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日本縦断歩き旅《鹿児島編》7日目『ラスボス大隅半島にビビる』開聞岳麓~喜入

この日は40km近い距離を歩く。
残り日数的に佐多岬まで行けるか危ないままだった。
翌日も距離を稼ぐため、鹿児島市街にホテルをとり、
荷物を鹿児島において、軽装にして距離を稼ぐ作戦にした。

前日は差し入れや応援も多かったが、ここから都会に近づき応援がなくなる。

前日、頂いたお稲荷さんと揚げ物を食べる。
おかげで朝からお腹いっぱいでスタートできた。

昨日着けられた、テントにふん。
意外と初めて。
運が付いたとか、ぼやきながらふき取る。

目の前に広がる開聞岳。

昨日歩いた道が広がる。


朝歩き始めると猫と遭遇。

逃げない。
かわいい。

灯篭が並ぶ道路。
私道だろうか?
総額数百万~数千万しそう。

最南端の駅。
日程に余裕があれば寄っていったが先を急ぐ。
悔しいが佐多岬に着かないのは避けたい。

雲が関東では見慣れない感じがする。

海の向こうにラスボス大隅半島と対面する。

じっと見つめてしまう。
あまりに大きい。
本当にあと数日であそこを渡り切れるのか。
こちら側と違い、見るからに民家が少なそうで補給しにくそう。

しかも浜辺に道がすくなく山道も多そうだ。
まさにラスボス。
ゾクゾクする。
過酷さは大体何とかなる。
問題は日程内に帰れるか。

本土最南端のセブンイレブンに立ち寄る。
コンビニの冷房が全身に染みわたる。

すごい突起。坂道も多く、カートを握る手に汗。

カツオが名産ぽいので、カツオのお店に入る。

カツオの刺身はさほど好きじゃないせいか、ピンと来なかった。
ほとんど臭みをニンニクと玉ねぎが支配していた。

駅前を通る。
最南端ちょい前の駅。

電車も年季が入ってる。

向かいの大隅半島が見えるとついつい見てしまう。
「大丈夫かあれ?」
「大きいし山の中にしか道なくないか?」
と自問自答する。
今考えている一日の歩行距離の計算だと破綻しそうだが、
今でも十分距離が足りてない。
「ヤバい足りない」

鹿児島市を観光するつもりだったが厳しそう。
それにどこかで夜中まで歩く日を入れないとマズい。
山の中では夜間危ないから、街の中に入ってる区間で夜中まで歩こう。
そう決めた。

みればみるほど大隅半島にビビり散らかした。
雨が降っても歩く気でいたが、台風が沖縄に来ていて怪しかった。

デカいホテル。
泊まってみたい。

向こうの石橋に電車が走っていった。

歩道がせまく荒れてきた。
鹿児島湾に入って歩道が狭い道が増えていく。

桜島!雲に見えるのは噴煙だろうか?
鹿児島湾に住むひとは毎日あれを見るのかと思うと、
鹿児島に住むのはドラマティックに感じた。

道の駅。
暑いので冷たい飲み物だけ摂取して先を急いだ。

ねこかわいい

まずい日が沈んでしまった。
この日もできるだけ距離を稼ぐつもりでいたが、
歩道が狭く疲れやすい。
というか、鹿児島で距離を稼げないのは熱さもあった。

あきらめない系の音楽を聴いて、ふんばる。

マジックアワーでみる桜島はまだまだ遠く見えた。

日没近くは交通量も増えて疲れが増す。

夜に自分が携わった仕事の発表会がある日だった。
昔のような勢いは自分にない、
扱いが悪くなっているだろう。
見るのが辛かった。
旅のお陰で正気でいられた。

開発の苦労も無かったように、
自分のアイデアが別の人が提案したかのように流れていく。

あと少し、
あと少し、
その踏ん張りを軽んじてきた人たちが残って、
その土壌で暮らしている。

苦労は報われるとは限らない。
酷い仕打ちも待ってるかもしれない。
縦断旅もクライマックスを目前に気持ちを入れなおした。

もう一駅先まで行きたかったが、仕事の発表会の時間がせまり
今日は喜入駅までとした。

人の少ない電車にゆられながら、
仕事の連絡をすませた。

別件の仕事でないがしろな扱いもあったが、
発表会では裏方の仕事まで認めてくださる人が何人かいてありがたかった。
わかってくれる人がいる、それがどんなにありがたいか・・・。

鹿児島中央駅に降りた。
一気に都会に来た気分。

ラーメンを食べる。美味しい。

サウナ付きのカプセルホテルに泊まった。

寝床は良いほうではないが充分。
荷物を整理できる空間があればそれでよかった。

サウナはキレイなほうではないし、
壊れた蛇口から水があふれてたりするボロさ。
だけど、水風呂の勢いがすごい良くて、
頭を冷やせて気持ちよかった。

わりと気に入って、旅の後でまた訪れた。

この日歩いた距離 37 KM

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