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偉人も好物、鹿児島で黒豚を味わう

 牛、豚の飼育数、全国1位、鶏の飼育数、全国2位の家畜が盛んな鹿児島県。
 今回は、鹿児島で豚肉料理を味わいました。

かごしま黒豚

歴史

 江戸時代、島津藩が琉球(沖縄県)から輸入したのが始まり。島津斉彬、西郷隆盛など薩摩の偉人も大好物なかごしま黒豚。明治時代、イギリスから輸入された肉質の柔らかいバークシャー種と掛け合わせて品種改良がおこなわれました。これにより、さらにおいしくなりました。1949年、南薩鉄道鹿籠駅(枕崎駅から北へ2km付近にかつて存在)から、「鹿籠豚」という日本初のブランド豚として初めて、東京に出荷され、1950年代には、東京で黒豚ブームが起こるほど人気に。
 しかし、高度成長期の大量生産の流れで、生育が早い白豚の飼育が盛んになりました。これにより、黒豚は存亡の危機になりましたが、鹿児島県は量より質の時代が来ると信じ、黒豚の振興を進めました。
 さらなる品種改良や生産者を中心に「鹿児島県黒豚生産者協議会」の設立(1990年)などを行い、鹿児島県民の努力により、復活。
 今では、香港、マカオなどへ輸入され、世界に誇るブランドに成長しています。

特徴

 すべて全てバークシャー種かつ、他の品種と混飼しないこと。バークシャーは、体毛は黒色、足、鼻、しっぽの6箇所に白斑があります。このことから、「六白」とも言われます。
 バークシャー種は他の豚と比べ、出産できる頭数が少ない、発育が遅いですが、歯切れがよく、うま味が強いです。
 えさに、さつまいもを混ぜることによって黒豚の脂肪が向上し、さっぱりとした味が生まれます。また、抗酸化作用のあるビタミンEが増加することも研究によって分かっています。
 さらに、飼育期間は230日〜270日程度と一般的な豚の1.2倍~1.5倍ほどと大切に育てられます。飼育期間が長いことで、しまった肉質になり、歯ごたえが良くなります。
 臭みもなく、ヘルシーなかごしま黒豚。鹿児島市には、豚肉料理の専門店が多いので、さまざまな料理で味わえます。

味わう

しゃぶしゃぶ

 甘めに味付けされたカツオベースの出汁の中に黒豚をしゃぶしゃぶで食べます。野菜とともに食べたり、肉だけで食べたり、味わい方は人それぞれ。ゆず胡椒をつけるとピリッと爽やかに変化。しゃぶしゃぶによって、脂肪はさっぱり、歯ごたえのよく、噛むと旨味があふれてきます。
 つくねも、味噌の甘みと出汁の甘みが合います。〆のちゃんぽんも絶品。スープは優しい甘さで飲み干せます。

吾愛人

吾愛人 鹿児島中央駅東口店
営業時間 17:00~23:00
定休日  月曜日
アクセス JR鹿児島中央駅から徒歩3分

とんかつ

 黒豚を使ったとんかつも絶品。鹿児島市内には、おいしいとんかつ屋さんが多数あります。今回は、「黒かつ亭」へ。
 上ロースカツランチ
 塩、ソース、ゴマ入りソースの3種類につけて食べます。
 絶妙な揚げ加減で肉汁もおいしくいただけます。外側はサクサク、肉は歯切れがよく、柔らかく、ジューシーです。塩をつけると素材の味が分かります。
 豚汁もコクがあり、野菜も豊富でおいしいです。
 ランチはごはん、キャベツのおかわりができます。

上ロースかつランチ 1290円(税込)

黒かつ亭 天文館店
営業時間 11:00~15:30、17:00~22:30
定休日  年始年末
アクセス 鹿児島市電朝日通駅から徒歩1分

とんこつ

 一般的に「とんこつ」といえば、白濁のスープの豚骨ラーメンを思い浮かべる方が大多数だと思います。しかし、鹿児島県で、「とんこつ」といえば、豚の骨付きあばら肉の煮込みのことを指します。薩摩藩の武士が戦場、狩場で作ったのがはじまり。西郷隆盛の好物。鹿児島県内の豚肉料理専門店だけではなく居酒屋や旅館でも味わえます。家庭だけではなく給食にも出るほど鹿児島では定番の料理。
 骨付きあばら肉の表面を焼いて、麦みそ、焼酎、黒糖など秘伝の調味料とともに、脂を取り除き、火を止めて寝かせて、再び煮込むを繰り返して作ります。崩れないように、大根、ニンジンなどの具材も最後に投入して完成。

 長時間煮込むことで、身は柔らかくホロホロに。軟骨のコリコリ食感も。麦味噌の甘さでごはんが進みます。レトルトでお土産でも購入できますので、ぜひ、味わってください。

指宿温泉 民宿たかよし

 宮崎地鶏編でもそうでしたが、同じ食材でも、調理の仕方によって食感や味わいの変化を楽しめます。料理でも楽しみたいものです。

宮崎地鶏を味わう
https://note.com/techtravelerk/n/nf6ba93af076a

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