日没

日が沈みはじめていた。

ビルの中に閉じこもったままの普段は見ることがない真っ赤な空は、どこか別世界のようだった。

綺麗とかロマンチックとかそんな言葉は出てこなくて、ただただあの赤く鮮やかな空を君に見せたいと思った。

君が綺麗なものをみたとき。
君が美味しいものを食べたとき。

1番に伝えたくなるのは誰だろうか。

どうか、わたしであって欲しかった。

この空の下で、わたしと同じことを考えていて欲しかった。

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