のもきょうさんのトークショーで感じたこと②『自律する』
本日は、5月25日(土)に愛知県名古屋市にある星ヶ丘テラスで行われた『多様なまなびマルシェ』での、のもきょうさんこと野本響子さんのトークショーで感じたことの続きになります。
▽前回の記事はコチラ▽
このトークショーでは野本さんが経験した日本とマレーシアでの子育ての違いや海外の大学院で学んでいること、取材したことなどこれからの子育てについて語ってくれました。
野本さんのお話の中で、特に心に残ったことは以下の2つ。
親の心構えとしての『放牧』
子どもの主体的な学びによる『自律』
前回は『放牧』について感じたことを記事にまとめたので、今回は『自律』についてまとめました。
よろしければ、ぜひお読みください。
教育のゴールは自律
主体的な学びをする
変化の早い時代に必要な能力、それは生涯学習をする力です。
学校で無理やり勉強をさせられていた世代にとって、生涯学習という響きはとても残酷な言葉に聞こえます。しかし、本来の学習とは受験のための勉強、押しつけられた学びではありません。
子ども自らの興味・関心から学ぶ。つまり、主体的に学ぶことが子どもの成長に大きく関わってきます。
大切なのは勉強が嫌いにならないことです。
学校を卒業してから、まったく勉強をしていない人も多いのではないでしょうか。
2023年にリクルートワークス研究所が発表した調査では、まったく勉強をしなかったのが41.5%、読書による勉強は31.9%しかいません。手軽にできるインターネットでの調べ物でさえ48.9%と半数程度です。
どうして大人になると勉強をしなくなるのでしょうか。
学校の勉強で疲弊し、学ぶことへの拒否反応から「学ぶことをやめる」日本人が増えているのではないかと思います。
だからこそ、自らの興味・関心から主体的に学ぶことが大切なのです。
それを子どものころに身につけさせるのが、私たち親の努めではないでしょうか。
学校に行かなければ学べないわけではない。何度も言いますが大切なことは勉強が嫌いにならないことです。
生涯学習の時代だからこそ、「自ら学びたい!」と思ってもらう子育てをしていきたいです。
主体的だと文句が減る?
野本さんはトークショーの中で、主体的な人が増えれば文句が減ると言っていました。
それは主体的に行動しない人は「他人のせい」にしてしまうから。他人のせいにする人は必然的に文句が多いです。
職場やSNSなどでも「世間が悪いからしょうがない」「失敗したのは○○のせいだ」と文句が聞こえてくることも多いのではないでしょうか。
反対に主体的に行動する人は、自分の責任で行動しているので他人に対して文句を言いません。つまり当事者意識を持って行動しているということです。
「自分で決めたことだから」と、たとえ失敗しても前向きな気持ちで物事に取り組むことができるでしょう。
なので主体的な行動を始めると文句が減っていきます。
そのためには、子どものころから主体的に学ぶ習慣を身につけることが重要となります。
自分の興味・関心のあることを主体的に学ぶ。その結果がうまくいかなくても自分の責任として受け止め、次の学びへとつなげていく。
この主体的な学びのサイクルが『自律』への第一歩となります。
『自律』する子育てはどうする?
では子どもを『自律』へと促す子育ては、どのようにすればいいのでしょうか。私は以下の2つのことが大切だと思います。
子どもに手をかけすぎない
親が楽しく学ぶ姿を見せる
子どもに手をかけ過ぎないは、前回紹介した『放牧する』です。子どもの興味・関心にまかせて、親は遠くから離れて見る。余計な口出しをされると、子どもはやる気を失い学ぶことを止めてしまうかもしれません。適度な距離感で、子どもの学びを見守りましょう。
親が楽しく学ぶ姿を見せるとは、文字どおり親が子どもに学ぶ姿を見せることです。子どもに1番近い親が楽しく学ぶ姿を見せることで、学ぶことは自然なことだと感じます。親が学びつづける姿を見せることで、子どもが主体的に学ぶことのハードルが下がるのです。
たとえば、私の小学校1年生の子どもはタブレットで絵を描くのが好きです。はじめの頃は、ただ絵を描くことを楽しんでいましたが。気がつくとYouTubeなどでアプリの使い方や絵の描き方を調べて、みるみる上達しています。今では私が子どもからレクチャーを受けるほどです。
親の私が子どもになにをしたかというと何もしていません。ただ、好きにやらせる。子どもの興味・関心を邪魔しない。絵を見せにきたときに「がんばってんじゃん」と言うぐらいです。
そして隣で読書をしたり英語の勉強をしたり、大人が楽しく学ぶ姿を見せる。
それで十分だと思います。
おわりに
トークショーが終わってから、野本さんと少しですがお話しする機会がありました。
「今日は子どもは来ていないの?」と聞かれ、私は「うちの子どもは自分を持っているんで、親が行くからついて行くなんてしません。好きなことやってます」と答えました。
すると野本さんは、
「すごいじゃん!それが子育てのゴールだよ!」
と言ってくれました。
きっと子どもたちは『自律』の方向に向かっている、そう信じています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
▽野本さんのVoicy▽
▽野本さんの著書紹介▽
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