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進化型組織を研究・実践する「手放す経営ラボラトリー」が「愛のビジネススクール(iBS)」をはじめた理由

愛のビジネススクール(以下iBS)を運営している手放す経営ラボラトリーの坂東孝浩さんに、iBSを開講した背景をインタビューしました。

愛のビジネススクール(以下iBS)を運営している手放す経営ラボラトリーについておきかせください。
手放す経営ラボラトリーは「手放す」をキーワードにした、次世代の経営や組織(進化型組織)づくりを、おそらく日本で一番研究しているラボです。
進化型組織というのは、ティールやホラクラクシー、自立分散型組織など、これまで一般的に想像するような組織ではない、新しいスタイルの経営を行っている組織のことを総称しています。これらの特徴は管理しない、管理職や上司がいない、評価制度がないと、理念や事業計画がないこと。そして意思決定がしたい人が誰でもできるような仕組みを持っています。
私たちは研究だけでなく、実践したいという会社のサポートをしており、自立分散型の 組織にアップデートできるDXOというプログラムを作っています。こちらはテキストを無料で公開しておりますので、自由に実践していただけます。私たちのラボ自身も、自律分散型を実験しながら、模索しながら運営しています。

手放す経営ラボラトリーがIBSを運営することになった背景は?
私たちは「世界がご機嫌に目覚める」をラボの存在目的(パーパス)にしています。自分たちを含め、世界中の人たちが朝目覚めた時に「今日もやり たいことがある」と思える、一人一人がご機嫌でいられるような組織づくりをしたいと願っており、そのためのコンテンツがいくつかあります。
例えば由佐美加子さんと一緒にやっている「社長今日も切らせていただきます」という 動画は、経営者の内面を紐解くというセッションです(YouTubeで視聴可)。組織における経営者の影響は大きいので、自分を深く理解することで経営者の進化や変容を手助けすることを目的としています。
一方で組織の仕組みをデザインし、全体にアプローチするのが先ほどのDXOプログラムなのですが、実践する中で組織の中にいる 社員の方たちが、必要に応じてアップデートや変化をする手助けができないかと考えていた時に、樋口耕太郎さんと出会いました。

樋口さんは現在は沖縄大学の先生ですが、かつてホテルの経営をされていた際に、愛をベースにした「愛の経営」で、赤字だったホテルを短期間でV字回復させ、黒字化した方です。
組織全体が進化しようとしている際に、この「愛の経営」を私たち一人ひとりが学ぶことが助けになるのではと考え、IBSを立ち上げました。

実際にiBSをやってみて、どんな変化が起きたのでしょうか?
まず自分が一番学ぶ必要があった、と気づきました(笑)
私自身、最初はラボの代表という立場で、より良い講座を提供しようというスタンスでいたのですが、樋口さんと一緒にプログラムを作り、かつ最前列で受講する立場になって、自分がいかにキャリアや人生、経営を考える上で「愛」を実践していなかったかを思い知らされたんです。
会社というのは一般的には人間を中心に動いていませんから、役割を与えられ、指示され、評価される。会社は利益を追求するところで、仕事をするために 集まってきてるところだからプライベートは一旦置いとこうよみたいな感覚が私もありました。
しかし自分を一番大切にしながら、かつ会社の仕事を、会社のメンバーや取引先も大切にすることができる、と理解できた、それは自分にとっては天動説から地動説になるような、世の中がガラッとまるっきり逆になるぐらいのインパクトだったんです。
時間はかかりましたが、愛をベースにした方が、実際にははるかにパフォーマンスがあがることを心から実感でき、そして自分が変化することで周りとの関係性や、自分自身のチームのパフォーマンスも変わって きていることを実感しています。

受講生の方たちの変化はいかがですか 
iBSは全6回の講座なんですが、樋口さんの立ち居振る舞い、発するオーラ、そして投げかけるメッセージは、まるでメジャーリーグの大谷翔平選手の剛速球のような、普通の人からするとまず早すぎて見えない 、とても打てないという感じなんです。でも講座がすすむごとに徐々に、目が慣れていくというか、素振りしてみるけど最初は打てないんだけど、段々当たり始めるとか、ファウルになる人が出てくるみたいな、そういう手応えをそれぞれのペースで実感してきてると思います。皆さんからのフィードバックをみていると、樋口さんとこの講座から相当な影響が及ぼされてることを感じてます。 

坂東さんから見た樋口さんってどんな方ですか 
樋口さんは「愛の経営」という、私たちにとって目に見えないもの、まだ体験したことのない世界について、いろいろな切り口から 最終的にわかりやすく手に取れるような形まで落とし込んで人に伝えるということに極めて優れた方です。
樋口さんは愛そのもののような人であり、今この瞬間もその愛そのもので生きようと実践をし続けている方。
実は彼は最初から愛の経営をうたっていたわけではなく、非常に優秀な大学を出て、野村證券に就職し、金融・資本主義のど真ん中で、MBAを取ってニューヨークのウォール街でもバリバリ働いて、たくさんお金を稼いでた方。ビジネス エリートとして世界のトップを極め、その当時は愛について考えたこともなく、そんなことを語る人がいたら心の底からバカにしていたというんです。そんな樋口さんが様々な葛藤や痛みをへて、愛の経営を実践するに至った、18年間という長い間実践し続け、それに向き合い 続けてきたという人間くささに、私はすごく惹かれています。

ずばり、どんな方にiBSを受講していただきたいですか?
ビジネス パーソン、特にマネジメントのポジションにいる方、これからよりリーダーシップを 発揮していきたいというような方にぜひ、参加していただけるといいなと思っています。わざわざ「愛のビジネスクール」と名付けた理由でもあるんですが、既存のビジネススクールで学べる経営に関する知識やマネジメント、ビジネススキルはこれまで大事でしたし、これからもなくなる事はないでしょう。しかしよい悪いではなく、これからの正解がない時代にリーダーシップを発揮して生きていきたい人は、知識だけでなく自己の考え方やあり方が必要です。
日々、このままのやり方でいいのだろうか、と違和感を感じている人、自分の自身の生き方やキャリアを見直すために、何かしら新しい切り口の学びが欲しいと思ってる人に、ぜひIBSに出会ってほしいと願ってます。

iBSは単なる学びの場を超えたコミュニティでもありますね
スクールというと先生から教えてもらうというイメージがあると思いますが、私たちは次時代の学びの場を意識して運営しています。
樋口さんからは愛の経営のエッセンスを伝えてもらいますが、答えがあるわけではなく、知識よりも実践していくことがより大事だと考えています。
愛と仕事のマネジメントとリーダーシップをどう接続していけるかは、自分自身が 実践することで初めて実行性があると思うんです。でも一人でやるのはなかなか大変ですから、実践者同士がつながって、うまくいったりいかなかったりという経験を共有できたらと思いますし、同じ興味関心を持ってる人たちが つながっていける場にしていきたい。会社を超えたつながりは自分自身にも、お互いの会社同士にも相乗効果が出ると考えます。

講座の終了時には樋口さんの住んでいる沖縄で謝恩会を行いますので、樋口さんと直接接点をもつこともできます。卒業生のアルムナイ(同窓会)は、受講生同士が交流するコミュニティとして、皆さんに育てていただければ嬉しいです。


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