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15秒で読める!140字創作小説
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#友達

【140字小説】独裁スイッチ

【140字小説】独裁スイッチ

「ドラえもんに独裁スイッチっていう道具があるの」

_うん。

「嫌いな奴を消せるスイッチなの」

_うん。

「私それ持ってたら1番にアンタ消すわ、うざいから」
そう言ってニヤニヤと友香は笑った。

私は黙って帰宅し、独裁スイッチを取り出して友香を消した。

【140字小説】気まぐれ

登校中。
前を歩くミクとリサが見えた。
私は「おはよー」と駆け寄る。
2人は笑顔で振り向いた。
それから3人でキャッキャと歩き出す。

翌日。
ミクとリサに「おはよー」と駆け寄ると、
2人はチラとこちらを見て
クスクスと逃げて行った。
1人立ちすくむ私に、湿った梅雨の空気がまとわりつく。

【140字小説】入学式メランコリー

【140字小説】入学式メランコリー

探り探りの入学式。
名簿順で並ぶと大体隣はリア充女子。

「あの先輩格好いいね」
「校長の話長っ」
なんて話しかけられ相槌を打つ。

でも私は知ってる。

あと数時間もすればこの子は私を見限り、
リア充仲間を求め旅立つ事を。

リア充女子、そして私の3年間に幸あれ。