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睡眠時無呼吸症候群は交通事故のハイリスク!!

睡眠時無呼吸症候群は自分の健康だけでなく、自分以外にも悪い影響を及ぼす可能性がある。自損事故であれば自己責任だが、他人に迷惑をかける可能性があるのは特に問題だ。

特に交通事故の発生件数に関しては、世間的にも​『居眠り運転』​として問題視されている。

居眠り運転の特徴として

・他の交通事故と比較して被害の程度が大きく、死亡事故や重傷事故につながる割合が他の事故より高い。

・一般道路より高速道路では居眠り運転が多いと言われている。

これらのことから居眠り運転は、重大事故になりやすく、被害者も加害者も精神的にしんどい事故になりがちである。

​睡眠時無呼吸症候群は、一般人口の3%と非常に有病率が高い眠気をきたす疾患​である。

居眠り事故における睡眠時無呼吸の方の割合も高いことが想定されるが、2004年に報告された睡眠時無呼吸症候群と交通事故の関連を調べたエビデンスレベルの高い研究では、​『閉塞性睡眠時無呼吸症候群は交通事故を2.52倍起こりやすくする』​と報告している。
Sassani A,et al. Sleep, 2004より引用


日本国内の調査では、睡眠時無呼吸症候群におけるAHI(無呼吸低呼吸指数;夜間の睡眠時呼吸検査における、睡眠時間において無呼吸や低呼吸を起こす回数を表している。睡眠時無呼吸症候群の程度の尺度)の重症度別居眠り事故率は、以下の通りである。


塩見利明ら. 国際交通安全学会誌, 2009より引用し作成

睡眠時無呼吸症の重症度の悪化に伴って事故率が増加している。


このようなデータに伴って、道路交通法においても、睡眠障害について注目されるようになってきました。

特に、平成26年からの改正では、運転免許の申請・更新時に質問紙に質問票の記入が義務付けられ、その中に『十分な睡眠をとっているにもかかわらず、日中・活動している最中に眠り込んでしまうことが週に3回以上ある方』に該当する場合は、適正検査や昼間の眠気の自己評価、医師による診察および診断書の提出をもって免許取得できるか検討されるようになった。

この際に虚偽の記載・報告を行った場合は、1年以上の懲役 または30万円以下の罰金が課されるそうだ。


睡眠時無呼吸への対応は日頃からよくするべきであり、そのためにはまず自分が睡眠時無呼吸症候群であるという認識を持つことが第一歩になる!!

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