味世屋食堂(福島県いわき市)
幼いころ祖父母宅に行くと、よく出前のラーメンを食べさせてもらいました。呼び鈴が鳴り、玄関へ走ると、おかもちの中からラップのかぶった中華そばが顔を出す。待ちきれずにラップを外すと、鶏ダシの芳しい香り。
「旨いもの食べてるときだけ静かなんだっけ」と笑う祖父母。その横で無心に麺をすすり、一滴残らずスープまで飲み干す。これだよ、これ。数年後、そのお店はひっそりと閉店しました。
高3の冬、大学受験の真っ只中、全国ラーメンランキングがテレビで放映されていました。「自分の一番はあそこだ