供の無呼吸症候群の原因となるアデノイドと手術適応について

          外耳道軟骨の構造

          耳瘻管摘出を行う上で、外耳道軟骨の構造を理解しておくことが大切になるためまとめてみた。 側面から見ると、軟骨は外耳道の2時の方向は空いているがそれ以外をぐるーっと囲むように存在し、外耳道軟骨部を形成している。 斜めから観察するとこのような感じ 外耳道入口部を形成する軟骨は、Cの字を作っているのがわかる。Cの下の断端は、耳珠を形成。 側頭骨の中に入り込んで、外耳道軟骨部を担っている。 前方から見た図 側頭骨に耳鏡を挿入したような眺めとなる。 赤丸の内側の軟骨裏面に、耳前部

          外耳道軟骨の構造

          これから初めていくこと

          私の特性、属性として #耳鼻咽喉科 専門医 #アレルギー 専門医 #鼻科学  #鼻手術指導 #大学院卒業 #お金の勉強中 #開業 #ライフプラン研究 #育児を楽しむ #娘 #教育者 #豊かな人生の勉強中 などがあります。これからこれらの#を掛け算して、#〇〇 × #●● ⇨新しい概念!! のようにして新たな概念、知識を提供していけたらなと思います。 耳鼻咽喉科、アレルギーの知識を常にリニューアルし、頭の中をUp to date !!これもできるだけ毎日アップしていけたら

          これから初めていくこと

          これなんだ?3

          どデカく全体像を示すと、、 これ!です! これは耳鼻咽喉科で使用する鼻咽頭、喉頭ファイバーです。胃カメラやったことある方は似たようなシステムを見たことがあるかもしれませんが、その簡易版のようなものです。 でも、これだけあれば耳鼻咽喉科の診療はほとんどできちゃいます。ハナとかノドの中の細かい病変までよーく見えます。 胃カメラのように送気といって、空気を送りながら周囲の管腔構造を広げながら深く進んでいくことはできないので、あくまでも見る!!といった目的です。しかし、処置用

          これなんだ?3

          これなんだ?その2

          昨日に引き続き、耳鼻咽喉科診療器具シリーズです。 これは鼻鏡といって鼻の中を大きく見るための道具です! これにもいくつかサイズがあって、子供から大人まで鼻の入り口のサイズは異なるので、その径によって選択します。サイズによってだいたい3種類くらいの鼻鏡があります。 閉じたまま、鼻鏡を引き抜くと鼻毛が挟まれて、鼻毛を引き抜いてくることになるのでめちゃくちゃ痛いです。。 鼻の中の構造などは、今後の記事であげていこうと思います。

          これなんだ?その2