見出し画像

すこーし気になる病気解説します。【慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎)】の病気 vol.9

気温や気圧、電磁波などの外的要因が原因で、体がだるい、疲れがとれない…といった不調を感じる方も多いかと思います。過去noteでは、「副腎疲労」について書きました。

ただ、2020年以降、今まで感じたことのない不調感を覚えている方も増えています。あまりなじみのない病名「筋痛性脳脊髄炎きんつうせいのうせきずいえん」について、国立精神神経医療研究所 山村隆氏の話をもとにまとめてみました。

慢性疲労症候群「筋痛性脳脊髄炎きんつうせいのうせきずいえん


新型コロナウイルス感染の後遺症として、最近この病名を聞いた方も多いかもしれません。新型コロナの後遺症でも発現している症状です。

疲れがたまることは、誰にでもあることですが、この病気の疲労感は、そうしたものとはまったく質の違うものです。これまで健康に生活していた人が、ある日突然原因不明の激しい全身疲労感に襲われて、とにかく、体中のエネルギーが枯渇して、通常の生活ができなくなります。

そして、少し調子がいいからと活動を再開すると、また元に戻ってしまい、それを繰り返すのが大きな特徴です。正式な病名が、「筋痛性脳脊髄炎」です。

代表的な症状として

*まったく眠れないor長時間寝続ける・常に眠い・・・といった「睡眠障害」
*見聞きするもの、読んでいるものが頭に入ってこない・・・「思考力の低下(ブレインフォグ)」
*立っても座ってもいられず、1日20時間以上ベッドで過ごす・・・「脱力感」
*筋肉や関節のが痛い
*微熱、頭痛がある
*抑うつ症状
*体温調節がうまくできない
*音や光に過敏に反応する

などがあり、長期間にわたって続きます。突発性に発症し、ウイルス感染をしたあとに多く、最近では、新型コロナウイルス感染の後遺症として発症報告が増えています。

この病気のもうひとつのつらさは、症状の発現に個人差や日による違いがあり、一般内科での検査では、異常が見つからないことが多いため、家族や職場などのまわりの人から「怠けているだけ」と理解してもらえないことです。

診断は、特徴的な症状が6ケ月以上持続、または繰り返すこと。そして、他の病気の可能性を除外したうえで、睡眠検査、副腎機能不全検査などを行うことも。これらを熟知したドクターでないと診断が難しいため、受診は慢性疲労症候群の専門外来をおすすめします。

今までは未知の病のイメージでしたが、最近では、患者群のB細胞(免疫を担うリンパ球の一種)の受容体に特徴的な異常がみられることがわかってきました。

現時点では、根治的な治療法はないので、医療機関でも、対症療法が中心です。痛み、抑うつ、不眠などの対症療法としての薬物療法や、漢方薬、ビタミンC、ビタミンB12、抗酸化サプリメントなどが投与されます。メンタル不調者に行う「認知行動療法」を導入することも。

根治治療法がない以上は、セルフケアで免疫力を高めていく必要があります。免疫細胞の7割が集中する腸を活性化させる生活習慣、バランスのとれた食事、質の高い睡眠、適度な運動、ストレスをためずに無理のない生活を送ることが一番の近道かと思います。

https://lin.ee/gHnThk2
https://bityo-methods.com/5days
https://www.handshakee.com/ricca_tawa


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?