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買い先行のスタートでも上げ幅縮小。米国指標がインフレ鈍化を示す中、FOMCの結果は?(2023年2月1日 日経概況)
「世界一やさしく」投資を教える、ジョン・シュウギョウです。毎日、投資家目線で日本と米国の市場について、分析と考察をしています。
こちらに掲載してある情報は情報提供を目的としており、相場の方向性、個々の商品、個別銘柄等の見通し、売買の方向性など有価証券の売買等に関する助言や勧誘などを行うものではありません。投資に関する最終判断はユーザーご自身の判断で、最終損益もご自信の判断の結果として返ってくることをご認識ください。
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市場総括
2023年2月1日の東京株式市場は小幅に反発しました。終値は前営業日比19円77銭(0.07%)高の2万7346円88銭でした。
米国市場が反発、日本市場は買いが先行してスタートしました。上げ幅が200円を超える場面まで進み、27,500円に近づくと上昇幅を縮小しました。FOMCの結果待ちという様子見心理がよく現れた相場です。
本日も最後までしっかりお読みください。
米国市場の動向
米国市場は反発しました。ダウ工業株30種平均は反発して、前営業日比368ドル95セント(1.1%)高の3万4086ドル04セント、ナスダック総合株価指数は反発して、前営業日比190.738ポイント(1.7%)高の1万1584.552で取引を終えました。
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2022年10~12月期の米雇用コスト指数(ECI*)が発表され、市場予想に届かなかったことがインフレの鈍化につながるとも期待で買いが進みました。
*ECI: Employment Cost Index。企業が実際に負担する雇用コストを示した指数。賃金・給与と福利厚生費など賃金以外の費用も含まれる。米労働省労働統計局(BLS)が四半期ベースで集計して月末・月初で発表される
米労働省が31日に発表した2022年第4・四半期の雇用コスト指数(ECI)は前期比1.0%上昇と、伸びは第3・四半期(1.2%)から鈍化し、21年第4・四半期以来1年ぶりの低水準 Reutersの記事より
下げの流れが鮮明になっている長期金利は3.5%台に低下、ハイテク銘柄が売られました。ナスダックはダウより上げ幅が大きく、前回の高値を抜けようとするところまで進んできました。
日本市場の動向
日本市場は前日の米国市場が反発したことを背景に買いが先行してスタートしました。上げ幅が200円を超える場面まで進みましたが、勢いは続かず、27,500円に近づくと上昇幅を縮小しました。
FOMCの結果が明日明らかになることや、主要なハイテク関連企業の業績発表が控えていることで、積極的に買い上がることにもならず、上げ幅をすべて返上してマイナスに陥る場面もありました。
上昇率の上位を占めたのは景気敏感業種及び金融関連でした。海運業の上昇率が最も大きく、鉱業、鉄鋼などの素材系に加えて、輸出関連の輸送用機器も上昇しました。
前日は上昇した建設が早速下落、陸運業の下げ幅が目立ちました。ガラス、精密機器などの景気敏感業種の一角も売られ、内需の不動産、食料品も下げました。
日本市場のテクニカル分析
日経の日足は前日とほぼ同じ形の陰線ですが、上髭の方が長くなったので、下向けの圧力がかかる形状です。 終値で上昇しましたが陰線で引けたので上に向かっての力強さは残らず、
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FOMCの後パウエル議長の講演内容を確認してから動く待ち状態に入りました。 上か下か、どちらにも振れる微妙な位置だと言う事は伝えてきましたが、今更慌てる必要はなく、どちらかに動くのを確認してから自分の戦略もそれに合わせて実行することで良いでしょう。
2023年に入っては上に向かう動きが優勢だったので、今回も上に抜けて更なる上昇を目指すのか、注目です。安値では先行スパン1の上にきていますが、ここから跳ね上がって支えに代わってくれるのか、それによって上昇の勢いが増すかも注目ポイントです。
東証プライムの売買代金は概算で2兆8570億円、売買高は11億900万株。東証プライムの値上がり銘柄数は749、値下がり銘柄数は1014、変わらずは73銘柄でした。
日本市場の総合分析: 今後の投資戦略
米国市場の動きが力強さを取り戻しつつあります。2021年の1月4日から一貫して下がる動きは10月13日に終わり、現在は新たなサイクルがスタートしています。
2021年の1月4日から10月13日までの下げ幅を1とした場合のフィボナッチ分析をみると、1月25日までは0.382で躊躇していましたが、今週に入って上抜き、半値戻し(0.5)を試す動きに入りました。
半値戻しを達成すると大体は抵抗にあい、しばらくは調整に入るのが普通ですが、その調整を経て半値を超えると、そこから上昇の勢いは強くなります。前日の動きが上に向かってのトレンド転換だったので、明日はその動きを継続するか、FOMCの結果反映をしっかり確認します。
米国市場が買いで反応した場合は、日本市場にもポジティブな影響を与えますが、気になるところはハイテク関連企業の業績動向です。前日、受注の見通しを下方修正して13.8%安の暴落となったレーザーテックは売買代金も常に1位を争うハイテク株の代表的な存在、その影響が懸念されます。
またFOMCが終わっても明日2日はECB理事会、英国中銀の金融政策発表もあり、まだ主要イベントが続きます。特に、IMFが前日公開した世界経済見通しではイギリスの成長率予測を引き下げ、マイナス成長を想定しているので、英国中銀の金融政策発表はどんな内容になるのかが気になることです。
先の見通しが見えづらいこんなタイミングこそ、しっかりした業績の銘柄を!とずっと言ってきましたが、具体的にどんな銘柄でしょうか?という質問もいただいています。例えば、<6653>正興電機製作所は22年12月期の連結経常利益は前の期比4.7%増の16.1億円になり、31期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなりました。テクニカル的にもそこを抜け出そうとする動きなので、注目してみるのがよいでしょう。
各市場の動き
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