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【短編ドラマ】「友情?恋愛?どっちが大事?」地球滅亡直前の三角関係【恋愛漫画動画】ー「最期に、アフォガードをひとつ」

この物語は、YouTubeで投稿されているマンガ動画
『最期に、アフォガードをひとつ。』の第1話のシナリオです。

チャンネルはこちら↓
https://www.youtube.com/channel/UCWG7HFu_LDhy4F6Y3FRXvdw

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“世界の終わりと誰かの恋に、自分をかさねてみる話”
を掲げて、ある日突然、天から使者が現れ、地球滅亡を告げられた主人公が、地球最後の日に自分の恋愛に区切りをつける話を、1話完結のオムニバス形式で公開しています。

地球滅亡という不条理な運命によって引き裂かれる幸せと、ありふれた恋の終わり。
人は最期に何を思い、何を後悔するのか…。


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【登場人物】
▼由佳子(女):高校二年生。幼なじみの陸斗がずっと好きで、陸斗の恋愛を間近で見ていた。陸斗のことは好きだが、親友の千夏のことをいつも気遣っている。

▼千夏(女):高校二年生。強気な美人でクラスの人気者。由佳子のことを親友だと思っている。陸斗のことが気になっている。

▼陸斗(男):高校二年生。スポーツ青年。由佳子の幼なじみ。中学生の時にはじめて年上の彼女ができるが、いつも一緒に出かけている由佳子との心地よさに気づき、軽い感じで由佳子に告白。

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■シーン1:学校の裏手

制服の由佳子が走ってくる。

由佳子「ごめん!遅くなっちゃった」

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千夏「いいよー。行こっか。駅前のアイス屋さん、行ってみたかったんだー」
由佳子「うん!」

眩しい光が差し込む。

千夏「えっ、何?!由佳子、大丈夫?」
由佳子「う…うん…!」

使者が宙に浮いている。

使者「私は使者。選ばれし者たちに、大事な知らせを届けに参りました。地球は明日、滅亡します。」
使者「あなたがたに遺された時間はあと一日。悔いのないように過ごしてください。」

使者、消える。

千夏「消えちゃった…地球が明日で滅亡するって言ったよね?」
由佳子「そう聞こえた……」
千夏「ね、本当に明日が最後なら……。」
千夏「ふたりで陸斗に告白しよっか!」

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由佳子「ええっ」
千夏「私、陸斗が好きだもん。由佳子もでしょ?」
由佳子「う、うん」
千夏「私は自分の気持ちをちゃんと伝えたい。由佳子は?」
由佳子「わ、私...」
千夏「最後のチャンスかもしれないんだよ。由佳子にも後悔してほしくない。親友だから。」
由佳子「うん...」
千夏「どうしよう。私、さっき…」

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■シーン2:回想(千夏と由佳子が合流する数分前)

陸斗「呼び出して悪い」
由佳子「陸斗、急にどうしたの?私、この後、用事があって……」
陸斗「あー、すまん。すぐすむから。」

咳払いする陸斗。

陸斗「あのさ、俺、お前のことが好きだ。」
陸斗「由佳子がよければ、俺ら、付きあわねえ?」

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由佳子「えっ…?好きって……?陸斗、年上の人が好きって言ってたじゃない」

戸惑う、由佳子。

陸斗「うん、言った」
由佳子「わ、私、年上じゃないしっ」
陸斗「俺より三ヶ月年上じゃね?」
陸斗「だめってこと?」
由佳子「だ、だめじゃないけど…」
陸斗「じゃあ、オッケー?」
由佳子「そんなの、すぐに答えられないっ。私、急いでるから!」

走り去る由佳子。
ため息をつく。陸斗。

ーー

■シーン3:由佳子の家

由佳子「ただいまー」

由佳子、自分の部屋に入ってベッドに倒れ込み、千夏の言葉を思い出す。

千夏(私は自分の気持ちをちゃんと伝えたい。由佳子は?)

由佳子「私も千夏みたいに気持ちを伝えられたらな」
由佳子「千夏、失恋しちゃうよね……。どうしよう。私、千夏だけは絶対傷つけたくない。」
由佳子「でも、私が陸斗の告白を断ったら、ふたりは付き合っちゃうのかな。」
由佳子「どうしたらいいかわかんないよ……!」

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由佳子「地球の滅亡が、一日早かったらよかったのに」

ーー

■シーン4:放課後、学校の裏手

由佳子と千夏のところへ陸斗がやってくる。

千夏「陸斗ー! こっちー!」
陸斗「おー、由佳子もいるんだ。なに?」
千夏「陸斗、知ってる? 今日で地球が滅亡するらしいよ」
陸斗「なにそれ、まじで?やべーな」
千夏「だからさ、私、あんたに告白しておきたくて」

陸斗、驚く

千夏「部活で一生懸命な姿見て、かっこいいなって思ってたの。話しかけたら笑顔で応えてくれて……。」
千夏「その時から、陸斗のことが好き」
陸斗「そっか、ありがと。」
陸斗「でも、千夏の気持ちには応えられない。昨日、由佳子に告ったから」
千夏「えっ」

千夏、由佳子のほうを見る。
由佳子、下を向いたまま。

千夏「陸斗が由佳子に告白したの?」
陸斗「おう」
千夏「そっか。ふたりで告白しようって言った時、ためらってたのはそういうことかー」

千夏、由佳子の手をにぎる。

千夏「由佳子、よかったね。両想い、おめでとう!」

由佳子、涙目で震えながら千夏を見あげる

由佳子「違う、違うの」
千夏「違わないでしょ。小さい頃からずっと陸斗が好きって話してくれたじゃない。ほらっ。自分でちゃんと言いなよっ」

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陸斗「ほんと?」
由佳子「ひえっ」

由佳子、戸惑い、千夏の方を向く。

由佳子「わ、わたし…」
由佳子「私は、千夏のことが好き!」
千夏「えっ」
由佳子「一番の、親友だよ」

千夏、驚きつつも笑顔

千夏「ふふ、私も由佳子のことが大好きだよ」

陸斗、由佳子の気持ちを察する。

陸斗「おまえらしいわ」
由佳子「本当に!」

ーー

■シーン5:真っ白な世界

使者「悔いのない人生を送れましたか?」
千夏の声「もちろん!」

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シナリオ原案:みじんこ(Twitter: @mijin_combi )
作画:葵山わさび (Twitter: @ahowasa86)

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