見出し画像

労働人口減少 の日本で起きる、 採用ガチャ という最悪のミスマッチ - 本当に欲しい人材が集まる会社の作り方(2) - Team-Lの経営ノート

こんにちは。Team-L(チームエル)の堀越勝格です。

チームエルでは、実践主義のコンサルティング集団として、採用活動から売り上げにつながる戦略・戦術の立案を通じて、企業の成長のお手伝いをしています。

チームエルについては、こちらで詳しく。

前回のnoteで、「新卒配属ガチャ vs 採用ガチャ」について触れました。ガチャとはいわば運試しのこと。確かに人生には運もつきものかもしれません。ただ、人生の大半の時間を費やすことになる会社選びを、運に任せるのはさすがにリスクが大きすぎる…。誰もがそう考えるのではないでしょうか。

前回は就職する側がどのようにしてガチャを回避する行動を取るのかについてご紹介しました。しかし問題の本質は、どちらかというと採用する企業側にあります。

はたして、十分に準備をした上で採用に臨んでいるでしょうか?その準備なしでは、いくら時間とお金をかけても、やはりそれは課金ガチャと同じく、運試しになってしまうのです。

採用が難しくなる日本

現在の日本では、採用や配属にまつわる「ガチャ」について、非常に起きやすい環境が、広がり続けています。その理由は高齢化の進行により、人口減少以上の勢いで進行し続けることが見込まれる「労働力人口」の減少です。

総務省統計局のデータによると、2021年の労働力人口(15歳以上の人口のうち、就業者と完全失業者を合わせた人口)は、6860万人。2020年に比べて8万人減少しました。男性は20万人の減少、女性は逆に13万人増加しています。

女性の労働力は年々増加してきましたが、それでも全体の労働人口は2019年をピークに、減少傾向に転じてしまいました。

企業にとっては、今後ますます採用が厳しくなる環境が迫っているということです。こうした声は、特に地方の企業から届くようになってきており、「人が足りない!」「誰でも良いから採用したい!」と言っても、なかなか採用が進まなくなってしまった、というのが現状です。

「とにかく若い人なら誰でもいい」の結果

そこで、多くの経営者は「できるだけ長く働いてくれる、とにかく若い人なら誰でも採用したい」「採用してしまえば、後からなんとかなる」という考えで、採用活動に取り組み始めます。それだけ、現場の人手不足が逼迫している現状がある、ということでもあります。

しかし、この「猫の手も借りたい採用」を経営者が進めて、採用活動に多額のお金を投じて人になんとか来てもらおうとしていますが、このことが、「ガチャ」を引き起こしている、と考えています。

結論から言えば「誰でも良いわけではない」ですし、「後からは、なんとかならない」のです。

チームエルのご支援先のお客様にも、そうした悲劇がありました。自動車整備工場で、若い自動車整備士を雇いました。若い人材は、その分長く働いてくれるということで、どの企業にとっても貴重な採用したい人材です。

そもそも少子化に加えて、若者の自動車離れで自動車業界自体の人気が薄れている現状もあり、若い人材の確保は願ってもないことでした。

しかしその若い整備士は早くに辞めてしまいます。きっかけは、何気ない社長の一言、「営業活動にも参加してもらわなければ」というものでした。

人材不足で、整備士も車の整備をするだけでなく、お客さんと話したり、提案をする営業にも参加しなければならない環境であり、社長としてはそうした期待を持って若い整備士の採用をしました。

しかし若い整備士は小さい頃からコミュニケーションが苦手で、車に向かって黙々と仕事ができる整備士の仕事を選んだ経緯があったことから、お客さんと話さなければならないと告げられたのが辛かったというのです。

高い費用をかけて行った採用活動の末に獲得した、貴重な若手人材を、手放すことになる悲劇は、なぜ起きたのでしょうか。

では、この社長は、採用活動の際に、どうすれば良かったのでしょうか?

(つづく)

※ガチャを回避する採用活動を実践する、企業の採用活動を根本から見直すノウハウが詰まった、チームエルの書籍「本当に欲しい人材が集まる会社の作り方」、Amazonで発売中 / Kindleで今すぐお読みいただけます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?