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フィンランドの人・社会福祉・介護 聖書を基として見る

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フィンランドの在宅介護での在職中に250世帯の世帯を訪問。フィンランド人、フィンランドの高齢者介護、社会保障についてを聖書を通してみてみます。1998年よりフィンランド在住。
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#社会保障制度

シルッカのモノローグ フィンランドの人・社会福祉・介護 聖書を基として見る 3

モノローグの最後は高齢女性のお話です。
ストーリーはフィクションであり実在の人物・団体などとは一切関係ありません。

シルッカ 90歳『年老いた時も、私を見放さないでください。私の力の衰え果てたとき、私を見捨てないでください。』 聖書 詩篇71章9節

 今日も訪問介護が来て、薬の処置をして帰って行った。訪問介護が通うようになってもう3年になる。訪問介護が始まった当初、私はアルツハイマー病だと診断

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ミンナのモノローグ フィンランドの人・社会福祉・介護 聖書を基として見る 2

今回は中年女性の人生に起ったことを見ていきましょう。
ストーリーはフィクションであり実在の人物・団体などとは一切関係ありません。

ミンナ 56歳『あなたがたの思い煩いを、いっさい神に委ねなさい。神があなたがたのことを心配してくださるからです。』聖書 ペテロの手紙 第一 5章7節

 5週間の夏休みが終わり、人気のまばらなオフィスに戻った。ラップランドにあるサマーハウスにほとんどいたけれど、今年の

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イロナのモノローグ フィンランドの人・社会福祉・介護 聖書を基として見る 1

まずは三人の女性のモノローグをご紹介し、彼女たちの人生を辿りながらフィンランドの社会福祉と聖書の関係をお話したいと思います。この三人の女性の人生は全てフィクションです。

イロナ 0~20歳

『それはあなたが私の内臓を造り、母の胎のうちで私を組み立てられたからです。私は感謝します。あなたは私に、奇しいことをなさって恐ろしいほどです。私のたましいは、それをよく知っています。私がひそかに造られ、地の

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