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「詩をつくる教室」の再受講をはじめました。

文月悠光さんが講師の「詩をつくる教室 言葉のレッスン」を第5期の受講を開始しました。第3期以来です。

その間には、スパイラルスコレーで開催された井坂洋子さんの講座に通っていました。たくさんの詩とたくさんの現役詩人(!)に触れることの出来た貴重な講座でしたが、机のないサロン形式のスタイルがどうにも性に合わず、出戻って参りました。

「詩をつくる教室」では、まず自己紹介の場があるのですが、参加者は19名! と前回の時よりもさらに増えていて驚き。しかもユリイカで入選されている方や、松下育男さんの会に参加されている方(井坂さんの講座の時にも、そのような方がいらした)など、おー、なんかすごいなー、と楽しみな気持ちに。

オリエンテーションの後は、「詩って何だろう?」と題して、詩とは何かの解説があります。こちらは、ほぼ前回と同じ内容でしたが、今回のメモをいくつか。

・意味を伝達することばに対して、詩は表現のことばであること。
・音、響き、リズムも大事な要素。体を通して味わうもの。絵画や音楽のように。
・正しさを求めず、自分の体の反応をみること。

実際に講座に参加してもらいたいので、全ては書きませんが、復習も兼ねている自分には以前の時より、すんなり入ってきたような気がしています。

「詩に触れてみよう」では松下育男さん、八木幹夫さん、松岡正則さんの詩が紹介されました。中でも松岡正則さんの詩は、斉藤倫さんの「ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集」で知っていて、文月先生もそこからの引用をしていました。

現時点でこの本は、今年わたしが読んだ本の中で、ランキング一位となっています。「ゆびぱちん」で、松井啓子さんの「うしろで何か」という詩を知り、掲載されている詩集を購入しました。

この詩集もすこぶるよい。

詩の教室に通うと、図書館になかったりするような詩人の詩も知ることが出来て、それだけでも本当に嬉しい。井坂さんの教室の時には、松下千里さんの「赤頭巾ちゃんへの私的ディテール」という詩を知ることが出来たのが喜びだった。自分は必ず、影響を受ける(そして、今、検索したことで、違う驚きが!)。

そして、いよいよワークショップに入ります。

ワークショップの内容も前回と同じ。写真から連想されるもの、言葉を拾ってゆく作業。この時間がやっぱり楽しい。

詩に向き合うようになって、本当に詩は難しいと日々痛感している。それで、教室に通う前までの自分が書いていたものは、詩ではなかったな、とあらためて思う。spin a yarnのことを、注意深く、これは詩ではなく、おはなしです、と言ってきた自分の感覚は間違っていなかったなあ、と思う(ま、いくらかは詩です、と言っていたような気もするけれど)。

現代詩手帖への投稿は続けているけれど、月に一篇書くのがやっと。そんな手詰まり感も今回の受講に向かわせた。そして、言葉を拾ってゆくうちに、また書けるような気がしてくる。相変わらず詩の感じはつかめず、あやふやなままだけれど、その輪郭の、毛並みのようなものには触れることが出来るようになってきた、とも思う。

次までに、写真から拾った言葉で詩を編み上げる。楽しみだ、出来ると思う。

そして、前回の時、受講者の提出作品を受け取り忘れて、講評の時に慌ててしまったのだけれど、今回はちゃんと持ち帰ったので、みなさんの詩をしっかり読み込みたいと思う。講評が次回の内容となる。しっかり自分の言葉を養いたい。

もう少し詩に拘泥したい。今年一年を詩の勉強にあてて、とてもよかった。
続くだろうか。少なくとも詩を読むことはやめないだろう。

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