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【過去最長】沼にはまったことについて書いてみた【大相撲】

※今回は敬称略でお届けします。

結論

友人の影響で大相撲という沼に身を投じた結果、朝型生活に切り替わり、料理も上達するなど恩恵も得られた。

1.大相撲という沼にハマったきっかけ

横綱朝青龍の存在

 きっかけは、横綱朝青龍。スピードある立合からの流れる相撲、豪快な投げなどが印象に残る平成の大横綱。ダメ押し、土俵上のガッツポーズ、ケガのため巡業に参加せずモンゴルのサッカーイベントに出席するなど土俵内外問わず物議も醸しましたが、圧倒的な強さ、特に2005年の全場所優勝した頃は惚れ惚れしました。
 沼にハマる前は、生中継では、大関以上が登場するところから見ていました。この時代は大相撲全体ではなく朝青龍のファンでありました。断髪式にも行って最後の土俵入りも見届けました。

アイドル好きの友人への対抗心

 大相撲という沼にハマるきっかけとなった決め手は、友人の熱狂的なアイドルに対する熱意へ対抗心。当時、人気だったAKBグループ。熱意に対抗するために、「何か1つ熱中するものを作りたい。」と思ったのがきっかけです。何か1つオタクを目指そうという気持ちから始まりました。

2.なぜ、大相撲なのか?

目立ちたかった若かりし頃

 若い頃ほど、社会に認められたい、目立ちたいという承認欲求が強い傾向にあります。最近起きた回転寿司の事件も、承認欲求が根本だと思います。だから、いくらルールを厳しくしたところで迷惑行為が無くなることはありません。特にSNSなど外の世界と繋がりやすくなった現代は、みんなに見られます。承認欲求を満たすために、過激な行動に走ることが多いです。

過激化より差別化

 自分の言動が自分に返ってきます。炎上狙って過激な行動ばかりしていると、自分に返ってきて、さらに火に油を注ぎ続けることになります。アンチが増えて攻撃的な言葉は残り、人も離れていきます。狙って知名度を上げようとするよりは、個性を出して長期的に継続して拡大していった方がいいです。
 興味のない分野より興味のある分野を伸ばしたい。ただ、マンガやアニメなど、同世代に合わせても同じ感じがして勝算がない。共感は得られると思います。しかし、個性が埋もれて同調しかできないなど、息苦しさを感じました。それであれば、興味のあることで同世代では人数の限られる場所に飛び込み、オンリーワンを目指そう。ブルーオーシャンに飛び込みこもう。興味のある分野でオンリーワンを目指すことを考えたときに、大相撲が浮かびました。大相撲なら、同年代にとってはブルーオーシャン。当時は、八百長問題など不祥事から再始動したばかりでファンが少なかったです。

3.大相撲の魅力とは?

ドラマのある番付

 番付とは、いわゆるランク。本場所初日の13日前に発表されることが基本です。ただし、十両、大関、横綱は、準備があるため、場所が終わってから3日後に決められます。
 幕内の優勝力士より、幕下上位と十両下位の入替に注目しています。十両は天国と幕下は地獄と言われるほど、大きな分かれ目。十両にあと一歩で上がれなかった力士はたくさんいます。
 十両に昇進すると、関取と呼ばれ、〇〇くん、さんから〇〇関と呼ばれるようになります。給料が出る、個室が与えられる、付き人が付くなど生活がガラリと変わり自由になります。現在では感染症対策のため、変わっているかもしれません。無休だからといってブラックではありません。生活は保証されてますし、午前中の稽古が終われば、午後は資格取得の勉強に費やすこともできたり、引退した後のセカンドキャリア支援もあります。特に結婚している力士は生活がかかっているので、全員必死です。幕下は15枚目まで、全勝すればほぼ十両確定。幕下の取組の編成は、トーナメント式の傾向が強く、勝てば勝つほど優勝と十両に近づきます。幕内で実力があったからといって、勝ち越せるかわかりませんし、陥落したときに引退を決める力士も多くいます。
 十両に上がってからも実力のある力士に勝たないと上がれません。勝ち越し続ければ幕内、三役(小結、関脇、大関)が見えていきます。しかし、勝ち越しても上位で勝ち越しが多いと上がれないのが現状。そのときの運も含まれます。
 しかし、横綱は別格。実力だけでは上がれません。定した成績を残したため、ます。2場所連続優勝が求められます。稀勢の里のように2桁準優勝を続け、安定した成績を残すことによって1回の優勝で横綱になることもあります。これは、運です。朝青龍、白鵬が強すぎたため、成績面では常に優勝争いを引っ張る存在でなければなりません。もちろん、力士の手本となる相撲も取らないといけません。横綱大関の人数次第で難易度も上がったりするため、自分の実力だけでは上がれる世界ではありません。下位に確実に勝つだけではなく、ここぞという場面での強さ、自分の信頼できる型をもっているかが、横綱昇進するために必要だと感じます。

