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8月28日、13℃

去年の日記を眺めていたら、こんな記述があった。

2022年8月28日(日)
夜中13℃らしいので、布団を1枚増やす。

「13℃!!!」
思わず叫び、日付を二度見した。
(実際は日付かわって29日未明が13℃)

岩手ではお盆すぎたら一気に秋へ傾くのが常。
とはいえ、さすがに13℃は低すぎだが。
今年はいつまで経っても30℃超え。
こんなことは今までなかった。

35℃超えの日だって、私の記憶では毎年一週間ほどしかなく。クッソ暑くても「どうせ一週間で終わる」と思えば我慢もできた。

今年は暑すぎて草刈りも怖い。
「草刈りで命落とすことない」をご近所さんとの合言葉にした。

それでもみんな草に侵食されていくのを黙って見ていることができず、早朝か夕方の涼しいときを狙って、草刈りや燃やし方を進めた。

草が伸びてくると気が滅入ってくるのもあるが、同時にヘビや虫なんかも近づいてきそうで嫌だ。実際、土手の草を刈らずに放置していたら、毒々しい彩りのイモムシが大発生してしまった(多分、アゲハの幼虫)。

こう連日気温が高いと、31℃くらいで曇りの場合、
「今日はなんぼかいいね」
「草刈り日和だね」
などと言うようになってしまった。
暑さに慣れたようにも思えるが、体はしっかりバテる。油断してはならない。

13℃だった去年がうらやましい。
私が10代の頃は、30℃に達することもほとんどなかったのに。

だけどようやく、季節がめぐり始めた。

最初に秋を感じたのは、私の肌。
連日30℃超えの全身汗だくの中、私の手の甲だけが、乾燥による軽いかゆみを感じた。さすが「感覚の牡牛座」。

それから数日後。
夕方に吹く風が、秋になった。

さらに数日後。
職場から帰宅するときの空が、秋になっていた。爽やかな青空に、うろこ雲だかいわし雲だかが広がっていた。

ようやく秋。秋である。
赤とんぼもビュンビュン飛んでいる。
冷房ナシで扇風機だけでも過ごせる日が、ちょっとずつ増えてきた。

いつもなら「秋がくるとすぐ冬だ」「雪かきだ」と嘆いていたのに。
今は心底嬉しい。

これで思う存分、草刈りができる。
(草刈り大好き)


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