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タクシードライバーになって5年間で「できたこと」「できなかったこと」

東京のタクシードライバーになって5年目のげん太です。本日は『タクシードライバーになって5年間で「できたこと」「できなかったこと」』を赤裸々に話していこうと思います。

5年間でこんなことができたよ!タクシードライバーってこういう仕事だよ!を伝えています。最後にはこれから先したいことも書いています。

現役の東京タクシードライバーが置かれている状況や生活、考え方など「仕事を選ぶ」時の参考にどうぞ。

また私が「できたこと」に関しては自分の力というよりも最初から優良タクシー会社に所属できたこと、デビュー後すぐにタクシーで稼ぐ営業スキルを体系的に学べたことが大きいなと感じています。

そのあたりも踏まえて、読み進めていただけると嬉しいです。


5年間で「できたこと」

・年収が300万円UP


私は20代からタクシー業界に転職して5年目です。その前はオフィスで働いておりました。当時の年収は約400万円でした。毎日結構疲れていて、家に帰ったらダラダラしてご飯食べて寝るだけの日々でした。またお金も毎月トントンか赤字で貯金もできませんでした。こんな生活を続けていくのは嫌だなと思って「転職」を決断しました。東京のタクシーは当時から稼いでいる人が結構いて歩合制という点に不安はありましたが、正社員雇用であること、メーター料金が国で決められていて年金受給者も働いている中でこの平均年収なら行けそうだな?と思ったこと。1社目の入社面接では雰囲気が合いそうだったので、その場で入社意思を伝えて業界に入りました。その会社は業界内ではベンチャー気質が強いと有名な杉並区の某会社です。隣にガススタンドがあります。最初は寮に入りました。寮の部屋は古く、あまり恩恵は感じなかったものの入社して半年ほどで、「食べていけるな」と気付き、中野新橋駅3分のところに8.5万円の賃貸で一人暮らしを始めました。次第に体力的にも慣れてきて、明けの日や公休の日も活動できるようになります。当時は彼女やお嫁さん探し!と言いつつ、飲み歩くことが多かったです。マイナーな映画にハマって結構な本数を見ることができました。それだけ時間と体力が余ったということです。1週間休みをとって、高校の同級生と台湾旅行へ行ったのも良い思い出です。そんな生活が1年経って、源泉徴収票を見ると年収は前職から300万円ほどUPしていました。良い転職になったな~と思ったものです。

・貯金、結婚、マイホーム


東京のタクシードライバーになってから、貯金ができるようになりました。タクシードライバーのお仕事は月間拘束時間は長いものの休日に電話が鳴ることもないのでオンとオフがはっきりしています。また業務で使うお金が極端に少ないことも特徴です。制服は支給されますし、人付き合いで行きたくない人と飲みにいくこともないのでお金は貯まります。結婚はタクシードライバーになってから3年目でご縁があってすることになりました。その後、ここに住みたいなという場所にマンションを購入しています。世間体では「タクシードライバー」というイメージは微妙な感じですが、その職業名を借りて働くのは私であり「あなた」です。個人でしっかり地に足をつけて「誠実」に働くことの重要性を感じます。真剣に働いていれば、生活は良くなり夢を叶えることができます。お金だって借りる事ができます(社会的信用住宅ローン等)

・住む場所の自由


東京のタクシードライバーとして働く日々を過ごしながら気づいたのは「タクシー業界は会社選びと営業スキル」(社風が合うとなお良いね)が身に付けば都内のどこにでも住めるな?ということです。私は神奈川の海沿いに住んでいますが、住む場所の自由があることは大きな利点です。隔日勤務であれば出社は二日に一回です。1社目の会社には私を育ててくれて本当に感謝しています。大して面白くもない熱海のピンクコンパニオン社員旅行や、事故をした時の専務の言葉、中途で日本IBMから来た部長、たまに飲み会も誘ってくれた同僚、ありがとうございます。2社目へ「住む場所」が変わったので転職をしました。会社の都合で転勤もなければ、住む場所も比較的自由に選ぶ事ができる良い仕事だなと思います。

・プライベートな時間


プライベートな時間はとても増えました。タクシーの仕事は休日や強制される残業がないのでオンオフのメリハリがつけやすい仕事です。ひとりでやる仕事なので「休憩中」などもプライベートでのんびり過ごせますね。その分「孤独」を感じやすいという特徴もあります。私は比較的「孤独」に対して耐性があるので苦ではないですが、「新人の方」が孤独で誰にも相談できず、一人で悩んだりするということはあるでしょう。会社で対応してくれると良いのですが、近年はそういった新人さんのサポートがほとんどない会社の方が多いです。なので転職時にアフターサポートや相談できる仲間を獲得できるようなサービスを使うことがベストかなと考えています。私も1社目に入社した時はそのようなサービスを使って入社しています。

5年間で「できなかったこと」


・年収4桁万円


年収をあげようと努力はしましたが年収で4桁万円に届くことはありませんでした。というのもタクシーの労働時間は法律で管理されていて、年間の労働上限時間が決まっています。出番に関しても同様です。その時間をパンパンに使って、効率を最大限に高めれば「目指せた」かもしれませんが、安全や健康面でのリスクの方が大きいな、やめようという決断をしています。最初の半年〜1年程度が最も売上が高かったような気がします。かつてより今の方が知識量や営業スキルの引き出しは多いですが、今は時間や健康、プライベートも大切にしながら7割程度の出力を常に安定させるような感じで働いています。現状、年収600万円程度であれば再現性高くあらゆる人が目指せると思うし、800万円程度も努力すれば実現可能かと感じます。その上の収入に関しては自分でやったことがないので分かりません。

