新天地
つい一週間前まで見慣れた学習机の上でいつも通りお母さんの用意する晩御飯のにおいを感じながら、
妹が見るYoutubeを耳の奥で感じ取って書き続けていたこのブログ。
今目の前には晴れ渡った空と、だだっ広い庭と変なカモメがこっちを見ている。
夢の中のようで、でも調節不可能なお湯の熱さでいつも現実なんだと知らされる。
イギリスに留学にきて一週間。
五感すべてに訴えかける厚かましいほどのイギリスの雰囲気は到底慣れる日は来ないだろう。
何でもない陽の暖かさには感動して、突き刺すような猛吹雪には委縮する。
同時になんてこともない日本の地元の街並みが優しく感じられた。
19年間生きてきて少しづつ忘れていた日々の大切さを、
そして当たり前じゃない特別だった毎日を実感した。
日本での今までの経験と今を過ごすイギリスでの経験があるからこそ見いだせるものがあり、
それこそが僕の求めていたものだった。
「ああ、でも日本がやっぱり一番だな」
もちろん慣れない環境では昔を羨んだりするだろう。
誰だって慣れ親しんだものが安心するに決まってる。
でも二つを比べて簡単に優劣をつけるなんてことは面白くない考えだと思う。
そのどちらにも意味があり歴史がある。
その部分を蔑ろにして表面だけ舐めていては本当の美味しさに気づかない。
僕はいいことも悪いことも全部ひっくるめて味わいたいと思う。
すでにおなかはいっぱいなんだけど。
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