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【1話完結小説】炬燵蜜柑

昨夜のXmasパーティで食べたチキンの残りで、母は炊き込みご飯を作ってくれた。美味しかったけれど、それはもうただの夕飯に過ぎなくて。冷蔵庫のシャンメリーも甘いだけの気が抜けた液体に成り下がっている。
切り替えの早いTVでは、もう正月特番のCMが流れだした。あと6日もすれば、僕はこの炬燵で寝転んで除夜の鐘を聞いているのだろう。今年も1年お疲れさん…誰にともなく呟いて蜜柑をむぐむぐと頬張った。

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