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【番外編】バランスに関わる前庭規管について

こんにちは、CLINICIANSのタツ(@tatsu_bridgeです。

今回は番外編として、『バランスに関わる前庭規管』について、解説させて頂きます!


以前、このマガジンの中でこちらの記事がありました。


バランスと足の関係はよく知られている話しだと思いますが、私たちのバランスを保つ仕組みは、足以外にもあります。

例えば「眼」。

私たちは視覚情報でも自分のバランスを保っています。

眼を開けたまま片足立ちをすると、安定するけど、眼を閉じた瞬間にフラついてしまうという方もいると思います。

この様にバランスを感じる仕組みは、1つだけではありません。

これは、人間の体がいかに良くできているかを考えさせられる事でもありますが、色々な機能で代償ができてしまうため、異常に気づきずらいと言う事でもあります。

今回説明する前庭規管は、もの凄く繊細な規管である為に、ちょっとした事で傷ついてしまいます。

・何かの拍子に頭をぶつけた
・へその緒が首に絡まって生まれてきた
・サッカーのヘディング
・交通事故

こうした事でも傷ついてしまいます。

これは、誰しもが経験し得るものです。


傷ついた前庭規管は、脳に間違った情報を送るようになります。

そして、他の情報と合わさった時に、脳が混乱を起こします。

感覚器官に不具合があると、脳が矛盾する情報を受信していると言う状況が起きるため、この矛盾を解消するために、脳はどの感覚情報を優先的に信じるのかという事に関してヒエラルキーを持っています。

⒈視覚情報 
⒉前庭感覚 
⒊固有受容感覚(体の感覚)

それぞれの感覚が違った情報を脳に伝えているとき、このヒエラルキーに従って代償パターンを作ることになります。

ここでわかるのは、前庭感覚は、固有受容感覚よりもヒエラルキーが上と言う事です。

つまり、どんなに体の動きをトレーニングしても、前庭からの情報が間違っていたら、体は変化しにくくなります。


身体の土台

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