シンプルなルール

 髷つかみ、まわしが外れるなど特殊な負けのルール以外は非常にシンプル。先に倒れるか土俵から出るか。直径15尺(4.55m)の丸い土俵のドラマに魅力を感じています。

早く決着がつく

 サッカーの試合は休憩時間含めて約2時間、野球は3時間前後かかることが多いです。
 しかし、相撲は1つの取組が大体3分以内で決まります。相撲は、試合とは言いません。取り組みと言います。幕内で1時間半。駆け引きの時間もみどころ。いかに自分の得意の形にもちこむかという心理戦なのです。
 NHKの生中継の関係上、18時には終わります。決まっているから終わったあとの予定が立てやすい。相撲観戦のとき、本場所に行った後の夕食も楽しみの1つです。

力士の技のデパート

 大関魁皇の右上手を取ったときの強さとベテランになってからの立合の駆引のうまさ、千代大海のつっぱり、把瑠都、栃ノ心の豪快な吊り、力比べ。など、稽古によって極められた力士の得意技が惹きつけられます。
 特に印象に残っている取組が、2010年九州場所、横綱白鵬が当時前頭の稀勢の里に63連勝で止められた前の把瑠都阿覧の取組。阿覧が把瑠都の後ろにつくも、慣れてないからか止まります。そこを把瑠都が捨身で豪快に投げて逆転を納めた取組が印象に残ります。

4.大相撲好きを極めた結果、得られたもの

朝型生活に切り替わった

 地方場所では、2010年代まで朝稽古を気軽に観ることができました。特に週末は稽古後に地域の方々との交流会も行われ、おいしいちゃんこ鍋を味わうことができます。8時から朝稽古の始まる相撲部屋が多く、最初から観るためには、朝早く起きる必要があります。稽古後にサインに応じていただけることもあり、それも醍醐味の一つでした。
 朝稽古見学がきっかけで朝型生活に完全に切り替わりました。やらないといけないことを午前中に片付けると、午後は自由に過ごせるという充実感と優越感に浸れますので朝型生活はオススメです。ただし、体質的に朝が弱い方などもいらっしゃいますので、無理する必要はありません。

自炊で力士メシを作るようになった   

 お相撲さんの作った料理のことを「ちゃんこ」といいます。ちゃんこといえば、「ちゃんこ鍋」をイメージする方が多いと思います。しかし、お相撲さんが作る料理のことを全部「ちゃんこ」と言います。お好み焼き、カレーライス、ケーキも、お相撲さんが作れば全部ちゃんこです。呼び名の由来は、中国から長崎経由で伝わったごちゃ混ぜという意味の「ちゃんぽん」から来ている説、相撲部屋は親方と弟子の関係から、親方が親、弟子は子、角界(相撲界)では親のことを「ちゃん」と呼んでいた説などさまざまあります。
 ちゃんこは、どれも美味しい。その理由は、タチマチという相撲部屋、力士のスポンサーの力もあります。全国各地から食材を提供したり、美味しいお店を教わることにより、舌が肥えます。(※感染症対策のため、現在は自粛している相撲部屋が多いです。)舌の肥えた力士、相撲部屋に伝わるレシピ、タニマチの力が合わさって美味しい料理になります。引退後も相撲協会に残れる力士はほんの一握りで、引退した力士は飲食店を経営することが多いです。
 ちゃんこは、お相撲さんの体格から、高カロリーのイメージを持たれている方もいらっしゃるのではないでしょうか?実は、ちゃんこは、栄養バランスがよく、ヘルシーです。野菜もしっかりとれます。一般人の量で食べれば、健康的な生活を送ることができます。美味しすぎて食べすぎてしまった場合は太ります。おもてなし料理としてもぴったりです。お相撲さんは、身体を大きくするために、食べるのも稽古。朝の激しい稽古による豊富な運動量→大量の食事→昼寝。このサイクルで身体を大きくしていきます。ご飯の量にノルマがあり、食べることが辛い力士もいます。
 力士ではない人が力士の料理を表現する言葉はないのか?たまたま観た「マツコの知らない世界」で「力士メシ」という言葉に出会い、そこから採用しています。「力士メシ」に出会った結果、料理のレパートリーが増えました。特に鍋料理。鍋料理はとにかく安く作れることができて楽。基本的には、食材を食べやすい大きさに切って煮込むだけなので、シンプルですし、朽ち果てかけた野菜など見切り品で食材を安く仕入れてもおいしく仕上がります。洗い物が包丁、まな板、鍋だけで済むこと。さらに、レシピ本もあり、相撲部屋の唐揚げの作り方など、掲載され、料理の格が上がります。オススメのレシピ本は記事の最後の「オススメの力士メシレシピ」に掲載しましたので、ぜひ、参照ください。

