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葛飾北斎の後を追って次世代インフルエンサーが誕生していた

中山道広重美術館でできること

  • 歌川広重作品の鑑賞

  • 浮世絵作り体験

  • 広重おじさんをお持ち帰り


新1000円札の裏の顔、葛飾北斎

7日前の投稿で葛飾北斎について話しました。2024年7月3日から流通している1000円札の裏の顔として、葛飾北斎の作品が選ばれました。

葛飾北斎の次世代の浮世絵クリエイター

今回の記事の主人公は歌川広重です。葛飾北斎とは親子の年齢差があります。東海道五十三次が大ヒットして注目されるようになりました。歌川広重がブレイクした後、葛飾北斎は浮世絵(量産)から肉筆画(一点もの)に重点を置くようになりました。歌川広重は、目の前のものをそのまま描くスタイルが基本でした。特に、季節、天気による風景の変化が印象に残ります。

今回は、岐阜県恵那市にある中山道歌川広重美術館で歌川広重作品を鑑賞した話をします。フェリシモ「ミュージアム部™」さんの下の記事を読んでから、ずっと広重おじさんのことが気になっていました。

恵那市は明知鉄道が走ります。明知鉄道の名物といえば、食堂車です。食堂車へ乗る前に時間があったため、待っている間に訪れました。中山道広重美術館を訪れた後の明知鉄道往復の旅について書いた記事は↓をお読みください。

歌川広重の大ヒット作

東海道五十三次

歌川広重作品の中でもっとも知名度のある作品ではないでしょうか。日本橋から神奈川県、静岡県、愛知県、滋賀県を通って京都まで旅して東海道の宿場町の風景を描いています。現在の国道1号沿いに相当します。

現代のビル街では想像できない当時の生活を知ることができます。静岡県の富士山、神奈川宿のビルに見える帆船など、地域によって変わる風景が飽きさせません。

木曽海道六十九次

木曽海道六十九次は、中山道広重美術館の目玉の作品の一つです。中山道沿いの69の宿場町の風景が描かれています。

中山道も五街道の一つです。日本橋から埼玉県、群馬県、長野県、岐阜県、滋賀県を経由して京都につながります。途中、長野県下諏訪町で甲州街道と結び、滋賀県草津市で東海道に合流します。中山道沿いは、67宿です。京都に近い草津宿、大津宿は東海道と共有しています。日本橋~高崎間は国道17号、塩尻~恵那は国道19号など複数の路線に分けられています。

中山道広重美術館

中山道歌川広重美術館は、中央本線、明知鉄道恵那駅から歩いて行くことができます。恵那市は大井宿があり、江戸時代、にぎわっていました。

作品を鑑賞するだけではなく、浮世絵の作り方を体験しながら学べます。

浮世絵の製法を学べる

浮世絵は職人集団によって創られます。歌川広重は絵師というデザイン担当でした。彫師は下絵を木板に彫る役割を担います。摺師は紙に印刷する職人です。見た目では分からないほど、何枚摺っても同じクオリティを保つことができるのは、職人芸があってこそでした。浮世絵創りに欠かせない道具も展示されています。

彫り

浮世絵は色別にまったく同じ木板を複数枚彫ります。インクをつける部分だけを残して全て彫ります。大半の部分は、彫られています。

彫りの太さを変えることによって、作品の雰囲気ががらりと変わります。幅の異なる4種類のノミ、小刀(現在の彫刻刀)が展示されていました。小刀は輪郭線を描くため、ノミは広い面積を削るために使われました。

大半の面積をノミだけで彫るのは一苦労します。一気に削るため、木槌でノミをたたいていました。

摺師

重ねて摺ります。少しでもズレると、ズレによる違和感が出ます。

ぼかしなど、色の濃淡を表現する技術もあります。色は、鉱物、植物、貝殻から色素を取り出し、赤、黄、青、白、銀、黒色を生み出します。色を重ねることにより、緑色、紫色、茶色など、バリエーションを増やします。

令和の時代は、印刷と言えば、カラープリンターが印刷の定番になっています。プリンターのカラー印刷も、浮世絵と同じ印刷の方法です。家電売場に行くと、マゼンダ、シアン、イエロー、ブラックという4色のインクが販売されています。割合を変えながら色を混ぜることにより、さまざまな色を表現できます。何枚刷ってもずれず、色の濃淡も調整がカンタンです。インクがすぐ乾くために生産性が向上しました。パソコンとカラープリンターを利用すれば、誰でも浮世絵を創った気分になれます。

浮世絵を創ることができる

中山道広重美術館では、だれでも気軽に彫りを体験できます。

彫りは、実際に木版に絵を彫るのではなく、タブレットの画面操作で体験します。画面をタッチすることによって、彫りを体験できます。30円課金すれば、お気に入りの作品をカラープリンターで写真として印刷され、持ち帰ることもできます。

摺りも体験できます。黄→緑→赤→青→黒色の順番に摺ることによって、浮世絵創りを体験できます。

お土産に買いたい名物は広重おじさん

広重おじさんはエキストラです。当時の職業をなんでも演技できます。名のない名脇役です。当時の街の様子を表し、生活を知る上で重要なピースになります。広重おじさんは、館内のいたるところで見かけます。

広重おじさんグッズは、太田記念美術館(渋谷区)など歌川広重関連の美術館にも広まっています。広重おじさんのイラスト集も販売されており、買いました。トランプは、ババ抜きならぬオジ抜きもできます。広重おじさんポーカー、ブラックジャックも堪能できます。マスキングテープも買いました。

東濃地方の特産品もそろう

恵那市を中心に東濃地方の名産品も揃います。ショップのクオリティがムダに高いです。どれも買いたくなってします。

今回は、歌川広重にも注目しました。小布施町、恵那市に行って浮世絵の魅力に惹かれました。長野県松本市には、日本浮世絵博物館があります。日本の浮世絵の歴史を体感できる美術館に行きたくなりました。

https://hiroshige-ena.jp/

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