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名作劇場「童話の世界から:日本編」vol.6「金太郎」

むかしむかし、あしがら山の山奥に、金太郎という名前の男の子がいました。金太郎の友だちは、山の動物たちです。

金太郎は毎日毎日、動物たちとすもうをして遊んでいました。

「金太郎、がんばれ、クマさんも負けるな」

だけど勝つのはいつも金太郎で、大きな体のクマでも金太郎にはかないません。「こうさん、こうさん、金太郎は強いなあ。でも、次は負けないぞ」
今度は、つな引きです。

金太郎一人と、山中の動物たちの勝負です。

動物たちの中には、体の大きなクマやウシやウマやシカもいましたが、金太郎にかないません。

なんとも大変力持ちの金太郎ですが、強いだけでなく、とてもやさしい男の子です。

ある日、クマの背中に乗って山道を行くと、谷のところで動物たちが困っていました。

「どうしよう? 橋がないから、向こうへわたれないよ」

金太郎は近くに生えている大きな木を見つけると、「よし、ちょうどいい大きさだ」と、いって、その大きな木に体当たりをしました。

すると大きな木は簡単に折れてしまい、金太郎がそれを持ち上げて谷にかけると、あっという間に一本橋の出来上がりです。

動物たちは大喜びで、金太郎のつくってくれた橋を渡りました。

その後、強い力とやさしい心を持った金太郎は立派な若者になり、都のえらいお侍さんの家来(けらい)になって、悪い者を次々とやっつけたということです。

※金太郎は、坂田金時と言う名で源頼光(みなもとのらいこう)に仕え、酒呑
童子とよばれる鬼を退治したとされています。

伝説的人物。源頼光の郎等なる勇猛の士として、『今昔物語集』二八、
『古今著聞集』九、『酒呑童子』(御伽草子)などに公時の名がみえる。
典型的な伝説、静岡県駿東郡小山町の金時神社の説が有力?

天延4年3月21日(976年4月28日)、足柄峠にさしかかった源頼光と出会い、
その力量を認められて家来となった坂田金時(きんとき)の幼名が金太郎。

伝説が元になった物語だけに色んなメッセージ性が考えられますが、どうやら鬼の頭目である酒呑童子を倒した後が描かれていないようです。

いずれ勇ましい男児を持ち上げるために物語ではありますが、本当の全編は
どのようなものなのか知りたい欲望もありますね!

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