ファン同士の交流も楽しみの一つ

 Twitterも大きなアカウントを作りたいと思い、フォロワー1000人を超えてました。オフ会で食事しながら、大相撲について語り合ったり、イベントに参加して現役力士のトークなどを聴いたり、実のある日々も過ごすことができました。

両国について詳しくなった

 現在の国技館はJR総武線両国駅の北口にあります。
 国技館で観る大相撲とNHKで観る大相撲は違います。取組だけ観るのであれば、テレビで見ればいいです。立会の力士同士がぶつかる音、観客の歓声(2020年初場所まで)は会場にいかないと味わえません。この雰囲気は国技館に行かないと味わえません。テレビはほんの一部しか切り取っていません。
 充実したお土産も魅力の1つのため、国技館に行ったら、必ずチェックします。力士の写真入りのキーホルダー、手形入りのサインだけではなく、ちゃんこ鍋の素、力士チョコなど食品も揃います。豊富なお土産の中でも、焼き鳥を必ず買います。鳥は2本脚で立つため、手をつかないという縁起物。国技館の地下には、焼き鳥工場があり、焼きたてが食べられます。テイクアウトにもぴったりです。
 2010年代は、来場者イベントも開催しており、ちゃんこ鍋を食べることができたり、親方と写真を撮ることができました。ランチ、取組の終わったあとの食事が楽しみの一つです。

巡業の前日の旅行が恒例になった

 巡業とは、両国、名古屋、大阪、福岡で行われる本場所に行けない地方のファン向けに開催されるイベント。春場所、名古屋場所、秋場所、九州場所の後に行われます。関取と呼ばれる十両以上の力士は参加します。ご当地力士は、番付関係なく参加することが多いです。
 2022年秋、3年ぶりに開催されました。最後に行われる成績に影響せず稽古の一環ため、本場所のような真剣勝負ではなく、それぞれの力士の得意な型、技が見られます。力士の髷を結う床山の職人技も観られます。
 初っ切りという相撲コントが非常におもしろい。力士+行司というトリオで面白おかしく相撲について解説される。キングオブコントに出場すれば、準決勝くらいはいけそうなネタだと感じます。
 甚句は、世相を歌で斬る、いわゆるのど自慢。元小結勢など、歌のうまい力士も多くいます。本場所では観られない力士同士の交流を観るために巡業に行きます。
 朝が早いため前泊します。この前泊も巡業の魅力の1つ。前泊することにより、その土地のグルメ、観光名所を堪能できます。前泊することにより、旅行ができ、大相撲も楽しめる。趣味の両立ができるのも大相撲の魅力です。

宝物が増える

 2010年代は朝稽古を観た後のサイン会などでサインを集めていました。元横綱白鵬、稀勢の里、現横綱照ノ富士など。気づいたら100枚以上のサインを貯めていました。
 両国にある古本屋では、過去の相撲雑誌も販売されています。昭和の大横綱大鵬、北の湖、千代の富士など相撲の歴史を調べる上で参考になる文献として活用しました。現在の両国国技館が完成する前の蔵前国技館(現在は東京都下水道局北部下水事務所、蔵前水の館)時代も学べます。江戸から令和につながる歴史を体感できるのも魅力です。 お土産で買ったキーホルダーなどグッズや稽古場で撮った写真も宝物です。

5.現在の立ち位置

注目力士

 豊昇龍、琴ノ若、阿炎。豊昇龍は、阿炎は謹慎生活以降、土俵外で大人しくなった印象。豊昇龍は朝青龍の甥、琴ノ若は横綱琴櫻の孫、関脇琴ノ若の息子で、両者大関候補。

2023年春場所

 2020年代から感染症対策による入場者数の制限もあり、テレビ観戦が増えました。
 春場所の番付を観ると上位は1横綱1大関、3関脇、4小結。横綱は出場するか、大関の連続優勝はあるか?に注目しがちです。今場所の番付は勝ち越しても上位は上がりにくく、負け越すと上位は下がりやすいという性質だと思います。十両は入門から一場所で昇進した落合に注目。髷を結えない状態で昇進した遠藤、雅山より短髪。ここまで短髪の力士が関取に昇進したのは、稀なことです。
 2023年春場所は大阪難波で3月12日㈰〜3月26日㈰に開催。どんな展開を迎えるのでしょうか。ここ2年間、優勝が毎場所のように変わり、誰が優勝しても不思議ではありません。今回は、どの力士が幕内優勝するのでしょうか?

6.まとめ

 友人のドルオタ精神への対抗から、興味のあった大相撲を極めようと決意。その結果、朝方生活に完全に切り替わったり、料理のバリエーションが増えるなど生活習慣の変化を感じました。
 今回のハマった沼について考える企画でハマったことについて思うがままに書いただけで5000字を超えてました。熱は、人を行動に導いたり、書いたり話すと止まらなくなるなど、すざましいエネルギーを持っていることに気づかされました。

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