明知鉄道途中下車して駅舎を巡る旅
結論
駅舎にカフェ、レストランの入っている駅がある。
急勾配により駅舎が傾いているように見える駅がある。
地元の高校生が一部管理している駅がある。
通行手形を持って明智から恵那まで戻ってきた
前編では、恵那駅から明智駅まで、食堂列車「じねんじょ列車」に乗ってじねんじょ料理を楽しみながら旅しました。ぜひ、下の記事をお読みください。
後編では、明智駅から恵那駅へ寄り道しながら戻ったときの話をします。じねんじょ列車で、乗務員さんの明知鉄道の話を聴いて、自分の目で見ようと決めた風景がありました。じねんじょ列車に乗ると、通行手形という明知鉄道1日乗り放題券もいただいたため、寄り道しながら、恵那駅に向かうことにしました。
明智駅
明知鉄道の終点の駅です。元々、明知鉄道と同じ漢字を使用し、明知駅でした。明知鉄道は旧明知町(現在の恵那市明智町)へ繋がるから、明知鉄道と同じ漢字になりました。
明知町は明智光秀誕生の地が地名の由来であることから、知名度を上げるため、1985年、明智駅に改称されました。
街全体が、日本大正村という観光地になっています。日本大正村では、旧明知村役場など約100年前の建物が保存され、博物館としても活用されています。
中部地方では、ひな祭りが旧暦の3月3日に行われる場所が点在しており、明知鉄道沿線でも、立派なお雛様を見ることができました。
山岡駅
駅舎が、かんてんかんになっています。かんてんかんの中は、山岡の寒天の歴史を学べる博物館と寒天カフェ、お土産屋さんがあります。山岡は寒天の名産地で、細寒天は日本の8~9割のシェアを占めています。
山岡の細寒天をお土産で買うことができます。細寒天だけではなく、細寒天を材料にした琥珀糖、かりんとうなど寒天菓子、麺を寒天にした醤油ラーメン、豚骨ラーメンがありました。
寒天カフェでは、コーヒーなどドリンクだけではなく、ところてん、 寒天ラーメンなど、食事も楽しめます。寒天ラーメンは、看板メニューです。
北側に電車が1両停められています。明知鉄道で1985~1998年に運行していたアケチ1号。車内のロングシートを中心に改装されているものの、ボックス席や車両の雰囲気はは、当時のまま残されていました。
貸切の予約がなければ、誰でも、寒天カフェでテイクアウト用のドリンクを注文して利用できます。予約すれば、車内でお弁当を食べることができます。線路と並行しているため、電車が目の前を通過します。
訪問時は、誰も利用しておらず、貸切状態でした。閉店まで30分ほど、コーヒーを飲みながら記事の作成に勤しんでいました。
花白温泉
花白温泉駅の目の前に日帰り温泉があります。花白温泉の泉質は、単純放射能冷鉱泉です。ラドン、フッ素イオンが含まれ、サウナの水風呂並みに冷たいため、加温しています。しかし、薪ボイラー故障のため、お休みでした。珍しい泉質のため、ぜひ、入浴したかったです。
岩村駅
岩村地区は江戸時代、3万石の城下町として栄えていました。現在も、当時の街の面影が色濃く残っています。
駅舎の中に、焼肉屋さんが入ってました。ランチは焼肉丼など味わえます。明知鉄道の上下線の電車は、岩村だけすれ違いできるため、1時間に1本しか電車の運行ができません。
極楽駅
岩村駅から20分ほど歩いて行くことができます。岐阜県に拠点を置く大手スーパー、ホームセンターValor(バロー)と駐車場を併用しています。
極楽駅は、2008年、岩村〜飯羽駅間に作られました。駅名の由来は、付近に極楽寺というお寺が平安時代〜室町時代にあったことから誕生しました。極楽寺は、広大な敷地をもっており、庶民に広く親しまれていた寺院でした。
元々、プレハブ小屋の駅舎でした。しかし、クラウドファンディングによって縁起のよさそうな駅舎ができました。
ホームにはお地蔵さんが置かれています。待合室の中には、OK観音が安置されています。待合室では、極楽音頭も聞くことができます。金色の雲、赤い駅から、縁起の良さが感じられます。
阿木駅
阿木高校の最寄りの駅です。そのため、阿木高校に通う学生が駅の管理を手伝っています。待合室に置かれている座布団は手作りで、清掃も行っています。電車に合わせて授業時間決められています。
飯沼駅
日本一の急勾配の駅。明智駅に向かって1000mに対して33m登っています。前面窓から見ると、坂道のように見えます。大井川鐵道など、線路が急勾配のため、電車を引っ張って運行するスタイルはあります。しかし、駅は、線路が水平になるように、造られています。
一方、飯沼駅は線路が傾いたまま、線路に沿って駅舎を建てました。普通に駅舎を建てると、駅舎も傾き、倒れてしまいます。そのため、コンクリートで基盤を造り、水平にならしてから駅舎を建てました。駅舎の下に水平にするために埋めたコンクリートは、黄色く塗られており、線の幅が左右で明らかに違うため、いかに傾いているかがはっきり分かります。しかし、電車に乗っていると傾いているように感じられません。
急勾配のため、車輪とレールの粘着性を保つため、全車両に砂を撒く装置がついています。滑り止めの砂として合格祈願の企画乗車券として販売されています。滑り止めの砂の入ったお守りが販売されています。購入しました。
東野駅
高齢者福祉施設を併設しています。
東野駅のある恵那市東野地区は、日本のシクラメンの栽培の発祥地です。木曽川に大井ダムを建設したとき、アメリカ出身の技師の妻が、東野地区にある伊藤園芸にシクラメンの栽培方法を伝えたことが、日本のシクラメン栽培の始まりと言われています。現在も、日本有数のシクラメンの生産量を誇ります。
ちなみに、恵那峡は、大井ダムを建設したとき、木曽川の水が塞き止められて誕生しました。
恵那駅
終点恵那駅に到着し、中央本線に乗り換えて名古屋へ向かいます。
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