・土日祝の休み


土日祝に確実に休むこともできませんでした。最近、私は土曜日を定休としてその他予定がある日にお休みを入れるようにしていますが、家族や親しい人が土日祝休みだとなかなか時間が合わなくなることはあります。また、金曜日の夜は稼ぎ時なので皆が楽しそうにお酒を飲んだり盛り上がる日に「飲めない」ということも多いです。今は慣れましたが、20代の時は金曜日の夜に若い人が居酒屋で飲んでいるのを見て羨ましく思っていました。

・世間体は▲


「タクシードライバー」という仕事の世間体について。昔ほどやさぐれた職業と思われることは減りましたが、未だにイメージは良くないです。かつてタクシードライバーのイメージを作った当人たちは大いに反省するべきです。職業に貴賎なしとは言いますが、世の中そんなに甘くありません。親や妻に転職を反対されたり、合コンで職業名を言ってもモテなかったです。だからこそ、職業名ではなく個人を見てもらえるように真剣に仕事に向き合っています。真剣に仕事をしている人はどの職業でもキラッとするものがあるでしょう。そういう人が増えてくると「タクシードライバー」の世間体、世間が思うイメージも少しずつ変わってくるのかもしれません。
※東京においては近年、急激にイメージが良くなっています。大手中心に大卒新卒ドライバーや若手のドライバー、女性が増えてきていることも影響していると思われます。

・福利厚生の恩恵


タクシー会社は一般的な企業と比較して「福利厚生」が弱いことが多いです。福利厚生を導入しても「利用しない」ことも多く、それなら給料として還元した方が良いよねと考える会社と従業員の意見は割と一致しています。提案するとしたら、今後は健康診断をはじめとした健康を管理するための福利厚生や、従業員教育の福利厚生が増えるといいなと思います。例えば、スポーツジムの費用や腰痛、食事改善プログラムの補助などがあると助かりますし、英語教育をはじめ、タクシードライバーからの第二のキャリアを考えるためにも教育や育成には可能性があると思います。配車アプリを作るITチームにタクシードライバー経験者がいた方が良いように、地域の仕事やちょっとしたサブワークのようなものにタクシードライバー経験者が居てよかったと思われるようなことは増えてくると感じています。

これからしたいこと


・老後の年金作り、節税、倹約


退職金制度がない分、マネーリテラシーを高めて自分で計画的に貯めなければなりません。積立NISA、ideco等は税制優遇措置もあり、国が推奨しているサラリーマン向けの資産運用制度です。どちらもやっていますが無理ない範囲でコツコツ続けるのがとても大切です。私たちは歩合制で月々の給料が変動するため継続が難しいなとも感じます。年収600万円を超えてくると、あからさまに税金が高い….と感じるようになりました。そのため「ふるさと納税」をはじめとした会社員でもできる節税はしっかりやるようになりました。倹約により月々の生活費を上げすぎないことも生活を安定させるポイントだと思います。今後、この辺りの知見をより深めて、タクシードライバーの生活がより安定、貯金が増えるような発信もできたら良いなと思っています。

・後進の育成


業界全体の課題ではありますが、私が個人的に今年やりたいことの一つです。タクシードライバーとして現役で勤務しながら、最新の現場感をもとに後進を育成していくことを行なっています。私より稼ぐドライバー、私より良い会社、良い待遇で働けるドライバー、あなたらしいタクシーライフを歩む人を増やしたいです。げん太と一緒に働きたい人も大歓迎です。現状、全ての発信活動、相談、対面をわたし一人で行っているので、方針としては最低限の礼節があり自走できる人に対して「新しい転職の選択肢」を与えたいと思っています。興味のある方はLINEからお気軽にどうぞ。もちろん全ての利用は無料です。タクシードライバーは世間で思われているより良い職業だと実感したので、微力ながら業界全体で豊かになれるような活動をしたいです。

・定期的な運動習慣


タクシードライバーとして働く上で、定期的な運動の習慣はあった方が絶対に良いです。私も最近、ジムへ行きはじめました。ムキムキになるまでハマるとは思えませんが、腰痛防止や、肩や首が凝るので定期的な運動を続けていきます。今はチョコザップのような安価なジムもあるので手軽な選択肢も増えて良いですよね。運動すると食生活の改善にも意識が向くのが良いですね。土井善晴さんの『一汁一菜でよいという提案』やタンパク質を多めに摂るためのプロテインなど、自分の体がより健康でより活力のある状態を整えていきたいと感じます。


今回の記事は『タクシードライバーになって5年間で「できたこと」「できなかったこと」』そして、これからしたいことについて書きました。
いち現役タクシードライバーの話として転職の参考になれば嬉しく思います。

また人生の年齢や置かれている生活状況はそれぞれだと思うので、あなたにとっての「やりたい事」がタクシー転職によって「できた事」になると良いなと思って日々、情報交換を続けています。
今日が一番若い日!と聞いたりしますが、あらゆるチャレンジをすぐに行動に移せる人を尊敬しています。

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今、特にやりたいことがない人にもタクシー転職はオススメできます。
年収+プライベートな時間を増やすことによって、今まで気づかなかったやりたいことや日々の楽しみを感じるようになることも多いです。

かつての私がそうだったように「薄給で何のために働いているか分からない人」が一人でも減って、人生の豊かさを感じられるような転職の実現を願っています。

本日の記事は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。

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タクシーちゃんねる・げん太でした。
また次の記事でお会いしましょう。

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