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【140字小説】利己

疫病流行りし時。
村人は我が身ばかりを案じ、薬や食料を奪い合った。

その渦中、心優しき娘だけはお堂に篭り人々の為、昼夜祈り続ける。


長い祈りを終え外に出た時、愚かな村人は疫病で全て絶え果てていた。

娘はがくがくと崩れ落ち、二度と立ち上がる事はなかった。


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