2021.2.27 「自由が欲しい」の自由とは何か。自由の全体像を見える化してみる。

はじめに

生きる上で何を一番重要視しているのかと聞かれれば「自由」であると答えるだろう。
ではその自由とは何だろうか。
皆自由が欲しいとは思っているだろうが概念が抽象的すぎて、明確に言語化して答えられる人は少ないかもしれない。

そこで自分なりの自由について、自由の定義を以下のとおりと仮定したうえで深ぼってみることにする。

自由の定義 「対応できる選択肢の多様さ」

社会、自分の置かれている状況というのはコロコロ変化するものだ。そして幸福も相対的なものである。

つまり、広義での自由という概念は、そもそも定義できない状態であると考えられる。

今市場に溢れている社畜から異世界に行ってチートをする物語、いわゆる異世界チート系を例にとってみる。

今僕の状態が、社畜で毎日楽しくないタスクに終われ会社関連以外の時間を過ごせず心身を疲弊させている状態であると仮定すると、自由は仕事から解放された状態であると考えられる。

では実際に仕事から解放され自由に使える時間を手に入れたとしよう。多くの人はその状態を退屈に感じるようになる。その場合の自由は退屈から脱した状態である。その中には、再度仕事をすることも含まれているかもしれない。

置かれている状況によっては、求める自由は真逆だったりする。

つまり自由な状態とは相対的なものである。


では、今の例で、再度就職したいなと思ったとして、就職できるスキルがなかったとしたらどうだろうか。その人は自由な状態になるための選択肢を1つ失うことになる。
もちろん、退屈を脱するための選択肢というのは多様にあるだろう。就職しなくても事業を始めることはできるし、引きこもってゲームに打ち込むこともできる。再度受験して大学に通うこともできる。

だが、多様な選択肢があるわけだが、選択できるかどうかは別の話。事業を始めるにしてもノウハウや人脈や原資がなければ無理だし、ゲームをするにもゲームが下手なら楽しくないだろうし、勉強ができなければ大学も受からない。

以上の例から、状況に対応してとれる選択肢が多様であることを自由の仮定義とした。


自由を仮定義した上で、具体に落とし込んでいこう。
現実社会においてとれる選択肢を増やすために以下のようなことが考えられる。

(1) 労働市場での価値を上げる
(2) 労働市場外に出る
(3) 趣味など好きな事を増やす

画像2

(1) 労働市場での価値を上げる

サラリーマンや公務員など給料をもらって生きている人がほとんどであることを考えると、まずこの選択肢が生じる。これについても大きく2つに分かれると思う。

① 専門的な能力を身につける
② 汎用的な能力を身につける

画像2

専門的な能力

専門的な能力については、身につければ代替できない人材になれる。その専門性の中での選択肢ならいくらでもとれるようになるかもしれない。

1つはスキル的な側面がある。例えばプログラミングなどは人材不足と言われているので身につければ大きな価値となる。
ただし、スキルは風化しやすいといわれる。プログラミングといっても言語は多く存在し、一つの言語のプロになってもその言語の社会的価値が下がれば通用しなくなる。
しかし、言語構造は似通っているので一つの言語をマスターできれば他の言語の習得にも役に立つだろう。学習し続けている限り自由を維持できる。

もう一つは分野的な側面。例えば医療業界に特化した知識や人脈を持つことも専門性だ。同じような問題解決能力のあるホワイトカラー同士だとしても分野の専門性があるかないかによって市場価値は大きく変わる。

画像3

汎用的な能力

汎用的な能力は大きく分けてコミュニケーション、企画・事務、メンタルに分かれる。
コミュニケーションは、人を動かす能力全般である。例えば、プレゼン能力や交渉力、政治力、人脈力、言語化力、表現力などだ。

企画・事務については、資料作成能力やプロジェクトマネジメント能力、企画力、分析力、問題解決能力などだ。仮に組織労働でないとしても資料作成能力は重要だ。言語化することによって思考が整理される。今まで見えなかったものまで見えてくるようになる。

メンタルについては、前向きなマインドセット、熱意、自己管理能力、やる気、意欲、目的意識、思想、教養などで、すべての根幹である。体調管理など健康に関するものも含まれるだろう。

画像4


(2) 労働市場外に出る

労働市場での価値を上げる以外に、自由を実現するための選択肢として「労働市場外に出る」というものがあるだろう。

これは大きくわけて2つに分かれる。

① 個人事業を営む
② 組織事業を営む

①個人事業を営む

例えば、クラウドソーシングで仕事を受注する、投資・転売・アフィリエイトで稼ぐ、YouTuber、専門知識を活かした教える仕事(弁護士、行政書士、WEBコンサル、中小企業コンサル、スポーツインストラクター等)などが考えられる。

② 組織事業を営む

これも大きく分けて2つ考えられる。
まず、「会社を買う」こと。今はアプリなどで会社を売りたい人と買いたい人のマッチングなども行われているので数百万の原資で会社が買える場合がある。

次に、「個人事業を拡大する」。個人事業の規模が大きくなれば人を雇うことも想定される。

画像5

(3) 趣味など好きなことを増やす

自由を手に入れるための3つ目の方法として、趣味など好きなことを増やすことが考えられる。
最初の例で挙げた、「仕事を辞めて退屈になり退屈から逃れたい人」の場合、再就職する選択肢以外にも趣味や好きなことに費やすという選択肢もあるわけだ。

このような選択肢をとるためには、一定程度の自由な時間が確保できる必要があるので、会社に多くの時間を拘束されていては実現できない。
会社に多くの時間を拘束されないために、次の条件を満たしていることが大前提になる。

それが、
「ワークライフバランスをコントロールできること」である。

例えば、一定程度の労働市場価値があれば、そんな会社は辞めて、自由な働き方のできる会社に転職もできるだろう。
仕事が速くこなせれば今の会社でも早く帰ることができるかもしれない。休日出勤も不要になるかもしれない。
個人事業でお金を稼げれば、自分の時間をコントロールできるかもしれない。
長期投資家として生きていければ、ワークとライフは区別のつかないものになるかもしれない。


自由の全体像

以上、『「自由が欲しい」の自由とは何か。』の問いから、自由を分解していった結果、次のような自由の全体像が見えてきた。

画像6

自由が欲しい僕が取るべき行動は、この中のどこかに位置づけられる必要がある。

特に汎用的な能力の部分については、すべてに影響を与える部分であるので重要である。

また、最初の3分類(労働市場を上げる、外に出る、好きなことを増やす)については、上下関係が存在する。
基礎能力がなければ個人事業を営むことは難しいし、個人事業で成功することで好きなことに費やす時間が増える。
なんなら、好きなことに費やす時間が増えることによって、さらに個人事業に好影響を与えるという好循環が生まれるかもしれない。


今回は、自由を仮に定義した上で、全体像を見ていった。
もちろん、「自由」なんていう大きな抽象概念、見方を変えればいろんな姿を見せてくれると思うので、今回の全体像はあくまで一側面であることには留意したい。あくまでこれから僕がとる行動への動機付けの1材料でしかないのだから。

この記事が参加している募集

#お金について考える

37,825件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?