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これも「お茶」だと言い続ける

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毎日点てるお茶,茶人の修士論文,バーチャルろくろ。バラバラに見える活動に共通していたのは,ある主張でした。
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#季節

季節を再解釈する、現代の七十二候

季節を再解釈する、現代の七十二候

一年を72個に分け、それぞれに名前をつけたのが「七十二候(しちじゅうにこう)」。四季を24つに分けた「二十四節気」のそれぞれを、さらに3つに分けたもの。立春や大寒などで有名な二十四節気と比べると、七十二候はまだまだマイナーだ。

私はもともと「毎日お茶をしていれば季節は365個になる」といった謎仮説を元に、2014年1月から日々のお茶を写真に収め、結果としてお茶の仕事をしている。しかしお茶以外のも

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毎日が違う季節かのように生きるための七十二候

毎日が違う季節かのように生きるための七十二候

春分や夏至といった二十四節気はかなり生活に定着していて、冬至のときはカボチャなど、個々の行事食として定番の食べ物も分かりやすい。ただし30年近く生きていると節分とかも二十数回はしている訳で(小さい頃の記憶はないけど)、お茶の写真を撮り始めてから数年の間だけでも、毎年豆の写真ばかり撮っている。

毎年同じように一年過ごせること自体はいいことだし、そう思える機会が誕生日以外にあるのも嬉しい。そんな機会

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毎日「違う季節」を生きるということ

毎日「違う季節」を生きるということ

日中だと人に見つかるので,日が沈んでから大学内の柿を収穫した。春が来れば,テニスコート横の山菜を摘みにいく。冬至には柚子饅頭,バレンタインにはハート柄の羊羹を作った。
それらを食べたあと,抹茶が一服出てくる。

私たちは,それも「茶道」と呼んでいた。

茶室の季節はちょっと変その茶道同好会では毎週金曜日に,飲み会に行かずにお茶を飲む。

茶菓子を買うのは私の仕事だった。通常の茶道では季節を先取りし

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