マガジンのカバー画像

和歌がすきですきですき

2
和歌がすきですきですきなので、好きな和歌のことを書いています。
運営しているクリエイター

#日記

雲もなく凪ぎたる朝の我なれやいとはれてのみ世をば経ぬらん

《私訳》
雲もなく、風もない朝。それが私なのか。
ただ晴れに晴れた空として、ただ疎まれて、この世を暮らすのか。

《出典》
古今集・恋五・753、紀友則

古今集は恋の歌を恋の段階の進行順に即して分類し配列している。
すなわち恋一は恋の始まり、恋二はつらい片思い。恋三は成就しても揺れる心、恋四は終わりゆく恋。この歌の含まれている恋五は、もう終わってしまった恋である。

作者は紀友則。
「ひさかたの

もっとみる