「柚子胡椒」と「かんずり」のちがい

結論:柚子胡椒は、それぞれの個性が輝いているのに対して、かんずりは協調性を感じる 

冬至は1年で1番昼の長さが短い日とは限らない?

冬至といえば、北半球では1年で一番昼の時間が短くなる日。回帰線(地球の傾きと同じ南北23.4度)が基準となります。そのため、ズレることもあります。しかし、2023年の東京は、暦通り1年で一番、昼の時間が短い日です。分単位で見ると、実際は、1週間ほど昼の時間は変わりません。

冬至にゆず湯に入る理由

ゆず湯に入る習慣があります。ゆず湯に入る理由は、江戸時代の銭湯の広告が由来です。お湯→湯治、ゆず→融通とかけた語呂合わせから、『お湯に入って融通良く行きましょう』というキャッチフレーズで宣伝して、銭湯へ行くお客さんを増やしました。

38~40℃のお湯に10~15分ほど浸かってぼーとする至福の時間。柚子の香りとともに、身体の芯から温まり、頭もスッキリしていきます。

2023年の冬至のテーマ:ゆずを使った日本の香辛料

今回は、ゆずを使った日本の香辛料について紹介します。それは、「柚子胡椒」と「かんずり」。基本的な材料は、どちらも、唐辛子、柚子、塩。かんずりは麹が加わります。しかし、作り方が異なるため、味も異なります。

カプサイシンには、脂肪分解効果や食欲増進効果、殺菌、体を温める作用が期待できます。柚子は香りによる、リラックス効果だけだはなく、ビタミンCが豊富です。

柚子胡椒

柚子の香り、皮の苦味が先にきて、後から唐辛子の辛味がやってきます。どちらも個性が強く2回のパンチが来る感覚です。

九州地方では、唐辛子のことをコショウといいます。胡椒は洋コショウと呼んでいます。九州地方では、刺身にも、うどんのつけあわせとして使います。ヒラメ、タイなど白身のサッパリした魚に特に合います。からしのように、かかせない脇役です。

一般的な作り方は、柚子の皮と唐辛子をすりつぶして塩を加えて1週間ほど寝かせて完成。

青唐辛子と青い柚子の組み合わせは青い柚子胡椒、赤唐辛子と黄色い柚子のペアは赤い柚子胡椒になります。青唐辛子と完熟した柚子のペアは鮮やかな緑色の柚子胡椒になります。

かつては、農家だけの楽しみの調味料でした。今では、九州を中心に販売されています。お土産にもピッタリです。九州へ行くと、お土産、料理用で購入します。

かんずり 

かんずりは豆板醤のような香りがします。滑らかで柚子と唐辛子が一体となっていてまろやかです。麹を加えて寝かせることにより、旨味も加わって全体的に丸くなっています。ほのかな塩味も感じます。
かんざしとの出会いは、こちらの記事。

いつきさんは、新潟県の名物などを紹介されています。
かんざしとは、上越地方の内陸部の妙高市で作られているローカル調味料。材料は唐辛子、麹、柚子、塩のみ。大学に入学して卒業する頃にちょうど完成します。

まず、冬の3〜4日間、塩漬けした唐辛子の雪にさらします。こうすることによって、雪が塩抜き、アク抜きの役割を果たし、柔らかい辛さになります。食べてみると、唐辛子の刺さるような辛さを感じませんでした。

次に塩、柚子、麹と合わせて3年間熟成させます。熟成期間の長さと麹の力が働くためか、一つに風味がまとまります。

新潟駅などのお土産屋さんだけではなく、新潟県のローカルスーパー原信、全国のKALDIでも販売されています。

近日公開 相性の良い食べ物選手権

刺身、冷奴や鍋だけではなく、さまざまな料理に使えると噂のかんずりと柚子胡椒。焼肉のタレ代わり、ハンバーガーのソース、ペペロンチーノにするなど、さまざまな料理にも合います。料理を作りながら、かんずり、柚子胡椒を活用して、どんな料理に特に相性が良いか検証します。

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