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ニューイングランドIPAをニューイングランドで飲んだ話 [5]

Hudson Valley Brewery

ニューイングランド地方の定義を調べるとNY州は含まれないので、タイトルから乖離してしまいますが、このまま続けます。今回はNY州のHudson Valley Breweryです。

ここは東海岸で行くべきブルワリーとして必ず名前が挙がります。一度だけ珍しく国内で繋がった樽を飲んだことがあるのですが、極めて綺麗、という印象でした。ニューヨーク市から北に2時間のビーコンというハドソン川沿いの鄙びた避暑地で、客層がTree Houseとはいきなり変わり、都会的な洗練された人が多くなります。

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テイスティングルームはこの状態です。これまで訪問したブルワリーはテイスティングルームと醸造設備が物理的に分離されていましたが、NY州に入ると高い地価のせいか、タンクを間近に見ながら飲むことになります。バレルエイジドの何かを飲むしかありませんね。

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さて、この日のフラグシップ的ビールはUNITY OF ACTIONというサワーDIPAだったので、こちらをオーダーします。余談ですが、国内ではWIPAと表記することが多いのですが、東海岸ではどうやらDIPAと表記する方がお洒落なようです。

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ドラゴンフルーツのピューレを使ったサワーで、その色彩に衝撃を受けます。よく、「四季を楽しむのは日本人の特権だ」みたいな論調を見ますが、そんなことは全然ありません。アメリカ人も季節を敏感に楽しんでいます。夏はやはりサワーです。しかも、夏が盛りのドラゴンフルーツを使うのはさすが。

Hudson Valleyはマーチャンダイズ、ラベルのデザインからも感じ取れるのですが、東洋思想から強く影響を受けています。このビールの名前、"UNITY OF ACTION"からは団結を訴えかける意図も感じますし、ここまではっきりと哲学を感じ取れるブルワリーは今回の旅で初めてで、ビールの実力とマーチャンダイズのカッコよさ、そのロケーションと相まって、今回訪れたブルワリーの中では個人的にNo.1のお気に入りとなりました。

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このロゴはハドソン川と山、その向こうから登る太陽を表しているそうです。

バーモント州のほぼカナダに近い田舎から次第に南下し、ここNY州まで到達すると、どんどんビールが洗練されていきます。これは舌でも肌感覚でも明確に分かります。次回は最終目的地のNY編です。どんなブルワリーが待ち受けているのでしょうか?

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皆様のサポートに新たな冒険に旅立つことが可能となります。NZ南島に行きたいと思っています。