【短編ドラマ】子供は恋愛対象外ですか?お姉さんとショタのはなし。【恋愛漫画動画】ー「最期に、アフォガードをひとつ」
この物語は、YouTubeで投稿されているマンガ動画
『最期に、アフォガードをひとつ。』のシナリオです。
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“世界の終わりと誰かの恋に、自分をかさねてみる話”
を掲げて、ある日突然、天から使者が現れ、地球滅亡を告げられた主人公が、地球最後の日に自分の恋愛に区切りをつける話を、1話完結のオムニバス形式で公開しています。
地球滅亡という不条理な運命によって引き裂かれる幸せと、ありふれた恋の終わり。
人は最期に何を思い、何を後悔するのか…。
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【登場人物】
▼蜂也(男):中学3年生。蜜子のことが好き。
▼蜜子(女):20代前半。蜂也の隣の家に住む。
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■シーン1:蜂也の受験発表
使者「私は使者。選ばれし者達に大事な知らせを届けに参りました。地球は明日滅亡します。」
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蜂也「昨日の夢は正夢だったようだ」
高校受験の合否発表。
受験者番号を握りつぶす蜂也。
蜂也(本当に終わった…)
蜂也父「絶対に受かれ」
蜂也母「私たち期待してるからね 」
蜂也(これじゃ顔合わせられないよ)
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■シーン2:蜂也と蜜子のシーン
蜜子「あ!お~い!はっくん」
蜂也「この声は」
蜜子「久しぶり~」
蜂也「みつ姉!?」
蜜子「あら?前に会った時より、背伸びたんじゃない?」
蜜子、蜂也の頭をなでる
蜂也「ちょっ…やめ…」
蜂也「やめてください…」
蜜子「これから家に来ない?はっくんの好きなホットケーキ焼いてあげる」
蜂也「えっでも…」
蜜子「彼、しばらく出張で居ないの。だから、私の話し相手になってほしいな」
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■シーン3:蜂也と蜜子の出会い
蜂也(5年前、みつ姉は隣の家に引っ越してきた)
蜂也母「ごめんね蜂也ったら人見知りで…」
蜜子「私、蜜子って言います。よろしくね、はっくん」
ーー
蜂也(当時18歳のみつ姉が大学受験の溜めに毎日勉強していた)
蜂也(僕も頑張らなきゃ)
蜂也の家の窓に何かがぶつかった音がする
蜂也、窓を開ける
蜂也「紙コップ?」
蜂也「みつ姉…!?」
蜜子「もしもし、聞こえる?」
蜂也「う、うん…!」
蜜子「ずっと勉強してて偉いね。息抜きに私とお話しない?」
蜂也「うん!」
蜂也(その日から勉強の合間に糸電話越しでこっそり話すようになった)
ーー
蜂也(数か月後、みつ姉は無事に大学合格した)
蜂也「ねぇ、大学の勉強ってどれくらい難しいの?」
蜜子「はっくんには、まだまだ難しいかもね~」
蜂也「ま、まだまだ?!」
蜂也「僕、すぐ、みつ姉に追いつくから!!」
蜜子「ええ、待ってるわ」
蜂也( いつまでも子供扱いさせるもんか)
蜂也(早く大人になって、ねつ姉と結婚するんだ!)
ーー
蜜子「ねえ、はっくん。実は私、大学卒業したら結婚するんだ」
蜂也「え…?!僕そんなの知らない!どうして今まで…!」
蜜子「…はっくん、あのね…」
蜜子「…何でもない」
蜂也(それまで蜂蜜のように、甘かったひとときが苦い。こんなに苦くなるなんてきっと本当は最初からこんな味だったんだ)
蜂也(そうしてみつ姉は僕以外の誰かと、ただ好きという気持ちだけじゃ、辿り着けない遠い場所へ行ってしまった)
蜜子のウエディングドレス姿
ーー
■シーン4:蜂也、蜜子の家に行く
蜂也「お邪魔します」
蜜子「適当に座ってね」
蜂也「うん…」
蜂也「…あれは…!」
蜂也「糸電話まだ持ってたんだ…」
蜜子「おまたせ~っ」
蜜子「上の方、少し焦げちゃった。ごめんね。」
蜂也「うう、気にならないよ
蜂也「いただきます」
蜜子「ど、どう?」
蜂也「すごく美味しい」
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蜂也「みつ姉、僕、高校受験に落ちたんだ」
蜜子「…なんだ、そんなことだったのね」
蜂也、怒って立ち上がる
蜂也「そっ…そんなことって何だよ!僕がどれだけ頑張ったのか!どんな思いで挑んだか!!」
蜜子「そ、そういう意味じゃ…」
蜂也「みつ姉はいいよね。両親があの高校の校長と教師だもん。どうせコネで入学したんでしょ」
蜂也、ハッとする
蜂也(僕は何を言って…)
蜂也(みつ姉が毎日頑張って勉強してたこと知っているのに)
蜜子、蜂也を抱きしめる
蜜子「はっくんがずっと頑張ってきたの、私知ってるよ」
蜂也「みつ姉ごめん…悔しくて、つい…」
蜜子「これからどうにでもなるわ。受験なんて、何十年もある人生のたった一瞬だもの」
蜂也「でも…それでも、父さんや母さんは許してくれないよ」
蜜子「私が許すわ。はっくんの両親が許さなくても、周りがどう思っても、私だけははっくんを絶対許すわ。だからそんな顔しないで」
蜂也、使者の言葉を思い出す
使者(地球は明日、滅亡します)
蜂也「もし本当に今日で地球が終わるなら…
蜂也「みつ姉」
蜜子「なに?」
蜂也「…僕」
蜂也「みつ姉のことはずっと前から好きだったよ」
蜜子 「…えぇ、知ってるわ」
蜂也「え、何で?!」
蜜子「だってすごくわかりやすいんだもの」
蜜子「でも、ごめんね。私にはー」
(その瞬間僕は見てしまった。宇宙と1つになっていく、世界が終わるその瞬間をー」
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■シーン5:使者と蜂也のシーン
蜂也「あれ、みつ姉は…?」
使者「悔いのない人生を送れましたか?」
蜂也「あなたは…!」
蜂也「本当に地球は滅亡したんだ」
蜂也「…はい、ありません」
蜂也「もし世界が終わることを知らなかったら、みつ姉に何も伝えないままだったと思うんです。
蜂也「だから教えてくれて、ありがとうございました!」
シナリオ原案/作画:安蔵くんこ (Twitter: @ANZ_KNK)
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