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文学フリマ東京39に参加して感じたこと

先週末の12月1日(日)、東京ビッグサイトで開催された文学フリマ東京39に出店しました。今回の文学フリマ東京も「評論・研究」のジャンルで参加して、当日現地で出店してみた感想が中心になります。


会場について

文学フリマとしては初めて東京ビッグサイトでの開催。西3・4ホールを利用する即売会というのが久しぶりであったので、実際に机が配置された光景がどのようになるか楽しみでもありました。

手元に届いた配置図を見たときには「ちょっと西3ホール側はキツキツにな
っていそうな気もする」と思っていました。

出店者入場が開始された直後の西3ホール内

出店者入場が始まって会場に入り、西3ホール側にある自分のブースに着いた時には「思っていたより狭くないな」って感じたのですが、周囲の出店者が増えてきて、各々の設営が終わると後ろのブースとの間隔が狭いように思うようになり、ポスタースタンドを置いてたらブース内を移動する人が通るのが厳しくなった印象でした。

イベント開始

入場口が西4ホール側の1箇所だけであったことから、自分が配置されていた西3ホールは開始からしばらくは疎ら。20~30分ほどすると西3ホールにも来場者が集まりはじめ、会場端通路が近い場所だったことからとにかく会場の奥に向けて歩いている人が多く見受けられました。

それでも島中に来る人はさほど多くなかったので、「今回はゆったりな感じになるかな」と思っていました。

開始から1時間くらいが経った13時過ぎから人が一気に増え始めた感じがしてきて、それに伴ってブースを見ていただけることも増えてきました。その中でも興味を持ってくださって、本を手にしていただいたことも。

西3ホールの様子(15:20ごろ)

なんだかんだで15時過ぎても西3ホールの混雑は止まず。15時半から16時くらいでようやく落ちついた感じが戻ってきました。やはり、東京ビッグサイトという箱と西3・4ホールが連結して1フロアでの開催になったというのが大きいのかなと思います。

出店ブースに居てみて

東京の文学フリマには2023年秋の東京37から3回続けて出店していることもあり、「評論・研究、のりもの・交通で参加している『たかさごライナー』というサークル」が文学フリマに居るということも少しは知られてきたのかなと思えました。

今回の文学フリマ東京は2,300以上の出店があるため、事前にお目当ての出店者の目星を付けてブースを回っている人が多い印象でした。その中でも「北海道の鉄道」をテーマにしている一介のサークルにも興味を持ってくださったことも参加して楽しく思いました。

文学フリマ東京39 I-62「たかさごライナー」当日ブース

ただ、出店していて事前の参加告知が弱かったかなとも感じ取れました。当日ブースを見た方で「出ていることに気づかなかった。たまたま近くを通ったら見つけた」という声もあり、コミケットなどで「たかさごライナー」を知っている人にも文学フリマ東京へ参加することが響いていなかったとも思えました。

出店数が多いと、どうしても情報が埋もれてしまうと言うことを改めて実感。でも、参加していて手応えはありました。作品を手にしてもらえた時はもちろん、チラッとでも関心を持って見てくださった人が多かったことに加えて、ブースの敷布を見て「ここ、北海道の鉄道や旅行の人」って言っていた方もいらっしゃったことは嬉しく感じました。

2週間前にコミティアに参加していたこともあって、文学フリマ東京へ出店するという告知はその後に行なったのですが、お互いのイベントに参加する層は異なっているので、あえて告知のタイミングをずらす必要も無かったかなと終わってから思っています。その中でも告知を拡散してくださったり、いいねのリアクションをくださった皆さまには感謝しています。

イベントを終えて

今回の文学フリマ東京は評論エリアも多くの人が居たように感じられ、一時はホールの一角を埋め尽くす人の多さに「コミケの評論島か、ここは…」と思えるほどでした。今回、かなり増えたと思います。1つしかない出口から近い場所に配置されていたことから、評論・研究にあまり興味が無い人も折角なのでついでに見てみようと思った方も居たのではと感じています。

「文学フリマ」というと文字が主体となる「小説」や「エッセイ」の作品がメインと思われているかもしれませんが、イベントが提唱する「文学」という主旨では「評論」も受け入れられていることから、「評論・研究」というテーマの作品が集まる場でもあることが徐々に周知されてきているのかもしれません。

全体の来場者が増えていたこともありますが、前回の東京38に比べると頒布した作品全てをまんべんなく手に取ったいただけました。配置されたジャンルに合った「新刊」が無かったのですが、それが却って全体の頒布物を見てもらえたのかなとも感じています。

「北海道に興味ある」や「地元の鉄道です」、「知り合いが住んでいた」など、作品から地域を思い浮かべて声をかけてくれた方も少なくなく、「『鉄道』を通じて北海道の事を紹介する」という自分が本を作るうえでテーマとして考えている事を受け取ってもらえた瞬間でもありました。

多くの参加者がいるなかで1人でも作品に興味をもってもらえたという事が次に繋がるかもしれないと感じられ、今回の参加が良かったという思い出になりました。

また「文学フリマ東京」という場には参加したいと思っています。でもしばらくの間は北海道外のイベント参加は行なわないことを決めているので、次の東京40は出店しません。自分の伝えたい想いをこめた作品を持ってこれるとき、また戻ってきたいです。

最後に宣伝

今回の文学フリマ東京で頒布した作品はBOOTHの自家通販でも取扱っています。もし興味がありましたら、利用していただけると嬉しいです。


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