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「国会議員は減らすべき」は間違いです

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こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。

今日はこちらのツイートから。

ブラックマヨネーズの吉田さんのツイートをお借りしました。

よくある

「議員の数を減らせ」

というやつですね。

でも本当にそれが正しいのでしょうか?


あるところに様々な動物が暮らす森がありました。

その森では「ルールは選挙によって選ばれた代表者による多数決で決めるべきだ」と「議会制民主主義」を導入しており、毎年森に住む全ての動物が投票する選挙によって10匹の代表者が選ばれ、森の法律を決めていました。

現在の森の議会では

オオカミが4議席
猿が3議席
鹿が3議席

という議席配分で、ここ数年はオオカミが過半数見は満たないものの第一党の座についていました。

ある日のこと、オオカミ達から「議会の運営にもコストが掛かるから10議席から7議席に減らしたらどうだろう?」と提案がありました。

負担が重いと感じていた森の動物たちは、その提案に大賛成。
次の年の選挙は7議席にすることが決定されます。

翌年、予定通り7議席を争う選挙が行われ、オオカミの議席数は変わりませんでしたが、いつも下位当選だった猿と鹿が議席を減らし

オオカミが4議席
猿が2議席
鹿が1議席

という結果になりました。

数日後、7議席になったおかげで議席数は変わっていないのに過半数を取ったオオカミから

オオカミは鹿を食べても罪にならない法案

が提出されました。

これまでならオオカミの案を通すには、猿か鹿の賛同を得る必要があったので、彼らの意見を取り入れる必要がありましたがもうその必要もありません。

みんなが反対しようとも「オオカミは鹿を食べても罪にならない法案」は単独過半数を持つオオカミの賛成で可決されてしまいました。

ちなみにもし議席数を減らすのではなく、逆に13にまで増やすことをしていたら、いつも落選していたリスが議席を取り、これまで以上に多様な意見を議会に取り入れることが可能だったということです。

おしまい


ということで、例えばの話ではありますが「議員の数を減らせ」というのはこのようなリスクが増えることを意味します。

多くの人が勘違いしていますが、議員数の削減は各政党がまんべんなく議席を減らすのではなく、当落上にいる少数野党が議員になれなくなるという意味です。

それは逆に支持基盤のしっかりした与党に有利になることを意味します。

それ以外にもなぜか世間では、議員数の削減について誤解している点があります。

それは

議員歳費の削減と議員数の削減を混同している点

です。

「議員一人ひとりに掛かる歳費や政党助成金などを減らすこと」

「議員の数を減らすこと」

は全く違う話なのに、みんな同じで考えているのです。

政党助成金や第二の給料と言われるような立法事務費、調査研究なんちゃら費などをはじめとした議員の歳費などを例え半分にしても議会運営上の与野党のパワーバランスはなにも変わりませんが、議員数を半分にすると前述したような多数派の権力増大に繋がります。

当たり前ですがダイエットに必要なのは摂取するカロリー量の話であって、食べる料理の品数をいくつにするかではありません。

同じ様に「無駄に高い議員の歳費」を問題視するなら、減らすべきは「議員歳費」であって「議席数」ではないのです。

極端な話をすれば、もし議員数を減らすことが正しいのなら、国会議員を岸田総理たった一人にすることも正しい事になります。

現在700人強いる国会議員を500人にするのも200人にするのも1人にするのも、国会議員を減らすということであり、どの数字が理想かだなんていうのはその人の主観でしかありません。

確かに国会議員を岸田総理たった一人にすれば、議員歳費は現在とは比べ物にならないほど削減できるでしょう。

しかしそれと引き換えに起こることは

岸田独裁政権の誕生

です。

それが正しいことではないことは、誰が考えてもわかると思います。

さすがにこれは非現実的な極論ですが、しかし間違いなく言えることは

議員数は減れば減るほど、議員一人が持つ権力は増える

ということです。

逆に議員の歳費を減らし議員数を増やす方が、実は健全な民主主義の形に近づくのです。

ブラマヨ吉田様。

「議員は減らすべき」は間違いです。

皮膚科の先生もきっとそう言うと思います。

ということで、今日の記事はここまで。

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